バイプレイヤーの泉 第31回 『これは経費で落ちません!』重岡大毅“新・いい人”の座に君臨なるか?

9月10日(火)12時0分 マイナビニュース

エンタメライターのスナイパー小林が、テレビドラマでキラッと光る"脇役=バイプレイヤー"にフィーチャーしていく連載『バイプレイヤーの泉』。

第31回はタレントの重岡大毅ジャニーズWEST)さんについて。現在放送中『これは経費で落ちません!』(NHK総合)に出演中の重岡さん。久しぶりに連ドラにガッチリと出演していると思ったら"いい人"の絶妙なポジションに着地していましたね。アイドルとしての顔は全然知らないのですが、ドラマ出演から見えてきた彼の魅力、ほじくり返していこうと思います。
○女性が最後に選ぶ男性、そんな役がお似合い

石鹸メーカーの経理部に勤務する森若沙名子(多部未華子)そろそろ結婚を意識するアラサー。仕事に対する真面目な姿勢は完璧で、むしろキッチリしすぎた対応が、社内でも融通が利かないと噂になるほど。毎日、領収書や請求書から見えてくる問題をくまなくチェックして、不正を正す。でもそこには、さまざまな形の人間ドラマが垣間見えて……。

というのが『これは経費で落ちません!』のあらすじ。重岡さんは、森若沙名子に片思いをする山田太陽を演じている。沙名子は会社の制服のボタンも全て留めて着用するような、いわゆるカタブツ社員。でもそれはただクソ真面目なだけではなくて、心の純度の高さの現れ。そんな彼女の魅力に気づいた太陽は、沙名子に猛アタックを開始。社内の「なぜ、森若に!?」という、逆風に近い噂は全く気にせず、ストレートに沙名子を誘う。

こういうお買い得男の情報というものは、一挙に拡散されるものだ。ドラマ放送時、SNSのトレンドには『山田太陽』という名前が挙がってきている。久々に見た、いい人のキャラの新入り登場に女性視聴者は歓喜にわいている。実際、私も毎週放送をものすごく楽しみにしている。なんとか最終回までにキスくらいしないものかと。

重岡さんのちゃんとした連ドラ出演は久々だ。夏クール放送の『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)では、刑事役で登場したものの、第一話で敢え無く殉職。きっとファンの方々は、いろんな意味で泣いたのではないだろうか。自担が久々に出演するドラマなのに、一話で死んじゃうって……。

でもその直後に『これは経費で落ちません!』へ出演、しかも話題の役。あの殉職は全てこのための前振りではないかと思ってしまった。全方位、どこから見てもいい人の役。そして醸し出される、人柄の良さ。今までジャニーズ事務所内では、先輩の風間俊介さんによる専売特許だったはず。でもいい意味で継承、後輩へと続いて行くのだと私は見ている。
○あの大きで魅力的な口もとは「ファビュラス!」

重岡さんのドラマで受けた印象といえば『ごめんね青春!』(TBS系・2014年)の高校生、海老沢役。学校に隠れて他校の女子生徒とつき合う、『バカ7』の一派。ものすごく目立つ役だったので、ここからスター誕生なのかと思いきや、しばらくドラマでお見かけすることはなかった。

でも前作から5年が経って、自分の新境地を開拓してゴールデンタイムに戻ってくるとは素晴らしい。では彼がなぜ? 山田太陽という、役名だけですでにいい人臭がするポジションに君臨したのかを考えてみた。

そのヒントはまず、ヘアスタイル。割と勇気がないとトライすることのない、オン・ザ・まゆ毛のヘルメットヘア。これは原宿界隈を闊歩するおしゃれ班か、ただのモッサい会社員(田舎出身希望)が好む。とてもじゃないけど、現役アイドルがするようなものではない。その難しいシルエットを手中にしているのは、ご本人そのものの性格もいいんだろうと勝手に妄想。

それからあの大きくグッと開いた瞳……ではなくて、口! あれは重岡さん最大級の魅力だと思う。個人的史上では、香取慎吾さん以来の衝撃だった。アイドルだからやはり歯並びも矯正をしてホワイトニングもしているのだろうか? いやそんなことは関係ない。大事なのは存在感だ。

大きな口というのはほんの少しのズレによって、不快感を催す。というか、口が大きくて、顔の良さが完全に成功している人は、稀有だ。左右のパーツがシメントリーになった顔を探すよりも難儀だと思う。ちなみに私が会った、某テレビ局のドラマプロデューサー。重岡さん並に口が大きかったんだけど、顔面パーツ配置がダダ崩れだったせいか、打ち合わせ相手のこちらにひどく圧迫感を与えてきた。でもその違和感がさっぱりなく、むしろ笑った顔からいい人感がある奇跡のタイプなのだ。

これからも彼はドラマで、いろんな形の"いい人"として見かけることが多くなるのだろう。そしてその印象が世間に浸透した頃、殺人犯の役をすると面白いなあと想像したところで、本日の考察、終了。そろそろ経費の精算をしなくてはならないのでね。森若さんに怒られちゃう。

スナイパー小林

ライター。取材モノから脚本まで書くことなら何でも好きで、ついでに編集者。出版社2社(ぶんか社、講談社『TOKYO★1週間』)を経て現在はフリーランス。"ドラマヲタ"が高じてエンタメコラムを各所で更新しながら年間10冊くらい単行本も制作。静岡県浜松市出身。正々堂々の独身。

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