芸人総勢42組が私に語った“超赤貧物語”「インスタントジョンソン・スギはバイト先のおかげで…」

8月30日(日)9時57分 アサ芸プラス

 さて、貧乏芸人って、飯どうしてんの?

 サンドウィッチマン・富澤はこう打ち明けた。

「相方とボロアパートに暮らしてた頃は本当に貧乏で、バイトに弁当を持っていった時期もある。中身はモヤシとご飯だけとか」

 同じく同居コンビで、「ヤダねぇ〜」のオネエ調漫才でおなじみ、風藤松原・松原義和(41)もたくましい。

「毎日、安い食材を探してました。1万円使わない月もあります。スーパーのお惣菜も半額シールが貼られた後に、はかりで重さを量り、同じ値段でも重い惣菜を買いますから。同じ値段ならキャベツも量ります」

 同居人の風藤康二(37)はあきれるばかり。

「相方はカップラーメンの残り汁をタッパーに入れて冷蔵庫にしまっておき、別の日にご飯にかけて食べてた。僕は絶対食べられない!」

 アルコ&ピースからは、

「貧乏で米を実家から送ってもらい、焼き肉のタレをかけて『焼き肉ご飯』のつもりで食べ続けてたら、警備会社の面接で身体検査された時、尿で『成人病』と判断されて落ちた。塩分しかとってないから」(平子祐希・36)

 という切ない話を聞いた。タイムマシーン3号の山本浩司(35)も境遇は似たり寄ったりで、

「新潟の田舎から送ってもらった米に、トマトケチャップつけてオムライスにしたり」

 と言うように、実家から米を送ってもらっていた芸人は数多い。金に困った時は、日本人なら米か──。

 逆に、バイト先のおかげでリッチな食生活を送った芸人もいた。インスタントジョンソンのスギ。(43)は、築地の市場で働いてた頃‥‥。

「お金がなかった僕がお笑い目指してるって知ってる職人さんが食材を山ほどくれるんスよ! 発泡スチロールの端が欠けたり、売り物にならなくなった食材ですけどね。『そろそろ魚介なくなった頃だろ?』とフォークリフトに載せた加工品をわざと落とすように運転して、『落としちまった! 売り物にならねえから持っていきな! がんばれよ』って応援してくれた」

 そんないい話も含め、元芸人のオレに気を遣ってふんだんに話してくれた芸人が多かった。紹介しきれなかったエピソードは数多く、他にもTKO、スピードワゴン・小沢、ニッチェ、たんぽぽ、流れ星、どぶろっく、ダンディ坂野、ノッチ、ニッチロー’、ハリウッドザコシショウっていう「あらびき団」(TBS系)に初回から出ているお笑いマニア向けの芸人まで総勢42組が赤裸々に貧乏生活の実態を明かしてくれました。

 芸人ファン以外にもためになりそうな、貧乏を笑い飛ばし、タフに生きる姿は、『芸人失格』を気取ったオレには、まぶしい輝きを放っていました。

◆プロフィール 松野大介(まつの・だいすけ) 1964年神奈川県生まれ。85年、ABブラザーズとして「ライオンのいただきます」(フジテレビ系)でタレントデビュー。テレビ、ラジオに多数出演。95年、小説「ジェラシー」が文學界新人賞の候補になり、同年に小説家デビュー。98年、芸人小説のさきがけ「芸人失格」が話題に。著書多数。夕刊紙・日刊ゲンダイにテレビコラム掲載中。現在はウェブマガジン「小説マガジンエイジ」にて「愛の沖縄WandeR LAND」を毎週掲載(無料&登録ナシ)

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