靖国神社宮司「皇室批判不穏当発言」で急転辞任の真相

10月15日(月)16時0分 NEWSポストセブン

小堀邦夫宮司の急転辞任の真相は(共同通信社)

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〈極めて不穏当な言葉遣いの録音内容が漏洩いたしました〉──10月10日、靖国神社は報道各社に向けた文書で、本誌・週刊ポスト10月8日発売号が報じた靖国神社トップの小堀邦夫宮司(68)の「皇室批判」発言について事実と認め、宮司自らが宮内庁に出向いて陳謝し、退任の意向を伝えたと発表。後任については10月26日の総代会で決定した後、改めて知らせるとした。靖国神社関係者は言う。


「『ポスト』が発売された直後、小堀宮司は発言そのものが自身の進退に関わるとは思っていない様子で、むしろ“誰が漏らしたんだ”と犯人捜しに躍起になっていた。ところが、5日午前に靖国神社の運営方針を決める総代らが乗り込んできて宮司を厳しく問い詰めると、その場で退任することを約束。午後には宮内庁に出向いて謝罪し、退任の意思を伝えたようです」


 本誌が音声データを入手したのは、6月20日に靖国神社内で行なわれた会議上のこんな発言だった。


「陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていくんだよ。そう思わん? どこを慰霊の旅で訪れようが、そこには御霊(みたま)はないだろう? 遺骨はあっても。違う? そういうことを真剣に議論し、結論をもち、発表をすることが重要やと言ってるの。はっきり言えば、今上陛下は靖国神社を潰そうとしてるんだよ。わかるか?」


 この発言により、小堀宮司は就任からわずか半年余りで退任が決まった。


「勅祭社(天皇が例祭などに勅使を派遣し、奉幣を行なう神社)である靖国神社の宮司の発言としては、それほど前代未聞の重大事だったということでしょう」


 そう話すのは宗教学者の島田裕巳氏だ。



「靖国神社の運営方針を決める最高決定機関である総代には大物財界人などが名を連ね、それだけ今回の発言の重さをわかっていたはずです。靖国神社にとっては、目前に控える秋季例大祭(10月17〜20日)に天皇からの勅使をお迎えすることが最重要で、万が一それがなくなることだけは避けたいという総代の判断が、異例のスピード退任に繋がったのではないか」


 来年、靖国神社創立150年と天皇の代替わりが重なる節目を前に、小堀宮司は今上天皇の参拝を実現させるために、宮内庁への働きかけを行なっていた最中だったという。


「もし、御在位中に一度も親拝(天皇が参拝すること)なさらなかったら、今の皇太子さんが新帝に就かれて参拝されるか?」


 そうも語っていた小堀宮司だが、自らの発言により天皇の参拝がますます遠のき、靖国神社が創立以来最大の危機を迎えてしまったのは、皮肉としか言いようがない。


※週刊ポスト2018年10月26日号

NEWSポストセブン

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