【インタビュー】Huluオリジナル「死神さん」前田敦子「役者さんたちの熱量を感じられる時間がすごく好き」

10月1日(金)12時1分 エンタメOVO

南川メイ役の前田敦子 (C)エンタメOVO

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 「トリック」「SPEC」シリーズなどを手掛けた堤幸彦監督と、俳優の田中圭がタッグを組んだ、Huluオリジナル「死神さん」が配信中。本作は、警視庁で最も疎まれ嫌われている再捜査専門の刑事・儀藤堅忍、通称「死神」が、事件ごとに相棒を替えながら、警察が生み出した“冤罪(えんざい)事件”の真相をあぶり出していくミステリードラマ。田中が演じる儀藤の捜査をサポートする“連絡係”の南川メイを演じる前田敦子に、本作の見どころや撮影の裏側、さらに演じることへの思いを聞いた。



−警視庁広報課所属の巡査長で、儀藤には「パシリ」と呼ばれながらも“自分なり”のバックアップをするという南川メイですが、前田さんはメイを演じる上でどんなところを意識しましたか。

 メイは、すごく客観的な役で、あまり背景も描かれていない女性です。これからどうなっていくのかも分かりませんし、最初から続編を期待させるような描き方だったので、とにかく楽しくやろうと思っていました。

−それぞれのキャラが立っていて、まさに堤監督という作品に仕上がっていましたが、監督からはどんな演出がありましたか。

 むちゃぶりに近い演出が結構ありました(笑)。なので、勢いが大事なんだろうと感じました。特に今回演じたメイは、キャラクター重視の役でもあるので、監督もテンポを大事にしていたんだと思います。暗くなりがちなストーリーなので、その中でメイが“箸休め”になったらいいなと思いながら演じていました。

−堤監督とは『イニシエーション・ラブ』(15)でもご一緒されていますが、本作で監督ならではと感じるところはありましたか。

 堤監督は、撮影現場でどんどん編集をしていくんです。ほかの監督が現場で編集しているのは見たことがないので、そのスピーディーさは堤監督ならではだと思います。(演技に対する演出も)「あまり深く考えないで、とりあえずどんどんやって」というようなむちゃぶりとも思える演出が、“天の声”のように遠くから聞こえてきます(笑)。ですが、そのスピーディーさがあるからこそ、新しいコメディーの世界を作れるんだろうなと思います。それは、本作に限らず、どの現場でも変わりません。それから、監督は、現場ではとにかく明るくて、ずっとお話ししています。今回は、ホモサピエンスについて教えてくれました(笑)。

−田中さんとは今回、3回目の共演となりますが、お二人が絡むシーンはどのように作っていきましたか。

 私が(撮影に)入ったときには、監督と田中さんとで、すでにかなりキャラクターを作り込んでいたので、“死神さん”は出来上がっていました。「逃げ得は許しません」のポーズも決まっていて、田中さんはすっかり猫背で…(笑)。なので、「こういう感じでいきます」と教えていただき、そこに入っていった感じでした。

−儀藤はかなり個性的なキャラクターですが、撮影現場での田中さんはどのような様子でしたか。

 田中さんはオンオフがはっきりとしている方なので、(休憩中は)普段通りの田中さんでした(笑)。儀藤さんは、普段の田中さんとは全く違うキャラクターなので、余計にそれを感じました。ですが、田中さんは今回、せりふがすごく多かったので、休憩中も集中されていることが多く、「昨日、何食べた?」というような、たわいないお話ししかできなかったです。

−ところで、メイも含めて、前田さんは癖の強い役を演じることが多いように思いますが、そういう役を演じるときには、どのようにして役作りをするんですか。

 (癖が強い役は)感情に波があることが多いので、それを捉えて演じています。私は、偽った自分を見せるのが得意な方ではないので、すごくいい子で、優等生で、常に冷静というような役の方が窮屈で難しく感じるんです。波がある方が演じやすいのかもしれません。

AKB48卒業後、俳優としての活動の中でターニングポイントになった作品は?

 卒業後初めて出演した、山下敦弘監督の『もらとりあむタマ子』(13)は、監督から「自分が撮りたかったものの集大成が撮れた」って言ってもらえて、私自身、すごく自信にもなった映画です。山下監督とは『苦役列車』(12)でもご一緒していたのですが、その作品に出演したことで卒業を考え出したので、卒業後に主演映画を山下監督が撮ってくれたというのも、私にとっては大きく、すごく大事な作品になっています。

 先ほど、癖が強い役というお話がありましたが、『もらとりあむタマ子』でも、だらだらとニートを続ける女の子の役でした(笑)。MUSIC ON!TVのCMとして企画がスタートしたのですが、春、夏、秋、冬と1年かけて撮影したものが一つの映画となった作品だったので、それほど時間をかけることができるのも映画ならではだと感じました。それから、堤監督の『イニシエーション・ラブ』も、私には大切な作品です。自分とはかけ離れた役を演じたのは、あのときが初めてだったと思います。もう二度と、ああいった役はないんじゃないかな(笑)。

−今、お芝居をしていて一番楽しいと思うのはどんなときですか。

 お芝居はみんなで作り上げていくものなので、一緒に作る役者さんたちの熱量を感じられる時間が私はすごく好きです。7月まで、高橋一生さんが主演したNODA・MAP第24回公演「フェイクスピア」という舞台に出演していたのですが、そのときも、一生さんのひと声で皆の気合いが入って、スイッチが入る瞬間を、毎日、経験できました。先輩後輩とかも関係なく、ただ役者として向き合う瞬間がすごく好きです。

−最後に改めて、本作の見どころを。

 毎話、儀藤さんが決めぜりふで犯人を追い詰めるところは、ぜひ、楽しみに見てほしいと思います。それから、堤監督ならではのギャグがあちこちに盛り込まれていて、「堤監督の世界」になっていますので、そこも見どころです。新しい田中圭さんをぜひ楽しんでください!

(取材・文・写真/嶋田真己)



 Huluオリジナル「死神さん」は、Huluで毎週金曜に1エピソードずつ配信中。
公式サイト https://www.hulu.jp/static/shinigamisan/

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