即位の礼、イスラエルとパレスチナ首脳が同時参列する意味

10月19日(土)7時0分 NEWSポストセブン

パレスチナからアッバス議長も訪れる(写真/時事通信フォト)

写真を拡大

 天皇陛下が国内外に広く即位を宣言される『即位礼正殿の儀』が、10月22日に行われる。その翌日となる23日には、天皇皇后両陛下が外国要人を赤坂御所に招く茶会が催される。


 平成時代では、上皇上皇后両陛下が元首級の外国王族を赤坂御所に、皇太子だった天皇陛下がそのほかの王族を東宮仮御所に招き、茶会を開催された。今回は両陛下がほかの皇族とともに、赤坂御所に一堂に会する形で催されることになる。


 茶会は当初、開催も含め検討が続いていた。


「茶会をやらなければ、お祝いのために遠路はるばるやって来た海外要人をもてなす機会が饗宴の儀だけとなってしまいます。両陛下はできる限りもてなしたいとお考えになり、茶会の開催をご希望されたそうです。賓客側からも、『陛下、雅子さまにゆっくりお目にかかりたい』という声が多く、その希望に応えたいという思いもお持ちなのでしょう」(皇室記者)


「即位礼正殿の儀」には世界の錚々たる要人が駆けつける。


 まずは世界の王室だ。イギリスからはチャールズ皇太子、オランダのウィレム国王夫妻、スペインのフェリペ国王夫妻、ベルギーのフィリップ国王夫妻、サウジアラビアのムハンマド皇太子などが参列する予定だ。


 大統領などの首脳級では、ドイツのシュタインマイアー大統領、トルコのエルドアン大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領、インドのコーヴィンド大統領らが予定されている。


 米在住の作家で、国際外交関係に詳しい冷泉彰彦さんが解説する。


「イスラエルのネタニヤフ首相が来日するのと同時に、イスラエルと緊張関係にあるパレスチナ暫定自治政府のアッバス議長も参列予定であることが注目されます。ネタニヤフ首相は、パレスチナに対して強硬姿勢であることが知られている。両者が同席する機会は国連総会などごく限られ、新天皇の即位で顔を合わせるとは驚きです。


 20世紀前半には多くの戦争がありました。しかし、終戦後の昭和天皇、そして上皇陛下は、国同士の争い事に一切かかわらず、むしろ世界平和に尽くしてこられた。その姿勢が世界の国々から尊敬を集め、日本が平和国家として認められる一因になっています。だからこそ、イスラエルからもパレスチナからも、同時に政治指導者を迎えることができるのです」


 そのほか、アメリカからはイレーン・チャオ運輸長官、中国からは王岐山国家副主席という大物が参列する。


「米中の貿易戦争が、世界経済に暗い影を落としています。しかし、両国は水面下で交渉を続けている。もしかしたら、即位の礼を機会に、日本で米中が握手をする機会があるかもしれない。皇室という存在が、政治的に中立であるがゆえに、利害関係なく世界の政治家たちが集えるのです。


 そういう意味で、即位の礼の場が、極めて重要な外交的な意味を持つと言えるでしょう」(冷泉さん)


※女性セブン2019年10月31日号

NEWSポストセブン

「即位の礼」をもっと詳しく

「即位の礼」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