U-18侍ジャパン、アジアで惨敗の理由は「右打者がいなかったこと」

9月17日(月)11時0分 文春オンライン

 根尾昂や藤原恭大など、大阪桐蔭“最強世代”の5人や、この夏の主役となった金足農業・吉田輝星らを揃えながら、U-18侍ジャパンはアジア選手権で3位という結果に終わった。台湾に敗れ、決勝進出の可能性が消滅した9月7日、永田裕治監督の目は泳ぎ、意気消沈した言葉を並べた。


「なんと2安打ですか……。なにせバットの芯に当たらない。策がなかったですね」


 2安打のうちクリーンヒットはゼロで、105球という球数制限があるにもかかわらず、台湾の左腕エースに完投を許す、まさに完敗だった。


 高校生年代の大会で日本が敗れると、必ず「永遠の課題」(永田監督)という木製バットへの対応が槍玉に挙がる。だが、今回は代表18選手中、右打者がわずか9人(うち5人は投手専任)しかいない選手選考にこそ問題があった。



一次ラウンド最終戦では宿敵・韓国に敗れてガックリ ©共同通信社


 球数制限を気にするあまり、チームの核を担った根尾だけでなく野尻幸輝(木更津総合)のような二刀流の左打者を選考し、パンチ力よりも機動力を重視。結果、台湾戦では1番から6番まで左打者を並べるしかなかった。例えば昨夏、全国制覇を経験した野村佑希(花咲徳栄)や、早実で清宮幸太郎(現日ハム)の後ろを打っていた野村大樹ら一発のある右打者がいたら、オーダーの幅も広がったはずだ。



スケジュール管理にも疑問符


 スケジュール管理にも疑問符がついた。8月28日に大学日本代表と壮行試合をナイターで行った翌日、朝から明大と練習試合を強行。さらにチーム発足から完全休養日は1日も無く、大会日程を消化するにつれて選手の疲労の色は濃くなっていった。


 自国開催で、来年のU-18W杯の出場権を得られる3位がやっとという結果では、永田監督の責任問題に発展してもおかしくないだろう。


「11月に技術・振興委員会が開かれるので、選手選考を含め、そこで総括したい」(竹中雅彦・高野連事務局長)


 この夏、2度目の春夏連覇を達成した大阪桐蔭は、冬場に木製や竹のバットで振り込み、金属バットの反発力に頼らない強力打線を築いた。西谷浩一監督は相手投手によって柔軟に打順を組み替え、試合中の苦しい場面もエンドランなど足を使って打開していく。同校の“最強世代”で臨んだ方が、よっぽどアジア制覇には近かったのではないか。



(柳川 悠二/週刊文春 2018年9月20日号)

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