Instagramキーマン語る 人気者になるための4つの法則「パーフェクトよりもリアル」

9月22日(土)7時40分 オリコン

Instagramのアジア太平洋地域 パートナーシップス部門統括のジヒ・ナム氏

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 新世代のクリエイター、アーティストの活躍をサポートするInstagramの新プロジェクト「#MAKESOMENOISE(メイク サム ノイズ)」がローンチされ、6月28日にはスペシャルライブが開催された。Instagramのストーリーズや新しい単独アプリであるIGTVなどを利用し、動画を上手く活用した新たなアーティストが続々誕生するなか、ファンとのエンゲージメントを高めるための秘訣について、Instagramのアジア太平洋地域 パートナーシップス部門統括であるジヒ・ナム氏に話を聞いた。

◆居住地や年齢に関係なく多方面で活躍できるInstagram

──この6月にInstagramが注目する新世代のクリエイター、アーティストの活躍をサポートする新プロジェクト「#MAKESOMENOISE(メイク サム ノイズ)」がローンチされました。6月28日に開催された第1弾スペシャルライブには3組のアーティストが登場しましたが、彼らをピックアップした理由を教えていただけますか?
ジヒ 音楽業界のみなさんの中には、まだこの3組(RIRI、有華、SASUKE)の存在を知らない方も多いかもしれません。しかし彼らはすでに大勢のファンと深いエンゲージメントを築いており、そのファンコミュニティをますます拡大させています。たとえばSASUKEは15歳の才能あふれるDJ、トラックメイカーで、Instagramのフォロワーは約1.6万人に登ります。彼は東京から離れたところに住んでいる上に、年齢的にもいわゆるクラブやライブハウスではほとんど活動していません。にも関わらず、毎週土曜日に行うInstagramライブには大勢の視聴者とコメントが集まります。彼のようにInstagramを活用し、自らの表現を広く深く届けているデジタルファースト、モバイルファーストな新世代アーティストはますます増えています。第1弾ライブにご登場いただいた3組は魅力や才能に溢れているのはもちろんのこと、我々から見てもInstagramの機能を実に熟知し、上手に活用されていると感銘を受けたアーティストの方々です。

──音楽アーティストの効果的なInstagramの活用の仕方のお手本のような方々とも言えそうです。
ジヒ おっしゃる通り、彼らがInstagramの機能をどのように活用しているのかを“観察”すれば、Instagramでのファンベースのつかみ方のヒントもつかめるかもしれません。今はまだメインストリームではないけれど、Instagramを介して才能が認められつつあるクリエイター/アーティストに焦点を当て、彼らが自由に表現できる場を提供すると共に、Instagramも一緒になって戦略を練り上げて、彼らの成功をサポートするのが今回のプロジェクトの目的です。その第1弾のテーマとして音楽をピックアップしたのは、近年Instagramの機能のなかでも、特に動画関連の機能が充実しているというのも理由の1つです。ご承知のように、オンラインのコミュニケーションにおいて、音楽と動画は切り離せないものとなっています。今年はIGTVという最大60分の縦型動画を投稿できる単独アプリを追加しました。動画関連で言えば投稿した写真や動画が24時間で消える機能のストーリーズも引き続き好評ですが、IGTVはさらにクリエイティビティを発揮できる場としてクリエイターの方々に歓迎されています。

──では具体的に、Instagramでファンをつかむためにはどのような振る舞いが重要なのでしょうか。
ジヒ 私はいつも4つのアドバイスをさせていただいています。まず1つ目は自分らしくあること。その人のパーフェクトなだけではない、リアルな姿に共感したときに人はファンになるのです。友人関係を築くときも同じですよね。上辺をきれいに取り繕うだけではなくて、本当のその人の姿を知り、好きになると友情も深まるものです。SASUKEはInstagramでライブ動画を配信する際によくファンの質問に答えているのですが、それも彼のリアルを伝える1つの手段になっています。そして2つ目は投稿ペースに一貫性を持つこと。たとえば毎日投稿すると決めたら、ぜひ毎日投稿してください。それが週1回ペースでも構いませんが、投稿のペースがあまりにもバラバラだとフォロワーはつきにくくなってしまいます。SASUKEのInstagramライブに人が集まるのも、毎週土曜日というペースが浸透しているからでしょう。

