『仮面ライダーセイバー』内藤秀一郎、クランクアップで石田秀範監督の言葉に号泣「この景色を見るために1年間頑張ってきたんだな」

7月26日(月)17時59分 マイナビニュース

●撮影当初は自分の中で「芯」がなかった
今年で生誕50周年を迎える『仮面ライダー』(1971年開始)と、今年で45作目を数える「スーパー戦隊シリーズ」(『秘密戦隊ゴレンジャー』1975年開始)が豪華共演を果たす映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』が、現在公開されている。
この映画は、『仮面ライダーセイバー』と『機界戦隊ゼンカイジャー』という2つの「物語」が奇妙な融合を果たすところから幕を開ける。最強の敵・アスモデウス(演:谷田歩)により、世界を揺るがす危険な“禁書”が解放され、仮面ライダーセイバー/神山飛羽真(演:内藤秀一郎)はスーパー戦隊シリーズ『機界戦隊ゼンカイジャー』の世界に、そしてゼンカイザー/五色田介人(演:駒木根葵汰)は仮面ライダーシリーズ『仮面ライダーセイバー』の世界に飛ばされてしまった。「現実」と「物語」の境界があいまいになり、混ざり合った世界を元に戻すべく、飛羽真と介人は歴代仮面ライダー、歴代スーパー戦隊の力を結集させ、最大の戦いに向かう……。
映画の公開を記念して、ここでは『仮面ライダーセイバー』の主役・仮面ライダーセイバー/神山飛羽真(かみやま・とうま)を演じる内藤秀一郎にインタビューを敢行。テレビシリーズの撮影が先日クランクアップ(撮影完了)したタイミングということもあり、内藤は撮影が始まった当初から現在までの1年で、さまざまな経験を重ねて変化・成長することができたと、強い手ごたえを感じていた様子だった。頼もしい仲間たちと絆を深めたり、邪悪な敵の陰謀に心を激しく揺さぶられたり、時には非情な出来事を目の当たりにして怒りと悲しみで激高したりと、1年にわたって感情表現のふり幅が大きかった飛羽真を演じて内藤が感じ取ったことや、歴代スーパーヒーローたちが入り乱れて悪の野望に立ち向かう『スーパーヒーロー戦記』の必見ポイントを尋ねた。
——『仮面ライダーセイバー』クランクアップしたときのお気持ちを聞かせてください。1年間にわたる撮影の日々を思うと、胸にこみ上げるものがあったのではないですか。
ありましたね! 1年間ずっと飛羽真を演じてきて、最終章は僕にとっても集大成を作りたいと思って臨みましたから。石田(秀範)監督からキャストひとりひとりに花をいただいたんですけれど、そこで監督が「お前、頑張ったな! お疲れ!」と声をかけてくださいました。その言葉を聞いた瞬間、もう涙が止まらなくなっちゃって……(笑)。この感情を得るため、この景色を見るために1年間みんなで頑張ってきたんだなあ、と思いました。改めて『セイバー』に関わられたすべてのキャスト、スタッフのみなさんに感謝します。
——飛羽真を演じるにあたって、1年前と現在とでは、どんなところが変化しましたか。
いちばんの変化は、役への取り組み方ですね。撮影が始まったばかりのころは、まず監督から「ここのお前(飛羽真)の気持ちはこうだから、こういう芝居をしなさい」と指導があって、そのとおりに演じていました。「こうしろ」と言われて「やってみます」と応えているだけで、自分の中で「芯」がなかったんですね。
でも、飛羽真を演じ続けていくうちに「飛羽真のことをいちばん知っているのは自分なんだ」という自覚がわいてきて、僕の中でまず「このとき、飛羽真ならこういう態度を取るんだろうな」と自分なりに考えながら演技をするようになっていきました。監督はローテーションで交代していきますから、時折ストーリー的に「ここでの飛羽真の言動は、どうも納得できない」という部分があったりしたんです。
監督の思いと、飛羽真を演じる僕も気持ちに違和感があったとき、以前は何も言わずに従っていましたが、今では「このときの飛羽真はこんな気持ちです」と、自分の意見をはっきり出すようになりました。もちろん監督にも演出のビジョンがあるのは承知しているのですが、それでも引き下がらないことが何度かありました。徹底的に話し合って、監督の説明に納得してようやく指示どおりに演技をするといったように、僕も飛羽真のキャラクター作りにどんどん参加して、人物像を深めていくよう努めました。
——『セイバー』の1年間にはいろいろな出来事があったと思いますが、真っ先に思い出すのはどんなことでしょうか?
