コロナ対応で大阪市が集めた「雨合羽33万枚」はどこへ?

8月11日(火)7時5分 NEWSポストセブン

防護服の代わりにと雨合羽が集められたが(写真はイメージ。時事通信フォト)

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 新型コロナの感染拡大による医療現場での防護服不足を受け、大阪市の松井一郎市長が代替品として「雨合羽」の提供を呼び掛けたのは、4月半ばのことだった。呼びかけを受け、市内外から実に33万着が集まったが、大量の雨合羽は今、どうなっているのか。


「もともとは大阪市内での会議で、大学病院関係者から『雨合羽でも欲しい』との発言があったことから、松井市長が呼び掛けたのですが、想定を大きく上回る数が集まった。正直、“予想外のところからの寄付”が多くて驚かされた」(大阪市役所関係者)


 新宗教団体の真如苑はHPで〈新型コロナウイルス対策への支援の一環として、4月15日に大阪市健康局総務課にレインコート500枚を寄贈しました〉と公表。阪神タイガースは、甲子園のバックネット裏前方に位置する年間席の観客に対して雨の日に配布していた「ポンチョ」を段ボール90箱分(4500枚)届けたと会見で明らかにした。胸に〈SEASON TICKET〉と書かれたタイガースカラーの黄色のポンチョである。


「当初、集まった33万枚は、市役所本庁舎の玄関ホールに段ボール詰めで積んで保管していたが、これが市火災予防条例違反にあたるとして、消防局から注意を受ける騒動も起きてしまった。条例は雨合羽のような合成樹脂製品(指定可燃物)は1か所で大量保管する場合、消防当局への届け出を義務付けているが、今回の雨合羽について市は無届けで、保管場所を変えるなどの対応に追われました。


 その大量の雨合羽は、もちろん医療機関にも配布されたが、他にも教育委員会を通じて学校に配られるなどの用途に回ったものもあるそうです。とはいえ、学校が阪神カラーのポンチョを配られても困るんじゃないかという気もしますが……」(同前)


 数十万単位で集まった雨合羽がどう配布されていったのか、大阪市健康局健康づくり課に聞いた。


「各区でも受け付けていたものも合わせると、最終的に約35万枚が集まりました。医療機関のほか、市役所内部の福祉局、健康局、教育委員会でも使いたいという話があり、そちらにも配布しております。現段階での“在庫”としては約3万5000枚が残っています。残っているのは袖がないポンチョだったり、ズボンだけのもので、袖のある上着としての雨合羽などはほぼ配布を終えています。残っているものは医療現場には適さないので、新たな使い道を探して配布したいと考えています」


 当初、想定されていた医療機関への配布以外の用途となったものについては、こう説明をする。


「医療機関で使ってもらったのは全体の半分以下ですね。残りも雨の日のための用途ではなく、コロナ対応で防護具の代わりに使っていただくということで、各所にお渡ししました。災害などの際の避難所でのコロナ対応に使っていただいたり、教育現場でも学校の生徒にコロナ症状が出た時に感染防護の対応をするために使ってもらったりしています。雨の日に生徒たちに渡すといった用途ではないですね。いろんなカラーの雨合羽がありましたが、基本的にビニールで感染防止に役立つのは同じ。使い捨てになるので枚数が多い方が現場は助かると聞いています」


 今年は記録的に長い梅雨となったが、雨合羽がこんなかたちで活用されるとは、誰が予想しただろうか。

NEWSポストセブン

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