ネットで「殺人犯の家族」にされてしまった時の解決法は?

6月15日(土)16時0分 NEWSポストセブン

ネットで「殺人犯の母親」にされた女性の実話(イラスト/ほししんいち)

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 インターネット上で誹謗中傷を受け、個人情報が拡散される被害が増えている。ネット上で貼られたレッテルは現実社会にまで及び、その悪評がいつまでも消えない事例が多い。これを「デジタルタトゥー」という。被害者の体験談をもとに、解決策を探る。


 埼玉県に住む主婦のリョウコさん(47才・仮名)は、「殺人犯の母親というレッテルを貼られてしまいました」と語る。


「私の夫は開業医(50才)で、大学2年生になる娘(19才)と3人で暮らしています。ある日、娘が青ざめた様子で帰ってきて、『友達に聞いたんだけど、うちがいじめの加害者の家族ってウワサになってるんだって』と言って、スマホでネットの掲示板を開いて見せてくれました。そこには、私たちの名前や顔写真、住所、夫のクリニックのホームページアドレス、娘の大学名も載っていました。


『なんでこんなことになったの?』と娘に尋ねると、『この間、隣の町で中学生がいじめを苦にして自殺したでしょう? あの事件の加害者の1人の父親が、パパと同姓同名だったの! だから、うちがいじめの加害者の家族ってことになっちゃったみたい…』と言うんです」


 さらに娘のスマホを見て、リョウコさんは愕然とした。


「そこには、昨年末の家族旅行の写真や、娘の高校時代の文化祭の写真なども載っていたのです。なかには、『こいつら全員、人殺しの家族』とか、『加害者の姉』というコメントとともに、娘の目から血が流れているような合成写真や、『父親は県議会議員とつながっていて、事件をもみ消してもらった』などの書き込みもありました」(リョウコさん・以下同)


 リョウコさんの家には自殺した中学生と同じ年頃の子供はおらず、まったくの事実無根にもかかわらず、夫のクリニックに『罪をつぐなえ』『お前らにも同じことをしてやる』などの電話もかかってくるようになり、『お前らを監視しているからな』と言われることもたびたびあった。


「夫は『事実じゃないんだから、堂々としていればいい』と言いますが、娘の大学名まで公表されてしまい、危害が加わったらどうしようと、毎日、怯えて暮らしています」


◆【解決法】直ちに警察に相談を!


「事件の加害者の関係者に間違えられるケースは少なからずある」と言うのは、自身もネットトラブルに巻き込まれ、100万回を超す殺害予告を受けたことのある弁護士・唐澤貴洋さん(41才)だ。


「2017年に、東名高速道路であおり運転をして、夫婦を死なせた容疑者の実家が、とある地方都市の建設会社とネット上でデマが流れ、誹謗中傷がその会社に殺到しました。後に、事故とは異なる誤った情報を書き込んだ人は特定され、間違われた会社の社長から名誉毀損で告訴されました。彼らは最終的には不起訴となりましたが、書類送検されたことがニュースになりました」(唐澤さん・以下同)


 デマを流された場合は、基本的に民事事件として扱われることになるが、場合によっては、業務妨害などの脅迫罪になる。


「『監視している』『お前らも同じようにしてやる』というのは、脅迫に当たるので、警察で事件として扱ってくれます。


 被害がわかったらすぐに近くの警察署に電話をして、事情を話すと関係部署につないでくれます。そこから被害届を出しましょう」


 また、被害がわかったら、脅迫文や画像などの画面をスクリーンショットで撮っておくことが大切だ。パソコンの場合は、プリンターで印刷したものでも問題ない。証拠を残しておくことが重要なのだ。


「また、本人にそのつもりがなくても、ネットで『殺してやりたい』などの書き込みをすると、殺人予告とみなされ、歴とした刑事事件になることを、心しておきましょう」


※女性セブン2019年6月27日号

NEWSポストセブン

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