58歳女性、野球好きの夫にテレビを独占されて嫌だった。ところが大谷翔平が出場したWBCで感動し、それから興味を持ち始めて…

2024年10月23日(水)12時30分 婦人公論.jp


ルールもわからないスポーツに趣味を奪われ、毎夏ストレスに感じてきたのですが…(写真:stock.adobe.com)

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大谷選手のおかげで


毎年、夏が来るのが憂鬱でした。私は暑さに強く、食欲も落ちないので、バテることはありません。問題は、夏は野球が盛んなこと。

春にプロ野球が開幕すると、夫は仕事から帰るなり、ビールを飲みながら野球中継を見始めます。野球というスポーツそのものが好きなので、すべて観戦しないと気が済まない。

最近、地上波で野球中継が減ったので、新聞のテレビ欄を確認しながら、「よし、今日は放送がないから好きなものを観られるぞ!」と思う日もあったのですが、それも束の間。夫は全試合放送される衛星チャンネルを契約し、快適な観戦ライフを取り戻しました。

そのチャンネルでは私の好きな韓流ドラマも放送されているし、お金は夫が出しているので文句は言えません。

夏はこの生活に、高校野球が加わります。ちょうど夫のお盆休みと重なるので、朝から晩まで野球漬け。ルールもわからないスポーツに趣味を奪われ、毎夏ストレスに感じてきたのです。

ところが昨年、大谷翔平さんたちが出場したWBCをなんとなく一緒に観ていた私に転機が訪れました。顔と名前がわかるのは大谷さんくらいだったのですが、みんなが一生懸命闘う姿に、思わず胸が熱くなって。

興味を持ち始めた私に、夫がルールや戦術をやさしく教えてくれます。ほかにも贔屓の選手ができ、すっかり野球ファンになっていました。

もともと夫とは晩酌をともにしていましたが、今では、野球観戦も一緒に楽しむように。「今日の先発の彼はカットボールが武器だよね」なんて言って、驚かせています。

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