【RQインタビュー】「今の私があるのはドリエンのおかげ......」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり

2021年8月16日(月)19時40分 AUTOSPORT web

 2021年も各カテゴリーで多くのレースクイーンが活躍し、コロナ禍で制限はあるものの今季開幕戦からサーキットに花を添えている。一見すると華やか雰囲気に見えがちなのだが、その裏では様々な苦悩と葛藤がある。


 今年もスーパーGTではWedsSport Racing Galsとして活動する安田七奈さんも、今では憧れていたチームに加入し、笑顔で毎戦活動しているが、そこに至るまでは苦労の連続だったようだ。


 もともとイベントコンパニオンとして活動していた安田さん。東京オートサロンに出演した時の出会いが、レースクイーンになるきっかけだった。


「東京オートサロンに出た時にレースクイーンの子たちと同じブースになりました。私はその当時、東京ゲームショウとかで大きなブースに出させてもらって、ファンの方とも交流する機会がありましたが、オートサロンではレースクイーンの子たちのファンの数ががすごく多いなと感じて『なんだこれは?』となりました」


「そこで、会場内を見て回っていたら、ドリエンちゃん(ドリフトエンジェルス)が撮影タイムをしていたんですよね。そこで『レースクイーンをやりたい!』って思ったのがきっかけですね」


 ドリフトエンジェルスは、UPGARAGEのイメージガールとしてレースクイーン活動をする以外に、オリジナルCDをリリースしたり、漫才に挑戦するなど幅広い活動をするレースクイーンユニットで人気を博していた。


 オートサロンをきっかけにドリフトエンジェルスになることを夢見た安田さんだったが、もうひとつの憧れの存在も見つけた。それが、当時トップレースクイーンとして活躍していた佐野真彩さんだ。


「ドリエンに惹かれたんですけど、当時の私はドリエンのようなフリフリした感じの雰囲気ではなかったです。そこでレースクイーンのことを調べていく中で、ウェッズの佐野真彩さんが人気もあり、当時レースクイーンのトップだったので、そこを目指すじゃないけど、憧れた部分はありました」


 2015年にレースクイーンデビューを果たした安田さん。翌年には憧れたドリフトエンジェルスに合格する。夢が叶ったのシーズンとなったが、いざ活動が始まると、厳しい現実が待っていた。

2016年にドリフトエンジェルスに抜擢された安田七奈さん


「すごく大変でしたね。レース毎にダンスを披露しなきゃいけないし、漫才のネタも考えなきゃいけないし……当時は常にドリエンのことで頭がいっぱいでした」


「私が入った時は、ちょうどドリエンの中でも世代交代のような時期で、それまではD1GPでドリエンを務めて、スーパーGTではGT500のチームを兼任するという子がほとんどで、爆発的な人気があったんです。2016年からスーパーGTにUPGARAGEが参戦し、ドリエンが登場するようになって、メンバーもみんなレースクイーン2年目という子たちばかりで……すごく苦労しました」


 メンバーと共に苦悩する日々が続いたという安田さん。時には見えないところで悔し涙を流したり、ひどく落ち込む時もあったというが、試行錯誤を繰り返して努力をし続けたことで、人気を集めていき、同時に実力もつけていった。


「ドリエンらしさを求められたので“常にドリエンらしくあろう”というのを忘れずにやっていました。この3年間で鍛えられたというか、何にも物怖じをしなくなりましたね。あとは、ファンの方がたくさんできたというのが大きいです」


「それはドリエンだったからというのもあるでしょうけど、メンバーの子たちとは苦楽を共にすることが多かったので、その時の子たちとは今でも仲が良いですし、今の私にとっては財産です」


 安田さんはドリフトエンジェルスでの3年間の経験を経て、2019年から念願のWedsSport Racing Galsとなった。そして今では経験豊富で人気レースクイーンのひとりとしてポジションを確立している感があるが、本人はまだまだ上を目指したいようだ。


「ありがたいことに、ドリエンだった頃の私を知らずに『バンドウのRQといえば、“なーちゃ(安田さんのニックネーム)”だよね』と言ってくれる方がすごく多いのですが、もがきながら頑張っていた時期もあったんですよ(苦笑)」


「私自身、人気なレースクイーンになれたと思っていません。私より人気な子はいっぱいいるし、全然満足していない部分もたくさんあります。それでも、サーキットで知り合いが増えていくのも嬉しいですし、やればやるほど楽しくなっています」


「ここに来ないと会えない人たちが多いですからね。そういう意味で、まだまだ頑張らなきゃなと思っています」
  
 当初はレースクイーンの経験を活かし、タレントとして芸能界での活躍を夢見たこともあったという安田さん。しかし、今は目標が変わりつつあるという。


「私も一時期はレースクイーンという実績を土台にして、芸能界やタレントになることを目指していました。けど、正直そこは諦めた部分があって、今はレースクイーンのお仕事を極めていきたいという気持ちが強いですね。やっぱり、私のことを必要としていくれる人たちがサーキットにいるということが大きいです」


「このお仕事を極めるとなると、レースクイーンはキャンペーンガールだから、求めてられているところにいけるように、レースのことを第一に考えるようにしています」


 WedsSport Racing GalsとしてGT500のレースクイーンになってからは、レースのことも積極的に勉強するようになったという安田さん。今ではスーパーフォーミュラなど、自身が携わっていないカテゴリーも観るなど、レースの魅力にどっぷりとハマっているそうだ。

2021年もWedsSport Racing Galsを務める安田七奈さん


 自身も語る通り、レースクイーンの仕事を極めつつある。その中で密かに願っているのは、応援しているチームの歓喜の瞬間を見ることだと語った。


「今年の第2戦富士で19号車がポールポジションは本当に嬉しくて、誰よりも泣いた自信があります(笑)。でも、19号車が表彰台に立つ姿はみたいですね!」


「昨年は私たちもサーキットに行ける機会が制限されたので、月並みですけどレースクイーンが現場にいることで、少しでもパワーに変えてもらって、それこそ“勝利の女神”になれるようにしっかり応援したいです」


 その想いは、7月の第4戦もてぎで早速達成された。19号車は一時トップを走る快走をみせ2位フィニッシュを果たしたのだ。念願のシーンを見ることができた安田さんだが、そこで込み上がってきた感情は“悔しい”だったとのこと。


「ここまで来たら、やっぱり19号車のふたりが勝つ姿がみたいです」と語った。


 安田さんは、2017年と2020年に所属したスーパー耐久のST-Xクラスのチームがシリーズチャンピオンに輝き、勝利の女神となっている。今度は花形であるスーパーGTのGT500で勝利の女神となれるのか……。本人もますます力の入るシーズン後半戦となりそうだ。

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