『特捜9』現場に確執 責任感じる座長・井ノ原快彦の苦悩

6月22日(土)7時0分 NEWSポストセブン

『特捜9』打ち上げで、街中を歩く井ノ原と吹越

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 ドラマや映画の撮影現場には、出演者やスタッフをまとめる「座長」が存在する。主役がその役割を果たすことが多いが、座長の旗振り次第で、作品の良し悪しが決まるといっても過言ではない。その重責を背負い、闘っている主演俳優がいる。彼が直面した人気シリーズゆえの苦境とは──。


特捜9 season2』(テレビ朝日系)は、警視庁捜査一課特別捜査班の刑事たちが難事件の解決に挑む刑事ドラマ。もともとは2006年に『警視庁捜査一課9係』として始まったが、主演の渡瀬恒彦さん(享年72)が2017年に急逝したことを受け、井ノ原快彦(43才)が主演を引き継いでリニューアルした後継作。昨年に続き、シリーズ2作目の放送となる。


『9係』は10年以上続いた人気シリーズだが、『特捜9』もシーズン1は全話平均で視聴率14%を記録。シーズン2も第1話で15.2%を獲得し、今クールのドラマ視聴率で1位を争うほど絶好調だ。


 井ノ原演じる特別捜査班主任・浅輪直樹を中心に、個性派ぞろいの刑事たちが協力して事件を解決に導く本作。しかし、現場では不穏な空気が流れているという。


「本作では複数の監督を起用しているのですが、シーズン2では『9係』の1作目からメガホンをとってきた大御所の監督2人が“リストラ”されました。代わりに新しく気鋭の監督を起用したのですが、そのやり方に合わないという俳優さんが何人かいたんです。表立って批判することはないものの、“アクションが多すぎて若者向けのように感じるがいいの?”“撮り方もせりふ回しも変わりすぎのように思う”とこぼしていた人もいた」(番組関係者)


 また、特別捜査班の刑事・村瀬健吾役の津田寛治(53才)は6月13日に行われた打ち上げを欠席。一部スタッフの間では「あの様子では来ないのも無理はない」と囁かれていたという。津田はある日の撮影終了時、スタッフたちの前で「このシリーズがここまで続いてきたのは、前作までの監督の力が大きい」と話したそうで、わざわざ今作の監督の耳に入るように発言したと思ったスタッフもいたという。


 そんな空気に誰よりも責任を感じていたのが、井ノ原だった。そもそも、このドラマの撮影現場はかなりストイックなことで知られる。『9係』の時は、渡瀬さんが現場を仕切り、“最高の作品を作りたい”という熱い思いから、共演者やスタッフに対して怒号を飛ばすこともあったという。


 主演のバトンを引き継いだ井ノ原は、そんな“渡瀬イズム”も継承していた。


「渡瀬さんは2015年に余命1年という宣告を受けながら、2016年のシーズン11を演じ切りました。翌年も出るつもりで病室に台本を持ち込み、せりふを完璧に覚えていた。その矢先に亡くなり、井ノ原さんをはじめ関係者は号泣しました。


 昨年のシーズン1の撮影時は、現場に渡瀬さんの遺影を置き、渡瀬さんから叱咤激励を受けているような気持ちになりながら、みんなが一枚岩になって高視聴率をキープしました。不安や重圧から解放されたのも束の間、シーズン2を前にして“前作以上の結果を残さないと”という大きなプレッシャーが井ノ原さんにはあった」(別の番組関係者)


 実は、シーズン1の時から、井ノ原のアイディアで脚本を変更することがたびたびあったという。せりふだけでなくシナリオの内容を変えることもあった。スタッフはその都度調整を迫られたが、“渡瀬さんの遺言”をしっかり実践していこうという井ノ原の作品への強い思い入れを感じていたという。


「シーズン1を乗り越えて、井ノ原さんは名実ともに座長となりました。スタッフは監督人事について、井ノ原さんには事前に相談をしていたはずです。ただ、2014年も共演しているほかの共演者への気遣いを怠り“座長”ありきの選択になってしまったのかもしれません。井ノ原さんとしては、よりいい作品になるためにと、スタッフや監督の入れ替えも受け入れていたはず。でも、それがきっかけで現場の折り合いが悪くなってしまったことに、彼のことですから少なからず責任を感じているのではないのでしょうか」(前出・別の番組関係者)


 テレビ朝日に監督人事の経緯について聞いたが、「制作過程に関しましては、従来お答えしていません」(広報部)と答えるのみだった。


『9係』時代のファンの期待を裏切らず、かといって飽きられないように工夫を続け、『9係』のような長寿シリーズにしなくてはならない──。井ノ原は、生前の渡瀬さんから「このドラマは井ノ原の成長次第」と言われ、バトンを受け取った。


「『V6』内でもメンバーのまとめ役であり、『あさイチ』(NHK)では8年にわたり的確なコメントや絶妙なフォローで番組の人気を支え続けてきた。業界内では“井ノ原さんほど真っすぐな人はいない”という評判。スタッフにも共演者にも“いい顔”で適当に済ませるのではなく、言うべきことはしっかりと言う。今回は現場で起こった“混乱”の責任も座長である彼が背負うことになってしまった。


 この騒動は、長期シリーズのドラマが直面しやすい問題でもある。これを乗り越えてこそいいチームになっていくのでしょうが、座長は大変です」(前出・番組関係者)


 本作のキャッチコピーは「これが最強捜査チーム。」。シーズン3でも、今のメンバーで、最強のチームワークを見せてほしい。


※女性セブン2019年7月4日号

NEWSポストセブン

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