日本で最初に『キャッツ』見たのは高田文夫とビートたけし?

8月21日(水)16時0分 NEWSポストセブン

高田文夫が明かすミュージカルにまつわる驚愕エピソードとは

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 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、高田氏がミュージカルに初めて触れたときのこと、36年前にニューヨークでビートたけしと一緒に『キャッツ』を観た思い出について語る。


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 普通に話していたのに、急に歌い出し踊り出す不思議な“ミュージカル”。最初に見たのはいつだったか。前にも少し書いたが“ワシントンハイツ”に住んでいたジャニー喜多川が、渋谷の少年達を集めて作った野球チームが“ジャニーズ”。我が“少年シャークス”は2戦して2敗。次の試合の日は雨。その時ジャニーが子供達を連れて見に行った映画が、公開されたばかりの『ウエスト・サイド物語』。


「これだ」とひらめいたジャニー。その時、仲間と森繁久彌、三木のり平の『社長漫遊記』を見に行っちゃったのが私。これがジャニーズと私の人生の分岐点。一週間後私もあわててジョージ・チャキリスを見に行きました。これがほとんどの日本人のミュージカル初体験。


 その後東宝ミュージカルで『マイ・フェア・レディ』が大変な話題となった。主役の江利チエミの父親ドゥーリトル役で『運がよけりゃ』を歌った八波むと志。私が最初に愛した喜劇人でコントの〈脱線トリオ〉から抜擢され喝采を浴び、さぁこれからという時、37歳という若さで交通事故死してしまった。私にとって〈笑い〉のジェームズ・ディーンでした。


 その後ミュージカルとはほとんど無縁の私でしたが、昭和58年、ビートたけしと仕事半分、遊び半分で行ったニューヨークで公演を見た『キャッツ』。まだ日本に上陸するずっと前です。内容も何も分からず劇場へ入ったふたり、場内が薄暗くなり、いきなり座っている足元から「ワ〜ッ」と猫がとび出してきた。人一倍気が小さいたけし、「うるせーな、この猫ォー!!」と怒ってました。日本で一番最初に『キャッツ』を見たのはたけしと私ではないでしょうか。


 それくらいのミュージカル体験しかない私がバカはまりしたのがこの度の『ダンスウィズミー』。チラシに曰く「あなたを音楽とダンスの魔法にかけるハッピーミュージカルコメディ」とある。


 このところ、陽気で朗らかな映画を撮って連続出塁を続ける矢口史靖監督作品だからつまらない訳がない。あの『ウォーターボーイズ』、この『スウィングガールズ』、その『ハッピーフライト』と“矢口のカタカナ映画に失敗なし”である。


 主演は、音楽が鳴り出すと勝手にその長い手足で踊り出してしまう、『エル・ジャポン』のモデルもやっているカッコいい三吉彩花。この作品でまた大きくなるだろう。そしてついこの前までテレビで芦田愛菜のものまねをやっていたと思ったらチャーミングなミュージカル女優となっていたやしろ優。心底明るくなるからいい作品だ。


◆イラスト/佐野文二郎


※週刊ポスト2019年8月30日号

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