即位パレードの延期、美智子さま誕生日行事延期が影響か

10月24日(木)7時0分 NEWSポストセブン

即位正殿の儀にて御帳台に昇られた雅子さま(撮影/JMPA)

写真を拡大

 天皇皇后両陛下がお姿を見せられる直前、しとしとと降る雨がやみ、雲の切れ間から宮殿に光が差した。その瞬間、東京都心、まさに皇居の上空には、新時代の訪れを祝う美しい虹が架かった。


「国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします」


 10月22日13時過ぎ、陛下が即位礼正殿の儀にて、国内外に即位を宣明され、決意を述べられた。国内外から参列した約2000人が見守った。


「午前7時過ぎ、皇居に入られた雅子さまは、雨にもかかわらずお車の窓を全開にされ、光り輝く笑顔を見せられていました。夜に開かれた国内外の招待客を招いての『饗宴の儀』でも、雅子さまはにこやかにおもてなしをされていました」(皇室記者)


 雅子さまは御所へと帰られる深夜まで、堂々としたお姿を見せられた。今回の成功を支えたのは、関係者らの入念な準備もあったという。


「これほど多くの海外からの要人が一堂に会するケースは極めて珍しいものです。当日は都内で2万6000人の警察官が警戒に当たっていました。準備段階から全国の警察官が応援に集められ、なかには警備が終わり次第、台風で大きな被害を受けた地域に向かう人もいたようです」(別の皇室記者)


 祝福ムード一色の中で、令和皇室が新しいスタートを切った。それは、昭和天皇の崩御によってなされた平成への御代がわりとは違い、今回は約200年ぶりに生前退位が実現したことも大きいだろう。上皇陛下と天皇陛下がいらっしゃる令和の天皇家。そうした新しい皇室の在り方ゆえに、宮内庁内部には戸惑いの声も少なくなかった。


 そうした不安の声が、このたびの即位の礼で、にわかに表面化することになった。


◆政府には「パレード行うべき」の声も


 当初、即位礼正殿の儀の直後には、国民に直接お披露目するパレード「祝賀御列の儀」が予定されていた。しかし、10月中旬に中部から東日本を縦断した台風19号の甚大な被害を考慮して、11月10日へ延期になった。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんが説明する。


「即位礼の警備のため、都内には全国から応援の警察官が入る予定でした。祝賀御列の儀が挙行されれば、行方不明者の捜索や復旧活動に従事している警察官の数が少なくなる可能性もあったわけです。しかし、延期された結果、応援の警察官の数は大幅に減員され、被災地の警察からの応援は無しとなりました。被災地で活動している警察官が即位礼のために少なくなるというのを避けるため、災害発生からできるだけ先で、かつ11月14日の『大嘗祭』の前ということで11月10日に延期となったのでしょう」


 パレードは延期されたが、「即位礼正殿の儀」「饗宴の儀」などの行事は、予定通り行われた。皇居内で行われるのでそこまで警備の人員がかからないこと、パレードは雨天順延の準備があったこと、国外の賓客を招くので外交儀礼上、失礼があってはならないということだったようだ。


「雅子さまのご体調を考えると、パレードが延期された11月10日というタイミングが不安です。前日9日夜には、『天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典』が行われ、夜風が冷たい中、皇居前広場から見える二重橋の上に両陛下がお姿を見せられます。


 パレードが終わればすぐ14日には大嘗祭が控えます。連日の即位関連の行事で、雅子さまの体力は大丈夫かと心配する声が上がっているようです」(前出・皇室記者)


 実際、パレードの延期にはさまざまな意見があった。被災地を勇気づけるためにもパレードで両陛下のお姿を見せてほしいという声もあった。


「中止決定の直前まで政府内には予定通りにパレードを行うべきだという声が根強かった。ある与党幹部は“(台風は)気にせずに粛々とやるべき”と主張したそうです。


 一方、宮内庁としては多くの被災者が苦しむ状況で行うわけにはいかないという態度を、水面下で政府官邸に伝えていたそうです。そもそも両陛下は、被災者のことを考えず、国民から祝われたいと考えるような方々ではありませんから、思い悩まれていたことでしょう」(宮内庁関係者)


 強行か、延期か──そんな悩ましい状況に終止符を打った大きな要因の1つが、「美智子さまの誕生日行事中止」だったと関係者は声を揃える。


◆“美智子さまは望まれていない”と理解


 美智子さまは10月20日、85才の誕生日を迎えられた。


 即位礼が迫っていることから、もともと誕生日に関する行事は例年より簡素化されて行われる予定だった。しかし、今回の台風被害を考慮され、すべての祝賀行事を取りやめ、ご家族での昼食会のみが行われることになった。


 誕生日の祝賀行事中止にあたって、宮内庁は文書を発表した。


《今回の台風については、その発生以来、上皇上皇后両陛下とも災害の様子を伝える早朝6時のニュースを始めお昼、夜のニュース等を注視されてきましたが(中略)被災地域の広さ、堤防決壊数の多さにおいて他に比較できる災害のご記憶がなく、大変にお心を痛めておられます》


 その文書に、美智子さまの強い意志を感じたというのは、皇室ジャーナリストだ。


「被災地の様子のニュースをご覧になったタイミングや、被災規模をどのように受け止められたのかなどが詳細に綴られています。美智子さまが皇后時代、折に触れて発表されてきた文書の言い回しに非常に近いものがあります。


 上皇上皇后両陛下は災害が発生すると、いつも被災者に心を寄せられてきました。退位されても、国民を思うお気持ちに変わりはないのです」


 美智子さまのお気持ちが滲み出る文書に接し、宮内庁や政府内でもパレード延期に意見が傾いたのではないか——官邸関係者はこう証言する。


「誕生日行事の中止決定を公表するだけでもよかったところを、あえて上皇上皇后両陛下のご様子や沈痛なお気持ちまで詳細に語られたことで、“美智子さまは盛大なパレードを望まれてはいない”と理解する関係者は多かった」


 台風19号が去った2日後の15日、菅義偉官房長官は会見でパレードの準備を「淡々と進めていきたい」と語っていた。しかし、その直後に美智子さまの誕生日行事の中止が明らかになり、17日に内閣はパレード中止を決定した。


※女性セブン2019年11月7・14日号

NEWSポストセブン

「延期」をもっと詳しく

「延期」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