奈良の旧家で保管されてきた日の丸「最も古い可能性」

8月16日(金)22時8分 読売新聞

 14世紀に南朝を開いた後醍醐天皇から賜ったとして、奈良県五條市の旧家に保管されている「日の丸」の旗について、京都大などは16日、生地を分析した結果、1463〜1634年の絹地だったと発表した。伝承より時代は新しくなるが、研究チームは「最も古い日の丸の旗の可能性があることが、科学的に確認できた」と指摘している。

 旗は縦95センチ、横75センチ。京都大化学研究所の高谷光・准教授(化学)らが埼玉県の研究施設で絹の繊維に含まれた放射性炭素を使って年代測定し、絹地の制作年代が判明した。さらに、兵庫県の大型放射光施設「SPring—8(スプリング8)」の分析で、日の丸部分の赤色は鉱石の辰砂しんしゃで色付けされていたことがわかった。

 旗は足利尊氏に京都を追われた後醍醐天皇が、吉野に向かう途中で滞在した五條市西吉野町賀名生あのうの堀家住宅(国重要文化財)で代々保管されてきた。江戸幕府の老中松平定信が編集した宝物図録「集古十種しゅうこじっしゅ」(1800年)には、旗の図とともに「後醍醐天皇から賜った御旗」「賀名生の堀源次郎家蔵」という内容が記されている。

 国旗は幕末、白地に赤い日の丸ののぼりを船で使うように定められたのが始まりとされる。中世以前は太陽と月を表した金や銀の丸を描いた幟が戦場で掲げられていたという。研究チームによると、調査した旗は現存する最古の日の丸の可能性があるといい、高谷准教授は「日の丸の制作時期を調べた研究は今までなかった。日の丸がどこからやってきて誰が作ったのか、これから解明したい」と話した。

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