サカナクション山口一郎 6年ぶりのニューアルバム『834.194』への想いを語る

6月20日(木)17時0分 TOKYO FM+

サカナクションの山口一郎さんが、6月18日(火)放送のTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」にゲスト出演。パーソナリティのとーやま校長とあしざわ教頭が、6月19日(水)リリースのニューアルバム『834.194』について伺いました。



——ニューアルバムを6年ぶりにリリース

とーやま校長:まず、率直に今の気持ちはどうですか?

山口:なんかね、リリースされるのが寂しいんですよ。リリースされると、アルバムって自分のものじゃなくなっちゃう感じがするんですよ。

とーやま校長:買った人のもの?

山口:そう、リスナーのものになっちゃう。だから世に放流されるのがちょっと寂しいな、っていうか、もうちょっと自分のものにしておきたいな、っていう気持ちはちょっとありますよね。

とーやま校長:そうなんだ。でも、みんなはみんなで、このアルバムが自分のものになるわけじゃないですか。その嬉しさとかは?

山口:それもある! でもそれは、リリースされてちょっと経ってきてからですよね。反応がわかってきたり、「この曲が好きです」とか、アルバムの評価がいろんなところから聞こえてきたときに、「ああ、やっぱり作って良かったな」「リリースして良かったな」って思えてくるけど。まだ今日(リリース前日)は僕のものだから! ギリギリね(笑)。

あしざわ教頭:まだ片手繋いでいる、みたいな(笑)。



とーやま校長:実に6年ぶりとなるアルバムがリリースされますが?

山口:6年ぶりですから、正直何から話していいかわからなくなりますよね(笑)。前の『sakanaction』というアルバムを作ったときに……あのアルバムって、当時結果を出した(売れた)んですよ。

とーやま校長:おめでとうございます!

山口:ありがとうございます(笑)。チームで目標を持っていたんです。セールス20万枚、アリーナ(チケット)ソールドアウトって。それが、リリースされたら実際にその通りになって、紅白にも出たんです。それまでは、ティッシュペーパーが重なっているように、少しずつ自分たちの動員とかセールスが上がっていっていたのに、あのアルバムで急にボーンって増えちゃったんですよね。だからバランスを壊してしまって、これを続けていくのはつらいなって。で、「もっと自分たちらしい音楽を作りたい」「自分というものは何なのか」っていうのを考えていかないと続けられないなと思って、「グッドバイ」という曲を作ったんですよね。

とーやま校長:それが、2枚目の1曲目ですよね。

山口:そうなんですよ。



——アルバムのコンセプトは「東京」「札幌」

とーやま校長:僕は、「忘れられないの」(DISC-1の1曲目)が大好きなんです。ずっと聴いちゃう。

山口:ありがとうございます。飽きないですよね。MVを撮影するときって、何度も曲をかけるじゃないですか。普通は飽きてくるわけじゃないけど、何かちょっとしつこく感じてくる……(笑)。ずっと繰り返しているとちょっと頭がワーっとなるけど、「忘れられないの」に関しては、スタッフを含めメンバーも「何度でも聴いていられるよな」って。

とーやま校長:すごく気持ちがいいし、でも悲しい気持ちにもすごくなるんですよ。「戻れないな」とか。

山口:あ〜金曜日の夜、みたいな。土曜日が来るけど、日曜日も来るけど、でも月曜日のことを思い出しちゃう……月曜日のことを思い出したくない、みたいな。「(オレたち)ひょうきん族」のエンディングみたいな(笑)。

とーやま校長:土曜の8時! たけしさんやさんまさんがやっていた番組ね!

山口:EPOさんっていうミュージシャンの世界観っていうか、時代感っていうか。「もう休みが終わっちゃうな〜」みたいな。AORだったり、シティポップだったり、日本の良き音楽、あの辺をコンセプトにサカナクションを完成させたいな、って作ったのが「忘れられないの」です。

とーやま校長:そこからDISC-1には、今までのシングルが入っていますよね。「陽炎」「多分、風。」があって「新宝島」があって。でもそうなると、2枚目ってサカナクション先生で言うならば、僕はぐっと深海のほうに行くイメージなんですよ。

山口:2枚組にしたんですけど、アルバムのコンセプト自体が、1枚目は「東京」、2枚目は「札幌」。僕たちが生まれ育ってバンドを結成した、北海道の札幌なんです。東京での音楽との戦い方は、ある種“シングル”だったり“タイアップ”みたいな、作為性を自分たちでどう生み出していくか・発明するかっていうコンセプトだったんです。なので、DISC-1には、作為性がいっぱいあって盛り上がる曲というか、みんなが受け入れやすい曲を集めてるんです。今の僕らの東京っぽさと、作って来た東京感みたいな、それがDISC-1なんですよ。

とーやま校長:そしてDISC-2には、最後に「セプテンバー -札幌 version-」入ってますよね。

山口:この曲は、人に聴かれるために作った曲じゃないんです。17歳のときに作った曲なので、自分がいいと思うものをただ純粋に作った曲。作為性がない状態で作品を作るって、自分がその仕事をやり始めて、最初のころにしか作れないものだと思うんです。それが、この6年ぶりの「札幌」と「東京」というコンセプトのアルバムのなかに、どうしても収録しなきゃいけない理由だったというか。この曲は、原曲のアレンジに忠実なのが「-札幌 version-」。「今の東京の作為性を持った自分たちがアレンジするとこうなるよね」っていうのが「-東京 version-」(DISC-1収録)です。作為性のない曲を入れて、今、作為性のなかで戦っているサカナクションとしての曲を、両方混ぜるっていうのが、僕ららしさなのかなって思っています。

とーやま校長:この6年間に、いろんな変化もあったでしょうけど……。

山口:人生で考えると、いいときもあれば悪いときもあって、やっぱり浮き沈みがあるわけですよね。でもミュージシャンって、悲しいことも楽しいことも、全部を音楽に変えようって思う性質の人間なんですよ。だから僕は全部受け入れて、変わることも恐れず、全部音楽にしていきたいなと思うんです。そのなかで見えて来たもの……次にアルバムを出すのが、ひょっとしたら10年後になるかもしれないけど(笑)。インプットしてきた時期のことを、ちゃんとドキュメントして歌に変えていきたいなとは思っていますね。僕はちゃんと、曇りなき眼(まなこ)で全ての自分の感情を見定めて、音楽にしていこうかなと。そういう決意でいます。

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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:とーやま校長、あしざわ教頭
放送日時:月〜木曜 22:00〜23:55・金曜 22:00〜22:55
番組Webサイト ⇒ http://www.tfm.co.jp/lock/


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