恋は薬に…「薬屋のひとりごと」まだ第3話なのに飛び出した名言 猫猫の呟きがグッと引き込んだシーン
2024年11月11日(月)22時0分 ABEMA TIMES
現在配信中のアニメ「薬屋のひとりごと」の魅力はミステリー要素のみにあらず。そんな物語に深みと広がりを与える印象的なセリフが第3話で飛び出している。花街の娼館という華やかな場所で育ちながら、色恋を知らない主人公・猫猫は、後宮で何を思ったのだろうか。
【映像】猫猫「恋が女を美しくするのであれば、どんな薬になるだろう」(20分17秒ごろ〜)
「薬屋のひとりごと」は、日向夏氏による同名のライトノベルが原作のアニメ作品。月刊誌2誌でコミカライズもされ、シリーズ累計発行部数は3800万部を突破している。2023年10月より2クール連続で放送されたTVアニメは後宮で“毒見役”として働くことになった猫猫(CV:悠木碧)による推理劇や、猫猫と美形の宦官・壬氏(CV:大塚剛央)とのコミカルなやりとりなどが人気を博し大きな話題となった。2025年1月からは第2期が2クール連続で放送されることも発表されている。
第3話では、“城壁の上で女の幽霊が踊っている”という噂が後宮内に広まった。よくある幽霊話と気にしない猫猫だったが、壬氏に夢遊病の可能性を仄めかされ、幽霊の正体をその目で確かめることになった。夜、壬氏の部下である高順(CV:小西克幸)に連れられて城壁に行くと、美しく舞う女の姿があった。
女は武勲をあげた武官に下賜されることが決まった中級妃の芙蓉妃だった。芙蓉妃は2年前にお目通りで得意の舞を失敗して以来、帝のお手付きもなく、ずっと部屋に閉じこもっていた。それがこの度、武官への下賜を言い渡されたのだ。猫猫は「下賜を思い悩んで夢遊病に?」と推理を働かせる。
しかし、調べていくうちに猫猫は芙蓉妃と相手の武官が同じ故郷の幼馴染だということを知る。武勲を立てた武官は、褒章を許されると芙蓉妃の下賜を強く願い出たこともわかった。そして猫猫は芙蓉妃も幼馴染の武官を想っており、得意の舞踏を失敗するなどして帝の興味を引かないようにしていたのではないかとの考えに至る。
芙蓉妃の目論見通り夜伽はなく今も身綺麗なまま。とはいえ、いざ他人のものになると帝が芙蓉妃を惜しまないとも限らない。そこでさらに興を削ぐため今度は夢遊病を装ったのだというのが猫猫の最終的な推理だった。
猫猫には実際のところはどうだったのかは知る由もない。しかし、普段の地味で暗い姿とは全く異なり、あの夜舞っていた芙蓉妃は同じ姫とは思えないほど美しかった。そんなことを思いながら猫猫は「恋が女を美しくするのであれば、どんな薬になるだろう」と呟いたのだった。
花街で生まれ、娼館の妓女にかわいがられて育った猫猫だが、色恋に興味がなく自らも美しさを隠して目立たぬように暮らしている。一方で薬師である養父の影響で薬の豊富な知識を持ち、毒や薬には異常なほどの興味を示す一面があった。また、この時点では語られていないが猫猫の母も彼女を身ごもることで男に身請けしてもらおうとしており、過去に壮絶な経験もしている。猫猫にとって未知の薬のようなものである恋のことを、これからどのように知っていくのだろうか。放送当時「この先の物語のふくらみを感じさせる印象的なシーンでしたね」「ここを3話一挙放送のラストに持ってきた演出は素晴らしかった」と話題になった場面だった。
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会