ジャニーズが新戦略か、連ドラ主演減り2〜5番手の助演増加

6月22日(土)7時0分 NEWSポストセブン

ジャニーズ事務所が新戦略?

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 連続ドラマに多くの主演俳優を送り込んできたジャニーズ事務所だが、ここ最近の連ドラを見ると“主演以外”という傾向が浮かび上がってきた。ジャニーズの新戦略ともいうべき状況をコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。


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ジャニー喜多川社長が緊急入院」というニュースが報じられ、心配の声が広がっていますが、この春の連ドラでは、ジャニーズ事務所の新時代を見据えた戦略が見て取れます。


 その戦略とは、連ドラの主演(1番手)ではなく、2〜5番手の助演を務めること。


 現在放送されているプライムタイムの春ドラマで主演を務めているのは、『インハンド』(TBS系)の山下智久さんと『特捜9』(テレビ朝日系)の井ノ原快彦さんのみ。ただ、井ノ原さんは2006年から2017年まで放送された『警視庁捜査一課9係』の主演・渡瀬恒彦さんが亡くなったことによる繰り上がりであり、新作ではありません。


 一方、2〜5番手の助演として、『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)にKAT-TUNの中丸雄一さん、『パーフェクトワールド』(関西テレビ、フジテレビ系)にSixTONESの松村北斗さん、『白衣の戦士!』(日本テレビ系)にジャニーズWESTの小瀧望さん、『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)にKAT-TUNの亀梨和也さん(名目上はダブル主演ですが事実上の2番手)、『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)にKing & Princeの永瀬廉さん、なにわ男子の道枝駿佑さんと長尾謙杜さんが出演しています。


 また、7月スタートの夏ドラマでもプライムタイムの主演は、シリーズ作である『刑事7人』(テレビ朝日系)の東山紀之さんのみ。一方、2〜5番手の助演として、『監察医 朝顔』(フジテレビ系)に風間俊介さんとSixTONESの森本慎太郎さん、『これは経費で落ちません!』(NHK)にジャニーズWESTの重岡大毅さん、『ボイス 110緊急指令室』(日本テレビ系)にNEWSの増田貴久さんが出演します。


 ジャニーズ事務所のタレントと言えば、主演のイメージが強く、メディアに対する営業力を持っているにも関わらず、なぜ2〜5番手の助演の出演が増えているのでしょうか。


◆バッシングを避け、チャンスをうかがう


 これまでプライムタイムの連ドラで主演俳優を務めてきた主なジャニーズ所属タレントは、東山紀之さん、中居正広さん、木村拓哉さん、松岡昌宏さん、長瀬智也さん、岡田准一さん、堂本剛さん、大野智さん、櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さん、山下智久さん、生田斗真さん、錦戸亮さん、亀梨和也さん、玉森裕太さん、山田涼介さん、中島健人さん。また、退所する前は、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さんも多くの作品で主演を務めました。


 ここに挙げた人は現在も人気者であり続けている一方、連ドラで主演を務める回数は明らかに減りました。また、近年ドラマよりも映画出演を優先させてきた岡田准一さんだけでなく、木村拓哉さんや二宮和也さんらも映画に注力しはじめています。さらに、山田涼介さんが7月からの夏ドラマ『セミオトコ』(テレビ朝日系)で主演を務めるように、「プライムタイムを避けて深夜帯」という形も目立ちます。


 これらの傾向は、低視聴率報道や責任を主演俳優に問う世間の声を嫌い、プライムタイムへの出演は、内容と共演者を吟味しているから。ここまで培ってきたステイタスを下げず、主演俳優であり続けるための戦略なのでしょう。


 しかし、ジャニーズ事務所は、それだけで終わりません。上記に挙げた以外の中堅には主演に次ぐポジションを、若手には経験を積ませつつ名前と顔を売るための2〜5番手を確保しているのです。助演での活躍が視聴者やスタッフからの支持を集めれば、主演の道も開けてくるもの。つまり、2〜5番手の助演での出演は、「バッシングを受けにくく、チャンスをうかがえる」という実に堅実な戦略なのです。


◆バラエティーにもジャニーズJr.を送り込む


 堅実路線は連ドラだけでなく、バラエティーも同様。多くのジャニーズJr.を民放各局のレギュラーとして送り込むことで、大物MCたちとの仕事を経験させるとともに、視聴者に名前と顔を売っているのです。かつてのSMAPや嵐がそうだったように、連ドラとバラエティーの相乗効果でメンバーの実績と人気を上げながら、各グループのスケールを大きくしているのでしょう。


 現在発売中の雑誌『AERA』『an・an』でKing & Princeが、『MORE』『Ray』でHey! Say! JUMPが表紙を飾るなど、他メディアへの露出も意欲的。昨年、TOKIOや関ジャニ∞のメンバーが脱退したほか、滝沢秀明さんも芸能界引退して裏方に回るなど、これまでジャニーズ事務所を担ってきた主力級がアラフォー世代に差しかかる過渡期だけに、若手の育成に注力している様子がうかがえます。


 連ドラの主演に抜てきされると「ゴリ押し」と叩かれやすい時代だけに、5番手から4番手、4番手から3番手、3番手から2番手……と主演へのステップを刻む戦略は、「タレントを大切に育てる」という意味でも、理にかなっているのではないでしょうか。



【木村隆志】

コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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