DA PUMPの再ブレイクで思い出す、ISSAの“絶対的能力”——近田春夫の考えるヒット

7月5日(木)19時0分 文春オンライン

『U.S.A.』(DA PUMP)/『Are you Happy?』(モーニング娘。’18)




絵=安斎肇


 少し前から、かつての“ハロプロ”を思わせる作りだと話題になっていたのが、DA PUMPの『U.S.A.』である。


 そもそも“ハロプロ風”とはなんぞや? きっとおそらくその道に精通している人々には暗黙のうちに認知されている、一定のスタイルのようなものがあるのに違いない。まァ私にもなんとなく想像はつくんですけれどね。そんなこんなの塩梅で、ひとつ今週も行ってみましょうか……。


 ところで、DA PUMPといえばデビューの頃のことを思い出さずにはいられない。


 SMAPの人気/勢いが超ものすごかった時代である。


 俺には判官贔屓なところがあって——彼等は(誰が何といおうと)かの強大なる覇権を誇るジャニーズ帝国の牽制に臆することなく、孤軍奮闘、まさに堂々の喧嘩を売っていると思ったのである。その男らしさを意気に感じぬというわけにもいくまい——心中ひそかにDA PUMPの応援をしたものである。


 最初は、TVのワイドショーか何かで、インタビューを受けるところを観たのだと思うが、ISSAの受け応えするときの、新人とも思えぬ、あまりに手慣れた振る舞いを忘れることが出来ぬ。飲み込みの異様に早い男というのだろうか。他のメンバーとの絶対的能力の違いのようなものを見せつけられた格好だった。



U.S.A./DA PUMP(AVEX)同グループ3年半ぶりの新曲。原曲は92年リリースのディスコ音楽。動画公開でダンスが話題に。


 あれからどれぐらい経つのか? もうすっかりフォーメーションも変わってしまった今のDA PUMPだが、この新曲の発表イベントの群舞映像を観る限りでも、ISSAの身体能力には衰えというものの一切うかがえぬどころか、パフォーマンスの切れ味など、いや増したといって決して過言ではない。その人間のまわりだけ、ひと桁解像度が違うのかいなと思ってしまうほどに、全体のなかでひとり際だって動きが鮮明なのだ。


 おっとっと。忘れていた。今週のテーマは“ハロプロらしさ”とは? でしたですね。


『U.S.A.』を聴き、まず思ったのがとっつきやすさのことだった。


 とはいえ、とっつきやすければそれだけでヒットするのかというとそれも違っていて、同時に官能性、すなわち耳心地の良さであるとか、一度聴いたら耳から曲が離れない! といった“クセになる”要素も絶対に求められるところが、商業音楽の厳しい世界なのであるが、モーニング娘。の全盛期、つんく♂の書いていたものには、なるほどそういった、分かりやすく忘れにくいものが多かったってのも事実であろう。この曲にもそうしたところはたしかにあるのだ。


 ただ『U.S.A.』のヒットというとき、ISSAの身体の動きの魅力を無視することは絶対出来ないと思う。なんというか、映像無し音源のほうではどうしてもちょっと物足りなさを覚えてしまうのである。


 ハロプロ黄金期の楽曲には、基本的に映像を必要としない強さがあったような気がする。



Are you Happy?/モーニング娘。’18(zetima)DA PUMPと同じ97年デビューの同グループ通算65枚目の楽曲。つんく作詞・作曲。


 モーニング娘。。


 述べてきた文脈において、難しすぎ? な気も……。




(近田 春夫)

文春オンライン

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