どろんこクイズの泥加減 作って3日くらい寝かすのが最高

8月18日(日)7時0分 NEWSポストセブン

「ウルトラクイズ」のファンは今も多い

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「ニューヨークに行きたいか〜!」と司会の福留功男が叫ぶと、会場から「おー!」と熱い声が返ってくる。挑戦者は○×や早押しなど、様々なクイズに勝ち抜きアメリカを横断、ニューヨークでの決勝戦を目指した『アメリカ横断ウルトラクイズ』(1977〜1992年、日本テレビ系、1998年に特番)。日本中のお茶の間が夢中になり、憧れたクイズ番組だ。


 特番からのスタートだったが、大規模な視聴者参加型クイズは、熱狂的に支持された。1977年から1992年まで毎年16回放送され、視聴率は平均24.4%、最高34.5%を記録。第10回までの演出を担当した、現テレビマンユニオン副会長の白井博氏が話す。


「番組が始まった当時、海外旅行は一部の人しか行くことができない高嶺の花でした。クイズへの参加をきっかけに、初めてパスポートをとったという人もいたくらい。参加した皆さん、本気で『ニューヨークに行きたい』と思っていた時代です」


 第1回予選の後楽園球場に集まったのは、わずか404人。しかし、回を追うごとにファンは増え、7年目には1万人を突破。やがて2万人を超えた。


◆3日寝かせた「どろんこ」


 白井氏は、「普通の人でも参加できたことが、人気につながったのではないか」と振り返る。


「予選1問目は、自由の女神に関する問題というのが、毎年の恒例でした。球場の外で出題されるので、解答までに自由時間があります。スマホはありませんでしたが、誰に電話してもいいし、どう調べてもかまわない。本気で優勝を目指す挑戦者は、ほんのひと握りです。子育て中の主婦や大工さんなど、いろいろな方々が明るい笑顔で参加されていらっしゃいました」


 印象的だったのが、「どろんこクイズ」。〇×クイズに答え、正解だと思うパネルに向かって飛び込み、間違うと泥まみれになるという演出は、白井氏が生み出したものだ。


「偶然、子供と雨上がりの公園に散歩に行って思いつきました。濡れた砂場を見て、『これだ!』と。泥加減は難しくて、水気の多い泥だと体につかないので、映像として面白くない。一番いいのは、作って3日くらい寝かした泥。土と水がいい具合になじんでいるんです(笑い)」


 高校生には出場資格がなかったが、要望に応える形で1983年には『全国高等学校クイズ選手権』が誕生した。通称「高校生クイズ」として、今なお続いている。


●取材・文/戸田梨恵、小野雅彦


※週刊ポスト2019年8月16・23日号

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