撮影が終わった、という今の時点でふと思い出すのは、第1章を撮影していたころの自分ですね。初回で緊張していたからというのもありますし、現場に入ってさまざまなことを初めて経験した、ということが大きいかもしれません。川津明日香さん演じる芽依ちゃんがワイヤーアクションに初挑戦したところも見ることができました。
今ではすっかり、スタッフさんたちやキャストのみんなとの仲間意識がしっかり出来上がっていますが、第1章のころはそれがなく、だからこそ、自分に関わってくださる方たちへの感謝の気持ちが強くて、そういった初心を今こそ思い出しておかなければ、と感じています。
●ルナとの再会に込めた思い
——飛羽真はこの1年、仲間が離れていったり、幼なじみの少女ルナとの再会が叶わなかったりしたときなどで、泣いたり叫んだり、激しい感情表現が印象的でしたね。
ストーリーが進んでいき、飛羽真の身の周りにどんな出来事があったのかを理解していくうち、いろいろな感情を表現するようになりました。最初のころはまだ「ルナって誰なんだろう。昔、いっしょに本を読んで、仲良くしていた女の子なんだな」と思っていて、どう気持ちを込めていいのかわからないところがありました。だんだんホン(脚本)が上がってくるにつれ、飛羽真の気持ちもわかるようになり、演じやすくなっていきました。
第33章のとき、杉原(輝昭)監督と話していたのを思い出すのですが、僕は「飛羽真はルナにずっと“謝りたい”という思いで、彼女を捜し続けていた」と思いを込めるようにしていました。もう一度会う約束を果たし、見つけ出して、自分の口から謝らなければならない……。そんな気持ちで取り組んでいたので、ルナとようやく対面できたときは、もう涙がボロボロ出てきていましたね。
杉原監督からは「あと、お前のシーン撮るだけだから、好きなように(芝居)していいよ」って言ってもらえて、いざ本番になるといろいろな感情がこみ上げてきて、泣きながら演技をしていました。ルナに会うことができて、やっと謝ることができる!という自分の思いがあふれだしたのも含めて、いろんな感情がぐっちゃぐちゃになりながら挑んだ、あのシーンは強く印象に残っています。
——お世話になった方で、ひとことお礼を言うならばどなたですか?
共演したキャスト、そしてスタッフのみなさん、すべての方々にお礼を言いたいところですが、あえて今は、もっとも近い場所から僕を応援してくれ、支えてくれたマネージャーに「ありがとう」と言いたいです。もう僕の担当について4〜5年になるのですが、ずっと芝居がやりたいという僕の希望を聞いて、面倒を見てくれました。
なかなか結果を出すことができず「いつか、役者として芽が出るといいね」なんて励ましの言葉ももらいました。『仮面ライダーセイバー』の仕事が決まって、泣いて喜んでくれたのも嬉しかった。『セイバー』のときもずっと一緒にいて、スケジュールや体調管理なども面倒見てくれて、ありがたかったですね。今後もよろしくお願いします! 
——TTFCの配信ドラマ『仮面ライダーセイバー×ゴースト』では、『仮面ライダーゴースト』(2015年)の天空寺タケル役・西銘駿さんとの共演を果たされましたが、先輩ライダーの西銘さんの印象はいかがでしたか。
さすが先輩ライダーだけあって、共演はとても勉強になりましたね。西銘さんは、現場を盛り上げる天才だと思いました。率先して声を出し、スタッフさんたちと常にいい雰囲気を作ろうとされている。僕たちとは「空気の作り方」が違うなと感じたんです。西銘さんと同じく、僕もタイトルを背負わせていただいている“座長”的ポジションとして、西銘さんの姿勢は本当に勉強させていただきました。作品も『セイバー』と『ゴースト』の要素が巧みに融合していて、撮影はすごく楽しかったです。
——映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』では、芽依(演:川津明日香)ユーリ(演:市川知宏)と一緒に、飛羽真が『機界戦隊ゼンカイジャー』の世界に行ってしまう展開だそうですが、ゼンカイジャーのホームというべき「駄菓子カフェ カラフル」のセットに立たれたときのご感想はいかがでしたか。
やっぱり変な感じでした(笑)。最初、ノーザンベースのほうにゼンカイザー/五色田介人役の駒木根(葵汰)くんが入り込んできたシーンを見学していたんですけれど、そのシーンのビジュアルがあまりに突拍子もなくて。「いったい何を撮ってるんだろう」っていうとまどいを持ちました。でも僕がカラフルに行ったときは、周りにジュランやヤツデ(演:榊原郁恵)さんがいらっしゃって、もともとテレビで観て親しみを持っていた『ゼンカイジャー』の世界観が一気に自分の中に入ってきたので、意外と芝居がしやすかったですね。
——異世界ワンダーワールドと『ゼンカイジャー』の世界は、また違った感覚なんでしょうか。
