心肺蘇生の手順解説、胸骨圧迫、人工呼吸、AEDの使い方

8月29日(火)7時0分 NEWSポストセブン

命を救うAED

写真を拡大

 心肺停止2分内に心肺蘇生を行うと生存率はなんと約90%。3分内約50%。一方何もしない場合は1分ごとに生存率が下がり、3分後には約20%、15分後にほぼ0%。とくに子供は心肺蘇生後の回復率が高い。心肺蘇生がいかに重要かわかるだろう。


 心肺蘇生の学習法は、まず手順の暗記。次に胸骨圧迫と人工呼吸の講習、AEDの使い方を学ぶ。学習する際は、自分の子供や大事な家族が心肺停止に陥ったケースを想定して行うとよい。1人でも多くの人を救えるよう真剣に学びたい。


 心肺蘇生で最初に覚えるのが、以下に記す手順のマニュアル。「何度も復唱することが大事」と元・東京消防庁の大隊長、救急救命士安岡裕二さんは言う。


「講習経験のない人でも、手順を丸暗記するように頭に入れておくことが重要です。この暗記法は世界共通。知っている人と知らない人では、緊急時の判断力が変わります」


 ここでは、日本蘇生協議会公表のガイドライン2015に基づく応急手当「心肺蘇生の手順」を紹介する。


【1】

 倒れている人を見たら、まず二次災害のない安全な場所かどうかを確認。その後、倒れた人の肩をたたきながら声をかける。両肩を軽くたたいて「わかりますか?」と声をかける。ただし倒れている場所が崩壊など危険と判断した場合は処置を回避する。


【2】

 反応がないと判断した場合、または反応があるかどうか迷った場合は直ちに大声で助けを求め、119番通報とAEDの搬送を依頼する。「誰か来てください! 人が倒れています。あなたは119番に通報してください。あなたはAEDを持ってきてください」と伝えましょう。


【3】

 呼吸を確認する。あごを伸ばし、気道を確保して「普段通りの息」をしているかどうかを10秒以内で確認する。普段通りの呼吸が見られない場合、またはその判断に自信が持てない場合は、心肺停止と判断する。



【4】

 心肺停止と判断したら人工呼吸を2回行う。1秒かけて胸の上がりが見える程度の量を2回吹き込む。


※ただし人工呼吸用の感染防止マスクがない場合、人工呼吸の方法を訓練していない場合、血液や嘔吐物により感染の危険がある場合は人工呼吸を行わず、【5】の胸骨圧迫のみ行う。


【5】

 人工呼吸が終わったら、胸骨圧迫を30回行う。1分間あたり100〜120回のテンポで胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す(人工呼吸ができない人は胸骨圧迫のみ)。圧迫する位置は胸の真ん中。強く速く、中断が10秒超えないよう絶え間なく行う。


【6】

 AEDが到着したら、まず電源を入れる(ふたを開けると電源が入る機種もある)。


【7】

 電極パッドを胸に貼る。電極パッドを貼る位置は、電極パッドの説明書に記された絵に従い、直接皮膚にしっかりと貼る。体が汗で濡れていたらタオルで拭き取る。おおよそ6才ぐらいまでは、小児用電極パッドを貼る。小児用がなければ成人用で代用する。


【8】

 電極パッドを貼ると、自動的にAEDが電気ショックの必要性を判断。心電図解析からは、すべてAEDの判断にゆだねる。解析中は、AEDや傷病者に絶対に触れてはいけない。


【9】

 点滅しているショックボタンを押し、AEDの表示窓のメッセージに従い作動させる。


 心肺蘇生とAEDの手順は何らかの反応(息を吹き返すなど)が出るまで、または救急隊に引き継ぐまで続ける。


※女性セブン2017年9月7日号

NEWSポストセブン

この記事が気に入ったらいいね!しよう

蘇生をもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