テレサ・テンCD画描いた弘兼氏「島耕作は不倫漫画じゃない」

6月26日(水)16時1分 NEWSポストセブン

テレサ・テン生誕60周年のアルバムにイラストを描き下ろした弘兼さん

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「『島耕作』は不倫漫画ではないですよ。ごく初期にちょっとだけありましたが、それだけです。島耕作は不倫しまくってるというのは誤解です。『黄昏流星群』にしても、フリーになった男女の関係を描いてます」と語るのは、レギュラー出演しているラジオの収録を終えた、漫画家の弘兼憲史さん(65)。


「不倫漫画といえば弘兼先生」と、不用意に口を滑らせた記者を諭すように出てきたのが、冒頭の言葉だ。そんな話になったのも、テレサ・テンのニューアルバム『テレサ・テン LOVER’S 〜18のラブストーリー〜 黄昏のひととき、あなたを想う』のジャケットイラストを弘兼憲史さんが描き下ろしているため。


 テレサ・テンは生きていれば60歳。42歳で夭逝し、死後18年が過ぎた台湾出身の歌手だ。いまだに根強いファンも多く、特に40歳前後の「アラフォー世代」女性には「ひたむきに愛する人を想う曲」に思い入れる人も少なくない。またそうした作品の中でも、不倫がテーマの曲に特に魅力を感じる——という意見も多いようなのだ。


 アルバムの企画・選曲を行なった“仕掛け人”は、オトナの歌謡曲プロデューサー・佐藤利明さん(49)。娯楽映画研究家として、寅さんやクレイジーキャッツに詳しいが、由紀さおりとピンク・マルティーニのヒットにも関わるなど、音楽プロデューサーとしても活躍している。「今年はテレサ・テン生誕60周年なので企画しました。キーワードは不倫と黄昏。テレサが女性の心を歌った18曲をコンピレーションしたんです」


 仕掛けるに当たってのターゲットは「団塊世代の男性と、アラフォー女子の両方」と佐藤さんは分析する。「今のアラフォー女子が、カラオケでテレサ・テンの不倫歌を熱唱して涙しているという現象があるんです。テレサ・テンはナツメロではなく、今のサウンドとして受け入れられているということでしょう。そして、アラフォー世代との男女関係といえば団塊世代です。この人たちは、リアルタイムで同世代のテレサ・テンを見てきています。団塊、黄昏、男女関係といえば、弘兼先生ワールドです」と、佐藤さんは弘兼さんにジャケットイラストの依頼をした。


 佐藤さんの依頼に、弘兼さんは快諾。なぜなら、大のテレサ・テンファンだったのだ。「あの丸顔が好きなんです。凄く美人ではないけど、そこはかとなく色気を感じます」とべた褒め。ジャケットイラストは、デビュー当時のアイドルの顔ではなく、アラフォーになって、苦しさも悲しみも乗り越えた表情を持つ、晩年のテレサ・テンの姿が描かれた。


「このアルバムの歌詞を改めて読むとドロドロとした不倫の歌もあり、男女の状況としては相当にまずいシチュエーションなのですが、テレサが歌うと救いがあるし、暗くならない。オトコが惹かれるのは、修羅場でもこういうサラッとした雰囲気を出してくれる人だと思います」(弘兼さん)


 そうテレサの魅力を語る弘兼さんが、毎週土曜日にメインキャスターを勤めるラジオ番組タイトルは「ドコモ団塊倶楽部」。団塊世代には、アラフォー女子が魅力的に映るようだ。


「団塊世代にとって、40代が心ときめく対象としてはもっとも若い世代ですね。生涯現役のオトコとしては、目が離せません。とはいえ、島耕作は不倫漫画ではないですし、僕は団塊世代に不倫セックスを勧めているわけでもありません」(弘兼さん)


 ええ、そうなんですか? そういえば、54歳の記者は、この間36歳独身女性の手をタクシーの中で握ってしまったのですが、ドキドキしましたよ。


「それはセクハラでしょう。しょうもないことしてますねぇ(笑い)。でも、60くらいになれば、セックスに持ち込むのではなくて、アラフォー世代の女性の手をタクシーの中で握るとか、恋愛もそのくらいでちょうどいい。そういったことでドキドキすると細胞が活性化されますから、セクハラには注意して、元気で長生きしてください」(弘兼さん)


 そんな記者とのやり取りを笑いながら、佐藤さんはアラフォー女子の“不倫特性”の見分け方をこう語る。「テレサ・テンをリクエストして、どろどろの熱唱になるか、男女の修羅場をあっさりにこやかに歌えるか。ここで女性のタイプが見極められると思いますよ」

NEWSポストセブン

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