有村架純主演映画の「キャッチコピー」と作り手の「ご都合主義」に違和感

9月22日(土)10時0分 週刊女性PRIME

映画『コーヒーが冷めないうちに』の完成披露試写会

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 9月21日に封切られた映画『コーヒーが冷めないうちに』。

 主演は女優の有村架純、波留や薬師丸ひろ子吉田羊松重豊石田ゆり子といった大物が脇を固めているが、

「映画の出来を論じる前に、宣伝が鼻白むものです。キャッチコピーが『4回泣けます』ですからね。どうも泣けることはいいことだ的な、物語に対する誤解があります。泣かせることはあくまでも副次的なもので、前面に打ち出すのは野暮。もっとじ〜んと感じさせるのが、いい物語なんです」 

 と映画ライターは手厳しい。肝心の内容については「論じたくない」という始末だ。

■実際、泣けない



 映画の作り方はしっかりしているが、もともとのテキストがあまりにも都合がいいのである。

 ある喫茶店が舞台。そこでコーヒーを飲むと過去に戻れる、という都市伝説があるという。だが、店はにぎわっていない。いつも空席が目立つ。

 過去に戻る条件がいくつかあり、そのひとつが、コーヒーが冷めてしまうまでの間だけ、というもの。冷めてしまうと過去には戻れないという。

 じゃあどこにいるのか? 死んでいるのか? 死んでいないのか? そういうことは一切説明されない。かといって、メルヘンでもない。それぞれの登場人物たちが、実に現実的な悩みを持ち、それの捉え直しのために過去にさかのぼるからだ。

 時間旅行の物語は、昔から多くの映画やドラマが作られてきた。いってみれば、手垢のまみれた設定だ。そこに果敢に挑むのであれば、

「意表を突く発想、ジャンプがなけりゃ、作り手側のご都合主義でしかない。現実的にも仕上げ切れていないし、ファンタジーに仕上げ切れていない。中途半端」

 映画担当記者はそう突き放す。

 多くの人の労力と多くの資金が費やされる映画製作。作品の良し悪しと興行成績は別物だが、週明けに明らかになる週末の興行収入ランキングがまず、この作品の注目度とその後の広がりを示す。

 さて、どうなることやら。

<取材・文/薮入うらら>

週刊女性PRIME

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