『密輸 1970』チョ・インソンの“密輸王”、静かなる狂気を見せる本編シーン解禁
2024年6月12日(水)16時0分 シネマカフェ
本作は、1970年代の韓国の沖合で密輸犯罪が盛んに行われていた史実を基にした海洋クライム・アクション。海底に沈められた密輸品の引き上げに挑む主人公は、のどかな漁村で暮らすごく平凡な海女さんたちだ。
映像では、キム・ヘス演じるチュンジャが海女を辞め、持ち前のハングリーさで密輸品の洋服を売りさばき儲けていた矢先、縄張り荒らしと見なされ、捕まってしまう。そこに登場したのが、チョ・インソン演じる裏社会の密輸王、クォン軍曹。
不敵な笑みを浮かべ、チュンジャに近づくと「俺を知ってるな?」とひと言。「北から来たスパイもクォン軍曹…クォン社長を知ってます」「1対1で対面したらどうなるかも?」「死ぬか 体が不自由になるか…でなければ仲間になる?」と震える声で答えるチュンジャに対し、クォンは終始冷静。
そして「ピンハネして楽に稼いだもんだな。1800万ウォン払えば見逃してやろう」と提案するが、「お兄さん1800万ってどういうこと?」とついチュンジャが反論すると、財布にいれていた剃刀の刃をさっと取り出し、チュンジャの頭を躊躇なく切りつける。
彼女の血を拭きながら「俺に話に口を挟むな。それと そっちが姉さんだ」と一蹴するクォン——。軽い口調ながらも、裏社会を牛耳る曲者ぶりを1シーンで見せている。
韓国大ヒットドラマ「バリでの出来事」「大丈夫、愛だ」や昨年話題となった「ムービング」など作品ごとに様々なキャラクターを演じ切り、最近では人気バラエティ「見習い社長の営業日誌」シリーズでの飾らない姿が好評を博したチョ・インソン。
今年5月に東京で開催されたファンミーティングチケットが完売し、7月に大阪での追加公演も決定するなど、常にファンを魅了している。
そんな彼がリュ・スンワン監督作品へ参加するのは、エリート外交官を演じた『モガディシュ 脱出までの14日間』に続き2度目。本国での制作会見で、監督から直接電話で出演オファーがあったことを明かし、「(監督は)家も近くご近所さんでもあるのでたまに遊びに行ったり、お兄さんのようであり、今は映画仲間(同志)になったような感じもします」と熱い信頼関係を披露していた。
リュ・スンワン監督がこだわった「(『モガディシュ〜』とは)異なるチョ・インソンの魅力」が炸裂する悪のカリスマぶりに注目だ。
『密輸 1970』は7月12日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。