梅沢富美男が理想の「芸能界の御意見番」たる理由とは?

10月22日(日)7時0分 NEWSポストセブン

いま「芸能界の御意見番」といえばこの人

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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、梅沢富美男に見る昨今の「御意見番」事情を考察。


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 和田アキ子、デヴィ夫人、上沼恵美子、美川憲一、マツコ・デラックスに梅沢富美男。現在、「芸能界の御意見番」と呼ばれている面々である。


 なかでも、昨年来、「再ブレイク」と評される梅沢富美男をテレビやイベントで見ない日はない。本人曰く、オファーが20数本とも40本近くもあったのに1本も決まらなかったテレビCMにも、「32年ぶり」に出演。PS4向けゲーム「NEWみんなのGOLF」と「阪九フェリー」、そして、おなじみ「RIZAP」だ。


「RIZAP」は、梅沢が準レギュラーで出演する『バイキング』(フジテレビ系)とのコラボ企画。先日、初めて“ビフォー”姿を撮影した現場に番組カメラが潜入した。


 坂上忍を始め出演者らが予想以上に“ポッコリ”な梅沢のお腹に驚きの声を上げると、「太れ、太れって、うるさいんだよッ」と、「RIZAP」CMの“裏側”を暴露。ビフォー&アフターを劇的なものにするため、まず、「RIZAP」側から、たくさん食べるよう求められたというのだ。


 通常、CM出演には、契約上「言ってはいけない」「やってはいけない」ことが数えきれないほどあるものだが、怖いモノ知らずの梅沢には関係なし、だ。


 果たして「結果にコミット」し、事前の健康診断で判明した複数の成人病を克服した暁には、「にこるん」こと藤田ニコルと海外で水着デートをしたいという夢を明かす梅沢。


 そして、もう一つ、「『バイキング』にランニングで出る」という目標も明かした。「武井壮ばかりに着させてる場合じゃない」とのことだ。


 梅沢富美男の再ブレイクは、ハッキリした物言いが中高年の視聴者にウケているのはもちろんなのだが、こうして若い世代のタレントと積極的に交流していることも、幅広い層の好感度を上げることに繋がっているのだ。


 あの橋本マナミに御執心だった時期もあったが、「いまは、にこるん」。“愛人”橋本への公開アプローチは、やや生々しかったが、にこるんとは、若者トレンドを学び合う仲。ちなみに、梅沢のスマホデビューにも、にこるんは関わっていて、「絵文字はないけど一生懸命」な梅沢からのメールをにこるんは高評価。こうした様は、若者層から「可愛いオジサン」と認識されている。


“狙って”若年層の人気獲得に動いているワケではもちろんなくて、本気で、にこるんのことを「いい子なんだよ」と番組で絶賛する梅沢。彼女と仕事をした多くの大人たちは同意見だが、それを他のコメント同様、大きな声で躊躇せずハッキリ述べるのが梅沢なのだ。


 梅沢の著書『富美男の乱』(小学館刊)が、内容に反して「とてもカワイイ装丁」だと評判だが、にこるん世代にも手に取ってもらうためには正しすぎる判断と言えよう。


 さて、件の『バイキング』は昨今、「大御所が出たがる番組」として定着しつつある。横並びの生放送の情報番組の中で、唯一、バラエティー班が制作しているからか、大御所が所属する老舗芸能プロからの“営業”が少なくないらしい。



 背景には、視聴率の上昇と、レギュラーの東国原英夫やヒロミの席を狙ったり、“ポスト梅沢富美男”として、自社の年配タレントの新たな一面をアピールできたら…との思いがプロダクションにあったりするのだろう。


 とはいえ、御意見番は一日にして成らず。梅沢を始め、デヴィ夫人、美川憲一、和田アキ子、上沼恵美子らは、ワイドショーもニュースも週刊誌も、実によくチェックしているし、「芸能界が長い」ので、あらゆるネタがたっぷり蓄積されている。


 ちなみに、『バイキング』には美川も準レギュラーで出演しているが、週刊誌に掲載されたランキングから、スポーツ紙の見出しなどまで、細かいネタも頭に入っていて、本当に驚かされる。


 最近は、清水良太郎が逮捕される直前にオンエアされた『今夜解禁!ザ・因縁』(TBS系)でのストレートで愛ある叱咤が多くのメディアでクローズアップされた。


 かつての「おすぎとピーコ」や、平成の御意見番、マツコ・デラックスのように“おネエ言葉”は、梅沢の“べらんめえ口調”に勝るとも劣らないほど、御意見番には重宝な言い回しだ。


 が、だからと言って、これまでのキャラを変えて、おネエ口調や、べらんめえ口調で話し始めたとしても、視聴者を引かせてしまうだけだ。


 口調だけではない。バラエティー番組や情報番組が「お久しぶり過ぎる」タレントが、「御意見番」「辛口」というポジションを急いで欲するがあまり、突然、過激なことを言ってみたり、妙齢の女性なのに卑猥なことを言ってみたりすると、やはり視聴者の耳に慣れていないせいか、引かれてしまうのである。さらに鋭いネット民からは「仕事がないから出てきたのでは?」「必死さがバレバレ」などと、厳しい評価が下される。


「御意見番」になるためには、やはり話術が不可欠なのである。昨今、『ひるおび』(TBS系)の立川志らくや、『サンデージャポン』(同)の春風亭一之輔ら、落語家が重宝されるのは、そんな理由かもしれない。


『バイキング』では、往年の歌手や女優らが、上手(かみて)のゲスト席に座ることが多いが、意外にも「当たり」だったのは、視聴者に安心感をもたせる体型ネタと、芸能人の不倫の話題に自身の体験を交えて開けっ広げに話せたキャシー中島だった。ちなみにキャシーの席は下手(しもて)だが、「私が座るのは、そっち(上手)じゃない?」などとスタッフに対して面倒なことを言わなかったのも、彼女に「次」があった理由のように思う。


 思えば、梅沢富美男は、偉ぶるところが全くないし、理不尽なことを言わない人だ。共演者やスタッフにも率先して話しかけるので、好かれているし、カメラが回り始めると、高い打率で芯を食ったコメントを放つことから引っ張りだこ。


 そして、そこには愛と笑いが必ずある。


 つまり、いまのテレビが求めているのは梅沢富美男のような「ズバッと言うけれどチャーミングな御意見番」ということ。ポスト梅沢富美男は、当分現れそうにない。

NEWSポストセブン

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