なぜ男女キャスターの間にはかくも大きな溝ができるのか

9月4日(火)11時0分 NEWSポストセブン

報道番組の裏側を語った寺田アナ(共同通信社)

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 テレビ朝日では『報道ステーション』の小川彩佳アナ×富川悠太アナ、『ニュースステーション』時代の久米宏×小宮悦子アナ、フジテレビでは『とくダネ!』の小倉智昭×中野美奈子アナなど、過去に様々な「男女キャスターの確執」が取り沙汰されてきた。


 なぜ男女キャスターの間にはかくも大きな“溝”ができるのか。民放キー局の報道番組関係者がいう。


「最近は女性のメインキャスターも増えてきたが、番組の現場が男社会であることは変わりない。とりわけ報道番組の男性キャスターは、“メインの進行役は自分だ”という意識が強く、女子アナは“添え物”程度の認識が多いんです。


 しかし、報道番組に抜擢されるような女子アナは、我が強く、社会問題への意識も高いので、自分の意見を主張しがち。男性キャスターからすれば『生意気だ』となるし、女子アナからすれば『私だって出来るのに』となる。亀裂が生まれるのは必然なんです」


 元フジテレビアナウンサーで現在はフリーの寺田理恵子アナ(57)もこう語る。


「局アナ時代、私も番組ではアシスタントというポジションでした。むしろその役割に徹していた部分もあります。放送後の反省会でディレクターにボロクソに言われたり、先輩アナから厳しいコメントもらうのは日常茶飯事。『報道にしては服装が派手だ』と注意されたこともあります


 愛川欽也さんのアシスタントをさせていただいていた時、プロデューサーから『番組全体の雰囲気をよくするのもアシスタントの仕事』といわれたことがあります。MCが気持ちよく進行できるように“補助”するのが女子アナの役目だったんです。良い悪いではなく、そういう“役割分担”が求められる時代でした」



 当時はアナウンス室でも、男女の役割ははっきり違っていたという。


「昔のフジテレビは、男性アナウンサーがアナウンス室に入ってきたらお茶を出す。それが新人女性アナウンサーの仕事でした。時代錯誤かもしれませんが、それによって距離が縮まったり、呼吸感がわかったり、コミュニケーションのきっかけになっていたことも事実。一概にこうした構図が悪いとは言えない部分もありましたね」(寺田氏)


 現在、『直撃LIVEグッディ!』(フジテレビ系)のMCを務める安藤優子(59)のように、バリバリと前に出て確固たる地位を築いた女性キャスターは確かにいるが、あくまでもそれは少数派。女子アナがメインを張る番組は増えてきたものの、テレビ界にはいまなお男女キャスターのギクシャクは生じるようだ。


 自身も畑恵氏(56)や田丸美寿々氏(66)らと衝突を経験したキャスター・鳥越俊太郎氏(78)が語る。


「キャスターも人間ですから、性格も主義も経歴も違う。ぶつかることは当たり前。それがプロ意識によるものなら、いくらでもケンカすればいいんです。


 どちらかが上に立つような関係だから、揉めてしまう。局側も『メイン進行は男性』という古い考えは捨てて、キャスター同士のケンカすら“番組の糧”だと思える余裕があれば、テレビ界も良くなっていくはず。軋轢の一切ない番組なんて、つまらないですよ」


※週刊ポスト2018年9月14日号

NEWSポストセブン

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