Travis Japan川島如恵留、念願の声優初挑戦で全力出し切る「『こんな声も出せるんだ』と思ってもらえたら」【インタビュー】

2024年11月13日(水)18時0分 オリコン

TVアニメ『多数欠』で声優に初挑戦した川島如恵留(Travis Japan) (C)宮川大河/COMICSMART INC./多数欠製作委員会

写真を拡大

 7人組グループ・Travis Japan川島如恵留(29)が、日本テレビ、BS日テレ、RAB青森放送で放送中のTVアニメ『多数欠』で声優に初挑戦。グループとして第2クールOPテーマ「Fly Higher」(12月4日発売2nd アルバムより先行配信中)を担当している。自身もアニメ好きだという川島がORICON NEWSなどの合同取材に参加し、念願かなった声優業に臨む心境や試行錯誤したアフレコの裏側を振り返った。

 2013年よりマンガアプリ「GANMA!」にて連載がスタートした宮川大河氏によるWEBコミックを2クールにわたって放送。今作は“多数派が失われる”過酷な生き残りゲーム『多数欠』に巻き込まれる少年少女たちが運命を切り開いていく姿を描く物語。原作コミックスの第1部・第2部までの物語が描かれる今回、第2クールで主人公たちが対立する強敵の一人・葛西甲斐役を川島が演じている。

■先輩・宮田俊哉から本気のアドバイス「思いっきり1回やってみて」

——川島さん自身もアニメが好きとお聞きしていましたが、率直に今回選ばれた時はどのような印象でしたか。

すごく喜びました(笑)。「T.G.I Friday Night」という楽曲のミュージックビデオ(MV)の撮影が終わり『さぁ帰りますか』となった時に『実は、Travis JapanでOPテーマが決まりました!』、そして『如恵留が声優をすることになりました!』と言われて、僕もすごく喜んだし、メンバーもみんな一緒に喜んでくれて、みんなでガッツポーズしました。

——その場で、祝福ムードだったんですね。

個人としてはずっと夢だったお仕事でもありましたし、いざ決まると最初はうれしいですけど、徐々に緊張に変わっていくようなグラデーションもあり…でもずっと楽しみにしていました。うれしかったです。

——今回はOPテーマも担当されますね。

海外の方に『日本の曲を何か聞いたことある?』って聞いたら、大体アニメの曲を答えるじゃないですか。Travis Japanでデビューして、“ジャパン”とつくからには“ジャパン”のコンテンツとして『いつかアニメーションという世界に自分たちの曲が関われたらうれしいね』とずっと言っていたんですけど、Travis Japanの夢がひとつ叶って、その上で、僕個人としての夢もかなった。決まったときは『ひとつうれしい報告があります。Travis Japan、アニメOPテーマ決まりました!』と言われて、うわ〜!ドカーンとその場が沸いて…あの瞬間は忘れられない。みんなが本当にガッツポーズして喜んで『やったぜ!』って言っていたら『如恵留が声優に決まりました!』って。すごくいい雰囲気だったし、うれしいですよね。OPテーマは作品のイメージに結びつくものだと思いますので、担当させていただけることは本当に誇りに思います。

——事務所の先輩でも声優のお仕事をやっていらっしゃる方もいますが、どなたかに連絡を取ったり、アドバイスをもらったりしたことはありましたか。

Kis-My-Ft2の)宮田(俊哉)くん。公表前は誰かに話しちゃいけないものだと思って、ずっと黙っていたんです。合同コンサートのときに、Travis Japanとキスマイ兄さんが同じフロートで外周を回っていたんですけど、待機時間に宮田くんが僕のところに来て『トラジャのマネージャーさんから聞いたんだけど…』って(笑)頑張って言わないようにしていたのにマネージャーさんが言っちゃうんかい!みたいな(笑)。そこで『こういうことに気をつけた方がいいよ』とか『こういうところに、習いに行っているよ』など、いろんなことを教えてくださりました。この喜びを共有できると同時に、責任も知っている方から直接アドバイスいただけたことは貴重な機会で、本当に助かりました。自分が思っている以上に『これはやりすぎかな』というくらい演じてみて、その振り幅の中で、監督に『この人だったらこれくらいできるんじゃないか』と思ってもらえることもある。だから、思いっきり1回チャレンジしてみて、そこから直していく過程を楽しんで、とアドバイスいただいたのでそれを意識してできたんじゃないかな。

