映像でも独特の世界観を表現!ファッション業界出身の映画監督に注目

2020年8月2日(日)14時0分 シネマカフェ

津田肇監督『Daughters』 (C)「Daughters」製作委員会

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三吉彩花阿部純子のW主演で、東京・中目黒でルームシェア生活を送る2人の女性を主人公に友情、仕事、家族、過去への固執と現実など、現代の女性の揺れ動く心情にフォーカスした映画『Daughters』。

脚本・監督を務めるのは、本作が初の長編作品となるファッションイベント演出家・映像作家の津田肇。ファッション業界という異業種から映画監督に挑戦した津田監督だが、彼をはじめキャリアを生かした独創的で美しい、印象深い作品を残す映画作家は世界でも評価を受けている。そこで、映画監督となっても世界を魅了するファッション業界出身監督に改めて注目した。



津田肇『Daughters』、上海国際映画祭で「最も美しい映像!」

慶應義塾大学在学中より、映像作品やイベント制作を手掛ける。2005年初監督作『Paint the Sky』が、第17回東京学生映画祭にてグランプリ獲得。大学卒業後イベント制作会社を経て、2015年に「CHAMELEONS INC.(カメレオンズインク)」を設立。「MICHAEL KORS(マイケル・コース)」「Chloe L'eau(クロエ ロー オードトワレ)」「MARY QUANT(マリークヮント)」「NIKE(ナイキ)」「UGG(アグ)」など世界的ファッションブランドのコレクションや、レセプションパーティーの演出制作、映像作品の監督、その他プロモーションプランの立案及びディレクションなどを手掛けるファッション界気鋭のイベントクリエイター。2010年からは「Girls Award」のイベントディレクターを務めている。


『Daughters』で長編映画デビューを飾り、アジアの映画監督からの影響を思わせる、絵画のような美しい映像を作り出した。また、本作では企画・脚本も務める。7月25日より開催されている第23回上海国際映画祭で本作の上映が決定し、アジア新人賞部門に日本作品で唯一選出、「最も美しい映像!」と称賛された。

蜷川実花『Diner ダイナー』『人間失格』など、クセになる映像美

木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞する写真家であり、ファッションブランド「M / mika ninagawa(エム / ミカニナガワ)」を手掛け、ファッション雑誌「Mgirl(エムガール)」の編集長も務める。

2007年に『さくらん』で長編映画監督デビューを果たし、ベルリン国際映画祭に特別招待作品に選出される。2019年には『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』の2作品、およびNetflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」を監督した。

アニエスベーが本名で監督・脚本・撮影・美術『わたしの名前は…』

世界的に有名なフランスのファッションデザイナー。1975年に自身のブランド「agnes b.(アニエスベー)」を設立。大の映画好きと知られ、映画製作会社「Love Streams agnes b. Productions」まで立ち上げた彼女が本名のアニエス・トゥルブレ名義で監督・脚本・撮影・美術を手掛けたのが、2015年に公開となった『わたしの名前は…』。少女とトラック運転手の交流を描いたロードムービーで、ベネチア国際映画祭、ニューヨーク映画祭、アブダビ映画祭等に出品された。

トム・フォード、数々の映画賞を席巻!

「GUCCI(グッチ)」や「Saint Laurent(イブ・サンローラン)」のクリエイティブ・ディレクターを務め、2005年に自身のブランド「TOM FORD(トム・フォード)」を立ち上げた世界的ファッションデザイナー。

映画監督デビュー作は2009年の『シングルマン』で、主演のコリン・ファースがヴェネチア国際映画祭、英国アカデミー賞などで主演男優賞を受賞し、米アカデミー賞にもノミネート。自身も各国の映画祭の脚本賞にノミネートされ世間に高く評価された。監督2作となる2017年公開『ノクターナル・アニマルズ』でもヴェネチア映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)に輝いた。


世界で注目を集めるファッション業界出身の監督たちに続く存在となり得る津田監督だからこそ、これまでのキャリアで培ってきた美術的感覚を最大限活かした映像美・世界観を『Daughters』で堪能することができそうだ。

『Daughters』は9月18日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。

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