楽天、Aクラスなのになぜ監督退任? 石井一久GMの狙いは「指導者はヤクルト、選手は西武」

10月19日(土)6時0分 文春オンライン

 10月10日、平石洋介監督の退任を発表した楽天。その際、石井一久GMが配布した、自らの思いを綴った文書が物議を醸している。


「僕の中でも球団のデーターとしても平石監督の長所というものは保管できる」


 などと、表現が個性的過ぎて分かりにくいのだ。だが、ベテラン記者は「いかにも彼らしい」という。


「囲み取材では『説明します』と話し出し、そのあと質問は受けるのですが『さっき説明した通りで……』となぞるだけ。言葉のキャッチボールがない(笑)。話が一方通行で、人から意見されたくないワンマンタイプなんですよ」



就任挨拶では「東北のファンの皆さまと一緒に」と語った ©共同通信社


 翌11日には三木肇二軍監督の新監督昇格を発表。


「この交代劇はそもそも、石井GMの(ヤクルト時代の後輩にあたる)三木に監督をさせたい、という思いが先にあった」というスポーツ紙デスクが解説する。


「9月中旬、まだチームがCS出場権を争っている頃、一部で『平石監督が退任へ』と報じられた。するとファンからは『去年の最下位から1年で復活させたのになぜ?』という声が挙がり、球団内からも『続投させては』という話が出ていました。しかしGMはそんな空気感を無視し、CS敗退直後というタイミングで監督の退任を決定したのです」


 なぜ石井GMは三木新監督にこだわったのか。



地味だが山田哲人を一流にしたと評価


「三木さんは作戦コーチとして15年のヤクルトのリーグ優勝に貢献。地味ですが、山田哲人を一流にしたと育成力を評価されている。石井さんはGMに就任した去年、『楽天の新しい伝統を作るために、キチンとした野球を教えてほしい』と口説いて引っ張った。同じく元ヤクルトで一目置いていた伊藤智仁さんも投手コーチとして呼び寄せ、ヤクルト閥が着々と築かれつつある」(前出・記者)


 平石氏は球団創設年に入団以来、楽天一筋のファンには馴染み深い存在。同様に楽天の“顔”として将来の監督候補として認知されていた嶋基宏捕手も、「戦力として見られていない」と退団を決意した。一方でGMは、去年、西武からメジャー入りした牧田和久投手を楽天に連れて来ようとしていると見られる。


「西武からは昨年、浅村栄斗を、16年に岸孝之を獲得した。岸はGM就任前だが、三木谷(浩史)オーナーと個人的に食事をしていた頃で、裏で動いて2人ともガチガチに固めて獲ったそうです。さらに今季海外FA権を取得した秋山翔吾の獲得も狙っている様子です。旧楽天色を薄め、指導者はヤクルト、選手は西武から補強してチームを作り替えようとしている」(同前)


 現役時代は剛腕でならした石井GMだが、今もスタイルは変わらないようだ。



(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月24日号)

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