青汁王子が語るSNS誹謗中傷 基金設立と1億円配布の狙い

9月19日(土)16時5分 NEWSポストセブン

この8月、3日間限定でホストに復帰した際の三崎氏(写真/本人のTwitterより)

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 昨年2月、1億8000万円の脱税容疑で逮捕された“青汁王子”こと実業家の三崎優太氏(31才)。保釈後、焼き鳥屋でのアルバイトやホストへの転身、脱税したとされる1億8000万円を「贖罪寄付」するという、一連の「青汁劇場」が話題となった。最近も、ホストに復帰したり、SNSでの誹謗中傷を撲滅するための基金を設立しネットをざわつかせるなど、話題が尽きない。事件から約1年半、今何を思い、どうしているのか、本人に聞いた。


 厳しい残暑が続く9月上旬の晩方、待ち合わせの時間ぴったりに現れた三崎氏。事件を微塵も感じさせないさわやかな笑顔で挨拶を交わすと、落ち着いた口調で話し始めた。その物腰からは、SNSで炎上を繰り返す”青汁王子”と同一人物とは思えない、スマートな印象だ。


 三崎氏は、脱税事件によって2019年5月、青汁などの販売を手がける、12年間務めたメディアハーツ(現ファビウス株式会社)の代表取締役を辞任。その後は新会社設立などの話も聞かないため、収入が絶たれたのではと思いきや、YouTubeでは家賃240万円の自宅や、昨年建てたという1億円の別荘を公開している。9月7日にも、100人に100万円を配布し総額1億円を寄付する「死ぬな!生きろ!SNS誹謗中傷撲滅基金」を設立するなど、「続・青汁劇場」とも呼べる羽振りの良い活動が目立つ。一体その活動資金はどこから生まれているのか。


「主に投資で稼いでいます。これから伸びそうな会社の大株主・筆頭株主になって会社を成長させ、企業価値が高まったところでその株を売って、売却益を得ています。以前からそういう会社の株を常に10社ほど持つようにしていたので、会社を辞めても生活に困ることなく、まとまった収入を得られています」


「企業に投資することはぼくにとって貯金のようなもの」と話す三崎氏は、YouTubeで純粋な貯金として3億円の預金額を公開している。それほどお金があるのなら、昨年、今年と2度もホストで稼ぐ必要はなかったのではないか。


「ホストをしようと思ったのは、お金のためではありません。きっかけは昨年の事件です。脱税が報じられて、あることないこと色んな人に言われたり、書かれたりしました。誰もぼくの話を聞かないし、信じようともしない。毎日誹謗中傷を受けて、正直この頃は心底日本に絶望していました。こんな国でお金を稼いでもろくなことないなって。


 でも、このままでは終われない。だったら、自分で真実を語るしかないと、なけなしの気力を振り絞って立ち上がりました。テレビには出演できないし、SNSでつぶやいたところで誰も信用しない。どうしたら主張できるのか考えた結果、まずは興味を持ってもらうことから始めようと思い、焼き鳥屋で働く様子や女装姿などをSNSで発信したんです。ホストをやったのもその一環。もう一度再起できるなら何でもやってやる、そういう気持ちでした。その一連の活動が、話題になった『青汁劇場』です」


 1度目のホストを卒業後、青汁劇場の“仕上げ”として三崎氏は、脱税したとされる1憶8000万円分、100万円を180人に現金で「贖罪寄付」した。これにより、同氏に対する世間の風向きは大きく変わったと感じている。


「もちろん非難もありましたが、それまでのぼくに対する誹謗中傷は徐々に減り、SNSで好意的な声を沢山頂けるようになりました。ぼくは、体調の悪い祖父母まで調査する高圧的な国税局に恨みがあって1年ほど対立していたのですが、そういう状況まで応援してくれるようになって、流れが変わったと感じましたね。まさに絶望のどん底にいたぼくですが、救われる思いだった。だから今度は、自分のためではなく応援してくれる人に恩返ししたい、そういうポジティブなエネルギーが強く沸いてきたんです」


「誹謗中傷基金」は世界トレンドランキング1位に


 そのエネルギーを形にするため、三崎氏はこの9月に「死ぬな! 生きろ! SNS誹謗中傷撲滅基金」を設立。2度目のホスト復帰を決意したのも、基金設立のためという。


「この基金は、誹謗中傷についてもっとみんなに考えてもらいたいと思って作りました。ここ数年、SNSなどネット上での誹謗中傷で亡くなる人は著名人も含めて増えていますよね。書く側は軽い気持ちだったとしても、書かれた側は一生消えない心の傷を負います。ぼく自身が経験してそのつらさは痛いほど分かる。そういう社会がなくなるよう、誹謗中傷や命について考える機会が少しでも増えて欲しいと思います。まずは第1弾として、ぼくのTwitterアカウントをフォロー&リツイートしてくれた人の中から当選者を抽選で選び、1人につき100万円を100人、総額1億円を現金で届けているところです。


 ホストに復帰したのも、活動を通して基金の存在を多くの人に知ってもらえると思ったから。おかげさまで多くの方にご来店頂いて、8月29〜31日の3日間で約3500万円を売り上げました。稼いだお金は、当選者にAmazonの中から欲しい商品をプレゼントするという形で全額寄付しました」


 活動の甲斐あって、基金設立の発表後、Twitterではハッシュタグ「#青汁砲」「#誹謗中傷撲滅」などを含むツイートが瞬く間に投稿され、世界のトレンドランキング1位を獲得した。基金第1弾の当選者は既に決定しており、「まさか当選するなんて」「命について深く考えることが必要だと教えてくれた三崎さんを最後まで応援します!」といった喜びの声も続々と報告されている。


「この基金は第4弾まで予定しています。第1弾の応募は終わりましたが、第2弾は現在実施中で、第3弾は10月前半、第4弾は11月に実施する予定です。内容はまだ言えませんが、第4弾では金銭的な試みとは別で、全員がハッピーになれる壮大な仕掛けを計画中。楽しみにしていてください」


 ホストで稼いだ金を全額寄付することは、誹謗中傷基金の注目度を上げるためという理由のほかに、三崎氏の経営者としての信条も関係している。


「ぼくは、ネット上でもよく見かける、エセ経営者が経営のノウハウを教えてお金を取る『経営者サロン』が大嫌いなんです。なぜかと言うと、経営者は本業である会社の経営で稼ぐべきであって、ノウハウはタダで教えるべきだと思うから。自分の武器である経営ノウハウを教えてお金をもらうのは、はっきり言って三流のすること。ソフトバンクの孫正義さんや楽天の三木谷浩史さんなど、一流と言われる経営者はそんなことは絶対しません。だからぼくは、今まで本業以外の活動でお金を取ったことはないし、今後するつもりもない。ホストで得た収益も、本業以外の活動なのでそのお金は全額還元したい。そういうポリシーなんです」


 その言葉通り、三崎氏はこの6月に、日本の未来を支える若者の支援を目的とした「三崎優太 若者のみらい応援基金」を創設し、総額1億円を寄付している。「起業したい若者を金銭的に支援するだけでなく、ビジネスチャンスを潰さないよう無料で相談に乗り、ノウハウも教えていくつもり」と同氏は話す。


 脱税容疑で逮捕されてからの1年半、挫折と悔しさをバネにまた歩き出した三崎氏。10月9日には、これまでの軌跡を赤裸々に綴った著書『過去は変えられる』(扶桑社)が発売されるという。今後は、どんな活動で世の中を騒がせてくれるのか注目だ。

NEWSポストセブン

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