交通事故で娘失った風見しんご、東名死亡事故遺族と同じ思い

10月26日(木)11時0分 NEWSポストセブン

娘を交通事故で亡くした風見しんごが東名死亡事故を語る

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「ルールを守る人が、ルールを破る大人の暴走で犠牲になる。あまりに理不尽です。こんなことは、もう最後にしてほしい。せめて、この事故を一過性のものにしないよう、国民全体で議論を深めていくべきです」


 真剣なまなざしでこう語るのは、風見しんご(55才)。2007年1月に長女のえみるちゃん(享年10)を突然の交通事故で亡くし、今年で10年の節目を迎えた。


 先日、東名高速道路で発生した痛ましい死亡事故を受け、同じく交通事故の被害者遺族としての思いを本誌だけに明かしてくれた。


 6月5日、神奈川県大井町を走る東名高速下り線で発生した追突事故は、あまりに理不尽なものだった。東京への家族旅行の帰り道。静岡市在住の自営業・萩山嘉久さん(享年45)は、同日の夜9時過ぎ、中井パーキングエリア(神奈川県足柄上郡)で、出口をふさぐように停車していたワンボックスカーに向かって注意した。すると、運転手が激昂。萩山さん一家の車を執拗に追跡して進路妨害を繰り返した上、“追い越し車線”に無理矢理停止させた。


 直後、後方から大型トラックが一家の車に追突し、嘉久さんと妻の友香さん(享年39)が死亡。同乗していた長女(15才)と次女(11才)は軽傷で済んだが、一瞬にして両親を失ってしまった。


 この事故で、直接追突したトラック運転手が過失運転致死傷罪で逮捕されたが、県警は捜査を続行。現場を通行していた260台以上の車を割り出して目撃情報とドライブレコーダーの映像を収集した。


 結果、事故から4か月後の10月11日、萩山さん一家の車を妨害したワンボックスカーの運転手・石橋和歩容疑者(25才)を同罪で逮捕した。



「“事故が起きる原因をつくった”として、石橋容疑者も同じく過失運転致死傷罪に問えると県警が判断したのです」(全国紙社会部記者)


 逮捕以降、石橋容疑者の悪業が次々に明らかになった。


「彼は走行妨害の常習犯で、事故1か月前の5月には、追い越そうとした車に自分の車を寄せて接触し、自動運転処罰法違反容疑で書類送検されています」(前出・全国紙記者)


 本誌・女性セブン2017年11月2日号では、亡くなった嘉久さんの母親・文子さん(77才)にインタビュー。「今回の件は事故ではなく、殺人事件です。容疑者を厳罰に処してほしい」という悲痛な訴えを掲載し、大きな反響を呼んだ。


 風見もまた、文子さんと同じ思いを抱いていた。


「交通事故はふとしたミスによって起こるものですが、人の命を奪うミスは、単なるミスの範疇を超えています。ましてや今回の容疑者には常習性があった。交通事故ではなく“交通犯罪”とみなすべきです。交通事故の現場って、想像を絶するものなんです。血が飛び散り、まさに地獄絵図。残された2人の娘さんの気持ちを思うと、言葉が見つかりません…」


 嘉久さんの母親は、今も怖くて自動車を見られないというが、遺族には今後もつらい現実が待っていると風見が語る。


「交通事故は人が亡くなって終わりではありません。これから裁判が始まり、何度も事故の状況を思い出さなければなりません。家族を失っただけでもやりきれないのに、今後も心の負担となる出来事が続く。それを思うと本当にいたたまれない」


※女性セブン2017年11月9日号

NEWSポストセブン

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