中川淳一郎氏「私がマスク装着率の低下に期待する理由」

9月13日(日)16時5分 NEWSポストセブン

マスクのない日常はいつやってくるのか…(時事通信フォト)

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 コロナをめぐっては、感染者バッシングが大きな問題となった。その背景には、一気に一方向へ向かいがちな日本の世論がある。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、そんな現状の中で、「マスクをつけている人の割合が下がることを期待している」という。


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 週刊ポスト9月11日号の『コロナ論』著者・小林よしのり氏との対談では、テレビの凄まじき影響力と「コロナ脳」になってしまった日本人について語り合った。その中では「ネット世論はテレビ報道に批判的なことが多いが、コロナでは珍しく同調した」という話をした。


「原発事故の時と比較し、全国的なイシューになって『自分事化』された人が多い」という理由を私は述べたが、他にもある。


 興味深かったのが、本来自由と人権を守ることを重視する左派まで緊急事態宣言の発動を望み、自粛を受け入れたことである。おい、「アベは独裁者」じゃなかったのか? それは「命は経済よりも重い」という考えに従っているわけだが、小林氏は「経済のほうが命よりも重い」と捉えている。日本人の死者が欧米よりも少ないことを根拠としている。


 テレビが相当な恐怖を煽った結果、ネット上ではコロナについて差別が蔓延した。初期の頃は、屋形船でタクシー運転手が感染したことから、タクシーが恐怖の対象となった。クルーズ船から下船した高齢者がその後ジムへ行きスプレッダーになったり、千葉の高齢者が羽田から飛行機で富山へ行き、岐阜にバス旅行をした。この頃は「アクティブジジイ・アクティブババア」という言葉が登場し、一気に高齢者叩きが爆発した。


 その後は歌舞伎町のホストクラブがクラスターになったことから、若者・水商売関係者が猛烈に叩かれた。山梨県に帰省した若い女性は県内55人目の感染者だったことから「コント55号」にかけて「コロナ55号」と呼ばれ、素性暴きが過熱した。


 かくして、一方向へ一気に向かう日本の世論と「風」だが、私が期待したいのは、マスクを外す人の増加だ。9月上旬現在、外を歩いているとざっと95%がマスクをしている状況だが、これが60%にまで下がることだ。ここから40%にまで下がるには数週間かかると思われるが、40%になれば、「右にならえ」の日本人なだけに、一気に10%まで下がり、マスクをしていない人々がマジョリティになる。感染者が増えた場合は「マスクをしないから……」式の批判が出てくるだろうが。


 ただ、1月からず〜っとコロナに怯え続けて感染した日本人の割合が0.05%なのになぜ、そこまで過度に防衛しなくてはならないのか? もう「かかったら仕方ない」で良くないか? 感染しただけで散々差別され、仕事を失う人まで出たこの異常状態、これこそ人権侵害だぜ。さっさと日常に戻ろうぜ! なんて言い出すと「誰かが亡くなったらどうするんだ!」式の批判がネットで湧きあがり、「かかったら仕方ない」という意見は暴論とされその先には殺人者扱いとなる。


 その頃には白鴎大学の岡田晴恵教授が各種テレビ番組で「秋冬は注意が必要です。ここから本格的に始まります」と言い出すんだよな。彼女は「南半球でも感染が広がっているので夏も危ない」と言った。1年中危ないと言い続けなくてはいけないゼロリスク信者とネット世論が見事に合致したバカ騒動が、コロナだったのである。

NEWSポストセブン

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