──1つ目の「リアルである」ことの大切さは近年よく言われますね。現代のユーザーは上辺の“演出”を容易に見透かし、嫌う傾向にあると。
ジヒ ええ。でもやはり写真では、パーフェクトな自分を見せたい欲求やプレッシャーに駆られてしまうものですよね(笑)。そこで3つ目のアドバイス、Instagramのさまざまな機能をバランスよく活用してください。たとえばストーリーズは24時間で消えますから、完璧ではないカジュアルな自分を表現する場となり得ます。一方でIGTVは最大60分なので、ストーリーズよりも作り込んだ表現をする場として活用できます。ライブ動画もあります。同じ動画機能でも、それぞれ異なる目的を持って活用するのが重要ということですね。そして最後の4つ目は、フォロワーと積極的に対話してほしいということです。Instagramで成功している方すべてに言えることですが、Instagramの双方向性はファンとのエンゲージメントを高める重要なカギとなっています。

◆Instagramで愛される鍵は、パーフェクトよりもリアル

──今やエンタメビジネスにおいてもInstagramは欠かせないプラットフォームとなっていますが、日本での活用状況をどのようにご覧になっていますか?
ジヒ 皆さん、近年ますます活用が上手になっていると思います。ただInstagramには全世界で10億、日本だけでもすでに2000万のアクティブアカウントがありますから、まだまだリーチできていない人がたくさんいるはずです。たとえばInstagramクイーンの渡辺直美さん。私も個人的に大ファンなのですが、彼女のようにInstagramから国際的な活躍をつかむ人ももっと出てきていいはずです。

──そのために日本のエンタメ界に足りないものはなんでしょうか?
ジヒ もっと動画を使っていただきたいと思いますね。音楽については権利関係などもあって、Instagramでは難しいこともあるとお感じの方もいるかもしれません。しかしInstagramというのはその人の才能はもちろんですが、それよりも“人”そのものに重きを置いている。つまりその人らしさ、パーソナルな面を表現することがファンコミュニティの拡大につながるという性質を持ったプラットフォームなんですね。先ほども言ったように、現代のユーザーはその人のリアルな部分に共感し、ファンになります。たとえばハリウッドセレブでもInstagramではスターとしての自分よりも、動物愛護や社会貢献といった“本業”ではないけれど、自分が情熱を注いでいる活動を発信し、プラスアルファのファンコミュニティを築いている人も大勢います。動画というのは写真以上にパーソナルが表現できるメディアですから、新しいアプリのIGTVも含めて、活用の価値は非常に高いと思います。

──先ほどもおっしゃったようにInstagramのさまざまな機能を、適切な目的を持って活用することが重要。しかし誰もがそこまで「使いこなせない」というジレンマもあるかもしれません。
ジヒ そうですね。すべての方がうまく使いこなせるわけではないのは事実だと思います。だからこそ我々もクリエイターやアーティストがどのようにInstagramおよびIGTVを活用するのが効果的であるかの戦略を一緒に練るお手伝いをしたいと考えています。Instagramの特徴を生かし、クリエイターが望む最終的な成功を達成できるようサポートすることが、我々ができることだと考えています。

──ではプロダクションやメーカーなどアーティストをマネージメントする側は、アーティストのInstagram活用をどのように見守るべきだとお考えですか?
ジヒ Instagramで築いたコミュニティのなかでは、どうか彼らにパーフェクトばかりを求めないであげてください。とにかく彼らの自分らしい自由な表現をサポートすること。それがInstagramでファンとのより深いエンゲージメントを築くためには最も重要なことです。

(文/児玉澄子)
[18年9月24日号 コンフィデンスより]

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