田中邦衛 「老人ホーム入居」で妻・娘と歩む「復帰への道」

10月16日(金)7時0分 NEWSポストセブン

懸命なリハビリを続けているという田中邦衛

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 テレビドラマの名作『北の国から』(フジテレビ系列)の主役・黒板五郎役をはじめとして、数々のヒット作に出演してきた名優・田中邦衛(82)。ここ数年、テレビやスクリーンから遠ざかり、健康不安説も出ているが、実は自宅から老人ホームに居を移し、“もう一度、家族のもとに帰る”との強い決意を胸に、懸命のリハビリ生活を送っていた。


 首都圏にある閑静な住宅街で、田中は妻と2人で暮らしていた。近隣住民はこんな話をする。

 

「夏頃に、邦衛さんの自宅玄関口に車椅子ごと乗れるワンボックスカーが停まっていました。これまではタクシーで通院していると聞いていたので、1人で歩くこともままならないのかな……と心配になりました。それ以降、邦衛さんの姿を見かけなくなった」


 現在、田中は介護付き有料老人ホームに入居している。月額利用料は家賃に食費、管理費等を含めて20万円超と、その地域の相場を考えても一般的なもので、有名俳優が入居する施設としては決して豪華なものではない。


 田中と近しい知人によれば、この老人ホームには妻と次女が足繁く通い、「長い時で5〜6時間、日が暮れるまで」田中と一緒に過ごしているという。


 田中の施設内での暮らしぶりについて、田中家を知る関係者はこう話す。


「ホーム内では車椅子での移動が基本。部屋で過ごすことが大半ですが、食堂やホールに顔を出す時は介護士が付き添います。存在が表に出ると騒ぎになる可能性もあるので、施設では別名で登録されています。邦衛さんに配慮した介護態勢が整っているそうです。


 やはりテレビで見かけた頃より痩せた印象は否めません。毛染めもやめているので白髪も目立ちます。ただ身体的に問題があるわけではありません。気懸かりなのは、最近はふさぎ込みがちなことだそうです」


 10月初旬、妻に話を聞くため自宅を訪れた。当初は「取材には一切応じておりません」と話した妻だったが、重ねて問いかけると、田中が老人ホームに入居していることを認めた。そして、


「さまざまな噂が出ているのは承知していますが、私が話すことが真実です」


 と静かに語り始めた。


「誤解しないでいただきたいのは、あくまで“仮の入居”だという点です。


 高熱で2週間入院していた時に、寝たきりになってしまい足の状態が悪くなってしまった。足が良くなれば再び自宅に戻ってこられると思っています。今も時々、一時帰宅していますから」


 現在の田中の様子を訊ねると、こう答えた。


「いまはホームで懸命にリハビリをしている最中です。自宅をバリアフリー化する話もあったのですが、本人が“リフォームする必要はない。しっかり(足を)治してから帰ってくる”と言ってるほどで、気弱になっているところは微塵もありません。長く入居することはないだろうと、タオルなどの日用品は全部、施設のものをお借りしているぐらいですから。本人はすぐにでも戻ってくるつもりでいます。


 今後については仕事復帰とは言いませんが、(ファンに向けて)近いうちに何らかのご挨拶だけでもさせていただければと考えています。どうか、そっとしておいてください」


 妻は夫が近くホームから帰ってくることを、まったく疑っていない。妻だけではない。足繁くホームを訪れている次女、そしてNHKで女性初のワシントン支局長になった長女も思いは同じだろう。


 田中は2人の娘を前にすると、照れて面と向かって喋れないことがよくあったという。実生活で2人の娘を叱ったことがないのは有名な話だ。ただし「会話が少なくても親子の愛情がしっかり育まれることは、今の娘2人の成長した姿を見ればよくわかる」(前出・知人)との言葉通り、家族の結びつきは強い。

 

 若い頃、撮影で各地を飛び回る日々が続き、家族と過ごす時間をほとんど持てなかったという田中だが、晩年になって苦難と闘う彼を支えているのは、その家族だった。


 念願の自宅で家族に囲まれ、楽しそうに笑う田中の姿を見るのはいつになるのか。

 

「心配するな。すぐに戻ってくるからよぉ」──そんな“五郎”のセリフが聞こえてきそうだ。


※週刊ポスト2015年10月30日号

NEWSポストセブン

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