宮迫博之“吉本解雇”の引き金引いた金塊強盗犯の獄中手記

8月19日(月)7時0分 NEWSポストセブン

宮迫と田村亮は反社会的勢力からの金銭授受問題で会見した(写真/時事通信フォト)

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 闇営業で謹慎中の吉本芸人が、8月19日より順次復帰することが発表された。だが、騒動の中心人物である宮迫博之(49)の処遇はいまだはっきりしない。


 闇営業問題に続き『フライデー』が報じた宮迫と反社会勢力との「ギャラ飲み」写真を巡っては、金銭授受を否定する宮迫に対し、吉本は「どちらを信じていいのか困惑している」と異例の声明を発表している。宮迫の処遇、そして騒動収束の鍵を握るのは、件の写真で宮迫の隣でポーズを決める人物の証言に他ならない。男から本誌『週刊ポスト』に送られてきた手紙を公開する──。


〈これを見れば事件後に何が起きていたのか分かると思います。どうか真実が世間に放たれることを願います〉


 400字詰め原稿用紙200枚に及ぶ手記が届いたのは、8月初旬のことだった。


 差出人は、野口和樹(44)。2016年7月、福岡市博多区の路上で7億5000万円相当の金塊を強奪したとして翌2017年5月に逮捕。福岡地裁で懲役9年の実刑判決を受け、勾留中である(現在控訴中)。


 野口の名を世間に広めたのは、金塊強奪事件以上に、宮迫博之の闇営業を巡る一件が大きい。


 今年7月、吉本芸人の闇営業問題に続き、宮迫と反社会勢力の「ギャラ飲み」(金銭授受を介した飲み会)疑惑が報じられたが、この時に反社側の人物として挙がったのが、野口だった。


 宮迫とのギャラ飲みは事実なのか、他の吉本芸人とも繋がりはあったのか。そんな問いかけをしながら野口と手紙のやり取りを続ける中で、送られてきたのが200枚の手記だった。


◆強盗は出来レース


 野口が手記で主に綴るのは、金塊強奪事件の顛末である。事件の始まりは後輩からの一本の電話だったという。


〈「実は、僕の知り合いが、あることをしてほしい……と頼んで来てるんですけど、それというのが、金塊を持ち去ってほしいという事なんですけど……」


(中略)


 問いただすと、後輩は続ける。


「金塊を盗まれたという名目が欲しいらしくて、税金対策で……とか言ってるんですよ」〉(手記より引用。以下〈 〉内同)


 突拍子もない話に困惑する野口だったが、「金塊の持ち主A氏とはすでに話が付いている」と断言する後輩を信用。持ち去った金塊は自分たちの物になるという条件に誘われ、2016年7月8日、指示されたビルに車で向かい、金塊の入ったキャリーケースを受け取って車に積み込んだ。


 野口は、強盗は双方同意の上での“出来レース”だったと主張するのだ。そして金塊から換金した金を元に、詐欺に巻き込まれていったと綴る。


〈数回に分けて金塊を換金したのち、知り合いの社長からMなる男性を紹介された。どうやら金塊の買取をしないか……と金塊にまつわる投資話だった〉


 合計2億円をM氏に預けるが、〈結局、一ヶ月経ってもゴールドも届かない、お金も戻ってこない〉。


 以降、手記はM氏との金銭闘争や、〈合意を破って被害届を出した〉とするA氏との水面下の交渉、逮捕、収監について綴られていく。


◆「何枚か写真を撮られた」


 手記では時折、宮迫関連の報道で注目された野口のタレント人脈についても言及する。日頃から夜の街で飲み歩くことの多かった野口は、有名タレントの人脈も豊富だったが、あるタレントの所属事務所から警戒されていたと明かす。


〈私のSNS(インスタグラム、フェイスブック)を社長が頻繁にチェックするようになると同時に私の事をブロックし事務所のオフィシャルを閲覧できないようにした〉


〈この頃、事務所の契約書が刷新され、「反社会集団とはつき合いをしないこと」とする項目が盛り込まれたようだ〉


 こうした経緯もあり、逮捕前から自分の周辺に写真週刊誌の影が見え隠れすることに気付いていたという野口。以降、意味深な記述が続く。


〈某週刊誌に何枚か写真を撮られている……と友人から聞かされた。ありがちな芸能人ネタのスクープだったのか。私の事件をマスコミ関係者が既に入手していて、後々の大スクープのためにとっておいたのか〉


〈いままでこうした写真が世に出されたことは、一度もなかった。何らかの力が働いているからだろう〉


〈芸能人の友人が居たとして、自分が半グレだとしてもわざわざ素性を明かすわけがない。「情報筋」のリーク程当てにならないものはない〉


〈私達とは異なるデリケートな世界である故少しのことでも問題視される。今回も実際、私の逮捕を受け多大なご迷惑をおかけした芸能人が居る〉


 宮迫との一件について匂わせながら、個人名は決して出さない。飲み会で金銭授受の事実はあったのかも明かされない。


 金塊強盗劇の登場人物を実名で綴っていることに比べると、ディティールの乏しさが目立つ。野口は誰に配慮し、何を守ろうとしているのか──その疑問に最後まで答えることはなく、終章で手記を綴った理由について、こう説明する。


〈別に私は、えん罪だ!無罪だ!と声を大にして言いたい訳ではない。事実は事実として、真実は真実として発信をしなければ真の犯人達がのうのうと次なる犯罪へ手を染め又第二、第三の事件が起き被害者が出ることは火を見るよりも明らかだ〉


 野口の口から、宮迫の一件について「真実」が明かされる日は来るか。


●取材・文/高橋ユキ(ジャーナリスト)


※週刊ポスト2019年8月30日号

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