菅首相 新人代議士時代に4600万円の政治資金を集めた集金力

9月19日(土)16時5分 NEWSポストセブン

菅氏は若手議員時代から政治資金の集金力が高かったという(時事通信フォト)

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 庶民派を売りにする菅義偉・首相だが、資産面では、いまや政界有数のセレブ政治家と見るべきだ。その富はどのように築き上げられたのか。ルーツは横浜市議時代にあった。


 政治にはカネがかかる。資産家の世襲議員と違って、収入が議員歳費だけの叩き上げ政治家の中には、事務所の費用を賄うために自分の歳費を資金管理団体に貸し付けているケースも珍しくない。


 菅氏と同じ当選8回の自民党有力政治家の資産公開を見ると、高市早苗・前総務大臣の資産は相続した奈良市内の自宅(土地約158平米、建物約47平米)のみで、定期預金や有価証券(金銭信託など)などほかの資産はゼロ。下村博文・政調会長は約3300万円の定期預金と東京・板橋区に約81平米のマンションを所有しているが、資産価値(固定資産税課税標準額)は菅氏のタワマンの3分の1だ。


 一方、菅氏の自宅は横浜駅から徒歩数分のウォーターフロントに建つタワーマンション。広さ約100平米の、「時価1億5000万円は下らない」(地元の不動産業者)という億ションだ。


 閣僚の資産公開によると、このタワマンの他、4427万円の金銭信託、ゴルフ会員権(相場は約450万円)を所有。


 資産公開では現金や普通預金の金額は非公表とされているが、タワマンと金銭信託、ゴルフ会員権だけで時価2億円にのぼる資産だ。


 政治キャリアが近い叩き上げ政治家の中で菅氏の蓄財は飛び抜けている。その秘密は、「集金力」にある。菅氏は若手議員時代から政治資金の集金力が高かった。


 菅氏の集金力の原点は秘書時代に小此木彦三郎・元建設相の後援会づくりに駆け回った頃からの人脈で、運輸族だった小此木氏からJRや私鉄など鉄道会社の人脈を引き継ぎ、鉄道と関係の深い建設会社や不動産、そして地元の多くの企業にパイプを広げていった。


『総理の影 菅義偉の正体』(森功著)のなかでも自身の後援会のスポンサー人脈について、「小此木事務所の秘書だった当時は、まだ課長になるかどうかだった企業の人たちがその後みな偉くなって、そのまま続いている」と述べている。


 それは菅氏がまだ当選1回の新人代議士だったときの資金管理団体『横浜政経懇話会』の政治資金収支報告書(1998年)からもわかる。大手ゼネコンから設備会社、運送など150社近い企業が献金し、一団体で4600万円を集めていた。そのほとんどが横浜の企業(大企業の横浜支店を含む)だ。当時は金融危機の真っ只中で、世襲ではない新人議員としては突出した集金力だった。


 政治資金が潤沢であれば、事務所経費や選挙資金に個人資産を充てる必要がない。ほかの叩き上げ議員と違って、議員報酬などを蓄財に回せるため、資産も増えていく。


 いまや菅氏の政治資金収入は年間1億円を超え、自民党屈指の集金力を誇るが、「庶民宰相」の看板に似合わぬ資産家ぶりは、「横浜時代からのスポンサー」に支えられてきたといえる。


 この新総理は若い頃からセレブをめざす“大企業の味方”だったのだ。


※週刊ポスト2020年10月2日号

NEWSポストセブン

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