伊藤健太郎、源氏物語の世界へ…黒木瞳監督『十二単衣を着た悪魔』公開

2020年6月30日(火)12時0分 シネマカフェ

『十二単衣を着た悪魔』(C)2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー

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脚本家で小説家の内館牧子が「源氏物語」を題材に、奔放で強い女性によって成長していく青年の姿を描いた長編小説「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」を基にした映画『十二単衣を着た悪魔』の公開が決定。主演の伊藤健太郎をはじめ、三吉彩花伊藤沙莉らキャストも明らかになった。

就職試験を立て続けに落ちているフリーターの雷は、京大に合格した弟に対して卑屈になっていた。そんな折、雷はアルバイトで「源氏物語」の世界を模したイベントの設営を終え帰宅する途中、激しい雷雨に見舞われ気を失う。目が覚めたとき、そこは1000年以上も昔に紫式部によって書かれた「源氏物語」の世界だった。雷は陰陽師として弘徽殿女御に見出され、息子を帝にしようと野心に燃える弘徽殿女御に翻弄されながらも次第に触発されていく…。


主演の伊藤さんが演じるのは、就職試験59連敗中の実家暮らしのフリーター・伊藤雷。何でもできる弟に対して劣等感を持つ彼が、ひょんなことから「源氏物語」の世界にトリップし、陰陽師として周りから認められることで成長していく。

「映画で時代劇は初めて」と言う伊藤さんは、「人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいたときはとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました」と撮影をふり返っている。


本作の監督を務めるのは、女優・黒木瞳。『嫌な女』で監督デビューした黒木さんが、今回実写化を熱望。本作について黒木さんは「自分の居場所を見つけられず、人と比べられて自信をなくす人は多いかと思います。この物語は、そんなネガティブ男子が、源氏物語の中でキラキラと生きている人たちと出会って、自分の存在価値を見つめ直していくという“希望のお話”です」と説明し、「源氏物語にはそう詳しくない私でもこの小説に魅了されたのは、内館さんが学生の頃から気になっていたという弘徽殿女御を、別の視点から描いているところです。実に潔いトップレディの生き様、時代を冷静に見つめることのできる才能、ジタバタしない生き方は品性のある女性であり、そして母親として息子への無償の愛が見え隠れするところに、女としての哀愁が漂います」と魅力を語っている。


ほかにもキャストには、桐壺帝の正室・弘徽殿女御役に『ダンスウィズミー』『犬鳴村』の三吉彩花。雷と絵巻物の世界で出会い妻となる倫子役に、『獣道』「獣になれない私たち」「いいね!光源氏くん」などに出演する伊藤沙莉。


弘徽殿女御の父役にはラサール石井。雷の母役に戸田菜穂。弘徽殿女御の夫・桐壺帝役に伊勢谷友介。弘徽殿女御に仕える家臣に山村紅葉と笹野高史。弘徽殿女御の息子役に田中偉登。雷の弟・水役に細田佳央太。そして光源氏役には人気急上昇中の若手俳優・沖門和玖が抜擢。

息子を帝にすべく雷を陰陽師として重用する弘徽殿女御役の三吉さんは「この作品はインプットとアウトプットを物凄いスピード感で行い、今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました。何より監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。是非楽しみにしていただけたら嬉しいです」とコメントしている。


『十二単衣を着た悪魔』は11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。

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