「先生なんて、やめてよ……」ケイタイモ×TOSHI-LOW、本を書いた2人が語るお仕事の話

7月18日(木)18時25分 文春オンライン

 ミュージシャンのケイタイモによるファミリーコミックエッセイ『 家も頑張れお父ちゃん! 』の発売記念ライブが、7月10日、代官山UNITで行われました。トークコーナーでは、ケイタイモが新曲「Traveler」のMVで絵を描いたという縁もあり、アコースティックバンドOAU(ドラマ『きのう何食べた?』や映画『新聞記者』の主題歌を担当)のTOSHI-LOWが登場。TOSHI-LOWが息子につくったお弁当を紹介した著書『 鬼弁 』と『家も頑張れお父ちゃん!』の発売日が近かったこともあり、盛り上がったトークの模様をお伝えします。



左からSCAFULL KING NARI、ケイタイモ、TOSHI-LOW


◆ ◆ ◆


『家も頑張れお父ちゃん!』の登場シーンと同じく、ケイタイモはラーメンマン、TOSHI-LOWは遠藤ミチロウのコスプレで登場。 (マンガを読む)



ケイタイモ ハロウィーンのライブのときは間に合わなかったラーメンマンの衣装がやっと届いたよ。


TOSHI-LOW 届いたけど、なんか足りなくない? (ケイタイモの額にマジックで「中」と描く)。



(会場拍手 写真撮影)


ケイタイモ OAUのMV用に絵を描くってことになった最初の打ち合わせのとき、俺の『家も頑張れお父ちゃん!』の書籍化が決まって、TOSHI-LOWに「インスタで連載しているマンガが、本になるんだよね」って言ったら「マジで!?」って驚いて、俺のことを「先生」って呼ぶようになって。



TOSHI-LOW アハハハ!


(会場から「先生〜!」の掛け声)


ケイタイモ 「まじかよ、やめてくれ」ってなって。でもたぶんそのときには『鬼弁』の書籍化の話も決まってたと思うのよ。でもそれを一言も言わないから。俺、すごい泳がされてさ(笑)。二十何年前にライブハウスでほぼ一緒の時期にデビューしたのにさ……。


TOSHI-LOW はいはい。



MV制作は「ちょっとしたジブリ」


ケイタイモ でもいつもTOSHI-LOWは俺の上を行くじゃん。あのときもさ、俺は「先生なんて、やめてよ」と言いながら、ちょっと優越感に浸ってたわけよ。


TOSHI-LOW トキワ荘に住んでる先生の感じだよ。すばらしいですよ。この本は……売れているの?


ケイタイモ ……わかんないけど、『鬼弁』ほどじゃないんじゃないかな。



TOSHI-LOW すみません、こっちは重版、重版で(笑)。


ケイタイモ なんだよ、あの日の打ち合わせにも遅刻してきてさあ(笑)。


TOSHI-LOW 30分ちょい遅刻したね。でも『Traveler』のMV、すばらしかったですよ。涙が出たよ。


ケイタイモ まじで?


TOSHI-LOW すごいね。まずね、OAUメンバーのマーティンからの「日本語で歌詞を書け」という注文がきたんだけど、それがめちゃくちゃ難しかったのよ。「子どもでもわかる言葉で、一生を表してくれ」と言われて。「え〜〜! 何、人間の一生って!」と思って。それをそのままケイタイモに伝えた(笑)。そういうMVを作ってくれと。難しかったでしょ(笑)。


ケイタイモ 今日も映像出しをしてくれている編集の高梨喜芳と、背景を描いたり色を塗ったりしてくれた長谷川健太郎とプロデューサーのノイズ中村とチームを組んでつくったんだけど、制作に丸3カ月かかったよ。



TOSHI-LOW ちょっとしたジブリだね。


ケイタイモ ちっさなジブリ(笑)。12コマで1秒の世界だから、1日どんなに頑張って描いてもちょっとしか進まない。全部で2800枚くらい描いた。ipadで描いてるんだけど、最後ペンが壊れて、インスタで毎日更新している『家も頑張れお父ちゃん!』も描けなくなっちゃって。


TOSHI-LOW その大変さを踏まえて、見てみましょう。


(『Traveler』のMVが流れ、会場拍手)



ケイタイモ 音楽だってそれなりに産みの苦しみがあるじゃない?でもこれが完成して「終わった〜」っていうとき、本当に感動して。あのやり遂げた感はすごかった。それでTOSHI-LOWに送ったら、まさかの修正の嵐。


TOSHI-LOW アハハハハ! でも直してよくなったじゃない。


ケイタイモ そうなんだけどさ(笑)



「才能あるのに売れない理由」とは?


TOSHI-LOW 今日は、『Traveler2』のオファーをしていいんですか? よかったから続編を作りたいんだけど。


ケイタイモ えー!!!!


TOSHI-LOW MVに出てくる主人公の孫がでかくなって、輪廻転生が繰り返されるというのが見たいな。


ケイタイモ さっそく、お仕事、いただきました(笑)。


(会場拍手)


TOSHI-LOW でも、本当によかったよね、ケイタイモの才能が花開いて。新宿のライブハウス「ANTINOCK」に出てた90年代から知ってるわけじゃん。ケイタイモは楽器もうまいし、ホーミーもできるし、なんでもうまい。でも本当に売れないの。


(会場笑)


ケイタイモ あら〜。


TOSHI-LOW 本当に才能すごくあるのに、売れなくて、唯一売れたのがBEAT CRUSADERS。


ケイタイモ あの頃がなかったら、今の俺もなかったんじゃないかな、なんて思っております。


TOSHI-LOW 寛容ですね。


ケイタイモ ちなみに、TOSHI-LOWは「なんで俺って売れないんだろうな?」って話をするとき、「おまえ、ブサイクだからだよ!」って言うんだけど、「ほっとけ!」と思ってるからね!


TOSHI-LOW それを自分で言うなよ。今、どんだけ会場が引いたか。おまえの、嫁も子どもも来てるのに、「笑っちゃいけないやつだ……」ってなったじゃん(笑)。


ケイタイモ TOSHI-LOWって、気遣いが、「ない」ように見えて、「ある」んだよな(笑)。


TOSHI-LOW 今日はケイタイモ先生にプレゼントっていうか、もう一人ゲストがいるんですよ。さっき一緒に写真に写ってた気がするな。


ケイタイモ まさかの?


TOSHI-LOW 世界の…世界の…世界の阿佐ヶ谷からいらっしゃった、ビート!


ビートたけしのモノマネで、SCAFULL KING NARI登場)


NARI あんちゃん、ばかやろー。



TOSHI-LOW しゃべるとそんなに似てないことがバレるね。


NARI  漫画では写真だけだったからね。



TOSHI-LOW 黙ってたほうがいいね(笑)。(会場笑)


TOSHI-LOW コスプレしちゃったし、歌ってもいいですか?


(NARIがたけしの『浅草キッド』、TOSHI-LOWが遠藤ミチロウの『カノン』を熱唱)


(会場拍手・終了)





ミュージシャン・ケイタイモがマンガで描いた“子供たちを愛でまくる日々”を公開! へ続く



(「文春オンライン」編集部)

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