現代ロシアの伝説的作家が生きた「70年代ソ連」とは 「ドヴラートフ レニングラードの作家たち」を採点!

6月30日(火)18時0分 文春オンライン

〈あらすじ〉


1971年、レニングラード。政府による厳しい統制により、小説家のセルゲイ・ドヴラートフ(ミラン・マリッチ)は作品を発表する場を失い、ジャーナリストとしての原稿料で糊口を凌いでいた。同じく辛酸を嘗めていた詩人のヨシフ・ブロツキーらと互いの才能を誇り、絶望を分かち合いながら、どうにか創作を続けていたが、ある日悲劇が起きる。親友のダヴィッド(ダニーラ・コズロフスキー)が、闇取引の容疑で拘束された直後に、不慮の交通事故で亡くなってしまったのだ。ドヴラートフは小説家として生きるために、アメリカへの亡命を決意する。


〈解説〉


現代ロシアの伝説的作家の6日間を切り取り、その知られざる激動の人生と表現への渇望を描く。監督・脚本はアレクセイ・ゲルマン・ジュニア。第68回ベルリン国際映画祭・銀熊賞(芸術貢献賞)受賞。126分。





  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆主演俳優の目ヂカラが強すぎて演技が単調に見える。言論や表現の抑圧ぶりの描写はもっと欲しい。北国の詩情は楽しめた。




  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆「70年代ソ連」の鬱屈と閉塞が鈍痛のように絡まる映像。登場人物の動きを奪って重苦しさを伝える手法が両刃の剣だ。




  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆労働文学は飲んだくれの愚痴か、と思いきやGパンの闇商売が発覚して処刑! に怖気が。彼の作品を読みたくなった。




  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆ソ連統制下の優れた文人録でありつつ王道の青春群像の魅力。自己実現の不全に苛まれるモラトリアムの苦みが胸に迫る。




  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆乳白色の映像に包まれたブレジネフ時代の再現。文学と芸術が生と死に関わる時代に存在した作家とかけがえのない記憶。






©2018 SAGa/Channel One Russia/Message Film/Eurimages



INFORMATION


『ドヴラートフ レニングラードの作家たち』(ロシア)
渋谷・ユーロスペース他全国順次公開
http://dovlatov.net/



(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年7月2日号)

文春オンライン

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