それはもう、他のヒーローが活躍している世界に、まったく別の番組のヒーローが行くわけですから、違和感といったらとんでもないですよ。それがこの映画の狙いでもあるんです。
——物語の鍵を握る謎の少年役で出演されている鈴木福さんは、幼いころから仮面ライダーやスーパー戦隊が大好きとのことで、内藤さんたちともすぐ仲良くなられたそうですね。
僕にとっては芸能界の大先輩ですから、よろしくお願いします!という感じでした。福くんのほうから「ぼく、仮面ライダー大好きなんです」と話しかけてくれたおかげで、すぐに打ち解けることができました。
クライマックスには歴代仮面ライダーと歴代スーパー戦隊レッドが決戦場に大集合するのですが、そこで福くんはテンション最高になってて、かわいかったです(笑)。僕らはすべてのヒーローの名前を知っているわけではないですが、福くんはすべて知っていて、どんな仮面ライダーもどんなレッドもすぐ言い当ててしまいます。僕が「あのヒーロー、見たことあるなあ」とつぶやいたら、福くんがすかさず「あれは〜年放送の〜レッドですよ。秀さんが子どものころにやっていた番組ですよ」なんて説明してくれたのが凄かった。福くんのライダー&戦隊話を聞くのが、現場での楽しみでした。
●もうこんな凄い撮影を体験することはないんじゃないか
——飛羽真や芽依たちは「八犬伝の世界」にも行きますが、そのときには衣装も時代劇風に変化しています。いつもと違った感じの衣装についてはいかがでしたか。
立ち回りをしても落ちてしまわないよう、しっかりと頭に固定するカツラを被っていたのですが、撮影中に頭の中がかゆくなっちゃって、あれは大変でした(笑)。被ったらそのままで、ひんぱんに着脱しませんでしたから。
「八犬伝の世界」では、シンケングリーン/谷千明役・鈴木勝吾さんと、キラメイブルー/押切時雨役・水石亜飛夢さんが「剣士」となって仲間に加わります。勝吾さんは『侍戦隊シンケンジャー』(2009年)の放送終了後、10年ぶりにグリーンを演じられたそうなんですが、変身アイテム・ショドウフォンの使い方をしっかり覚えていて、すごかったです。「10年ぶりだけど、すぐできた」って、ご自分でもビックリしていましたから。
そんな勝吾さんがとてもカッコよかったので、僕も10年後くらいに神山飛羽真として『仮面ライダー』の世界に帰ってくることができたら、練習もせずにサッと火炎剣烈火を振るって変身し、周りを感心させられたらいいなと思いました。
——映画に登場するスーパーヒーローの中で、内藤さんがかねてから“会いたかった”ヒーローはいましたか?
『仮面ライダー電王』が大好きでしたから、決戦場で電王の姿を見つけたときは興奮しましたね。福くんと一緒に「電王だ〜〜!!」と喜んでいました。4人のイマジン……モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスが「西遊記の世界」で活躍していたので、そっちに行きたかったなって思ったくらいです(笑)。撮影の最後、イマジンたちにもお会いできたので、記念写真を撮りました。嬉しかったな〜(笑)。
——ストーリーの重要な箇所で、ワンカット長回しによる非常に印象的な場面があるとうかがいました。撮影時の苦労話があればぜひ聞かせてください。
台本の「6ページ分」をワンカット長回し、グリーンバックのステージでまる1日かけて撮りました。午前中は場当たりやリハーサルをずっとやっていて、昼休憩の後、午後から撮影開始。セリフの量も多く、途中で間違ったりしたらNGなので、ぜんぶで20テイクくらいは撮ったでしょうか。撮影中、僕たちが芝居をしている後ろで、スタッフさんが必要な小物を置いていくんですが、移動するカメラにスタッフさんの姿が映ってもいけないし、僕たちも彼らのことが見えていない前提で芝居をしないといけませんし、すごく大変でした。トータルで12時間くらいかかったのではないでしょうか。
これから先、もうこんな凄い撮影を体験することはないんじゃないかと思うくらい、最高の思い出になりました。映画では飛羽真が「大人になったルナ」と初めて出会いますので、そのときの飛羽真の表情や心の動きを、ぜひじっくりご覧ください。
——仮面ライダー1号/本郷猛役・藤岡弘、さんと共演したとき、どのような思いを抱きましたか。
50年前に活躍されていた伝説的ヒーローの仮面ライダー1号と共演することができるというのは光栄である一方、ものすごいプレッシャーを感じました。現場では、藤岡さんの人間の大きさに助けられることがたくさんありました。最後の場面で藤岡さんが語る“言葉”は、映画に観に来てくださる大人の方から、小さな子どもたちにまで、めちゃくちゃ響くと思います。最高の映画をお楽しみください!

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