レポーター福岡翼さん 豊富な映画知識で大女優から絶大な信頼

9月26日(土)7時5分 NEWSポストセブン

福岡翼さんは梨元勝さんなどとは別のアプローチで好評を得ていた

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「結婚指輪お願いします!」。記者会見では芸能レポーターの梨元勝さんや須藤甚一郎さんが激しく突っ込む中、福岡翼さんは一風変わった質問でアプローチした。いまや定番となった“結婚指輪披露”の懇願も彼の発案だった。


 1963年、小学館に入社した福岡は創刊直後の『女性セブン』に配属され、「朝丘雪路の結婚」などのスクープを連発。1970年代前半に映画評論家としてテレビ界に転じ、『奥さま8時半です』(TBS系)で芸能レポーターとしても活躍し始めた。当時から芸能レポーターとして活躍する前田忠明氏が振り返る。


「舌鋒鋭く迫る2人を尻目に、翼は『今日のヒールの高さは?』『なんでミニスカートなんですか?』と独特の視点で聞く。一見どうでもいいことだけど、相手の心を和ませる効果があるんだよね。アイツしかできない質問だった」


 勉強熱心な一面も芸能人たちの心を掴んだ。

自宅の書斎は映画関連本で埋め尽くされ、重量に耐えられなくなった2階の床が抜け落ちたこともあったという。1980年代半ばから芸能レポーターとして活躍する井上公造氏が語る。


「映画や舞台を年に数百本観ているし、スキャンダルの時だけでなく、撮影現場にも頻繁に顔を出すから、森光子さんや富司純子さんなどの大女優から絶大な信頼を得ていました。『福岡さんなら話す』と独占インタビューを取ることも多かった」


 一方で、不倫を取り沙汰された沢田研二と田中裕子(のちに結婚)の関係にはしつこく迫った。2人が映画で共演すると、制作発表の席で「また騒がれると意識しませんでした?」と詰問。業を煮やしたジュリーは、イビキをかく振りをして机に突っ伏した。松田聖子が郷ひろみとの破局会見を開くと、「新しい恋人がいるのか?」と急所を突き、「今、こういう状況の時にそういうこと……」と嗚咽させ、名場面を演出した。


 相手に敬意を払いながらも、突っ込む時は突っ込む。緩急自在の引き出し方でワイドショー人気を牽引したレポーターだった。(文中一部敬称略)


●福岡翼(ふくおか・つばさ)/1940年生まれ、高知県出身。早稲田速記学校卒業後、63年に小学館入社。『女性セブン』で活躍後、1974年から『奥さま8時半です』(TBS系)に出演し、芸能レポーターや映画評論家として活躍。「会見でスタッフがゴミを置きっぱなしにすると、厳しく叱っていました。『自分たちは芸能人を追及する立場。普段の行動はきちんとしましょう』と仰っていました」(城下尊之氏)。2019年4月20日、慢性心不全増悪のため死去。享年79。


※週刊ポスト2020年10月2日号

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