——じゃあ、アフレコ中は宮田さんのアドバイスが思い浮かんだりしましたか。

そうですね、ずっと宮田くんの顔がここ(顔の横)に(笑)

——完成したら、観てほしい人や(このインタビューは)公表前なので早く伝えたい人はいらっしゃいますか。

それこそ宮田くんは絶対に観てほしいですし、佐久間(大介)くんもそう。ずっと前からいっぱい話をしていたので発表されたら報告したいです。宮田くんはアニメ関連のイベントにたくさん出演されているので、『多数欠』という作品をぜひ観ていただいてそこで『超面白いからみんなも観て!』ってどんどん言ってほしい(笑)。あの宮田くんが言うなら絶対でしょ!みたいな(笑)宮田くんとか佐久間くんとかにもハマってほしいな。

——メンバーの中でいうと中村海人さんもアニメ好きですが、中村さんからは反応はありましたか。

全員で楽屋にいると、それぞれドラマや舞台だったりの台本を読み込んだりしているのですが、僕が『多数欠』の台本読みながらiPadに ダウンロードした映像に秒数を書き込んだりしているのを見て『なにをしているの?それすごいね』みたいな話を色々してくれました。多分、彼は素直じゃないから(笑)直接は言わないですけど『自分も挑戦したいな』って多分思っているんだろうなとか(笑)。でも『いつか、みんなでできたらいいよね』みたいな話はしていました。

■「『自分の声が嫌いだ』と言ったら失礼かな」演じるキャラクターにも真摯な姿勢

——今回の声優初挑戦にあたり、事前準備はなにかされましたか。

スタジオには3回来て、1回目は、プロの声優の皆さまが収録されているところを同じブースに入って、静かに見学しながら『こうやってやるんだ…』と観させていただきました。(出演する)KENNさんが、手取り足取り『台本にはこうやって書き込むんだよ』『こういう風にやるんだよ』と色々教えてくださって1回目の収録まで2週間ぐらい時間があったので、そこで台本読み込んで、家では携帯で自分の声を録音しながら『これで合っているのかな?』と、何度も聞くという準備はしてきました。

——録音したものを聞くと自分が聞こえている声とは違う風に聞こえると言うじゃないですか。実際に聞いてみた感想はいかがですか。

マイクに向かって歌うことはよくあるじゃないですか。自分たちのシングルやアルバムもそうですし…なので自分の声が違う声に聞こえることはもうないのですが、普段しゃべっている声とはそれはそれでちょっと違うんだなと、また新たな発見があって不思議でした。『浮いちゃわないかな?』という心配はすごくしていたのですが、完成が楽しみです。

——音響監督さんからはどんな声を出してほしいというリクエストはありましたか。

僕が担当させていただいている葛西甲斐という役はちょっと悪役っぽい感じ。決して悪ではないんですけど、かわいげがあり、ちょっと中二病みたいな感覚(笑)。それがまた愛らしさのあるキャラクターで僕は大好きになりました。普段の僕はそんなこともないんですけど、どっちかというといわゆる優等生なパブリックイメージを持つ方が多いので…(笑)だから『低い声でやってみて』『がなってみて』と、怒りを表現するシーンは、監督さんとやり取りしました。アニメコンテンツが大好きだという方が聞いた時に、スルッと流れていってくれることが1番の目標です。同時に、Travis Japanを応援してくださるファンの皆さま、川島如恵留の実際のリアルな声を知っている方が『こんな声も出せるんだ』と思ってもらえたらいいな、というお芝居をちょっと心がけてみました。

——川島さん自身は自分の声は好きですか。

ちょっとハスキーな感じは自分的には嫌じゃないし、うまく活かせるようにお仕事できたらいいなとは思っています。今回はアニメのキャラクターということで(自分の声が)“生きている声”になる。ナレーションとはまた別物で、その自分の声が今回の葛西甲斐のイメージになる。漫画でしか読んだことがなかった彼が、しゃべるとなったらこういう声になるんだ…というのが自分の声になる。『自分の声が嫌いだ』と言ったら失礼かなってのはちょっと思うようになりました。

——では、周りのメンバーで、この人は声優に向いてそうだなと思う方、好きな声の方はいらっしゃいますか。

松倉(海斗)ですかね。まちゅ(松倉)だったら、本当にスパンって通る、いい声をしているので、まちゅはすごく向いているんじゃないかな。

——元々アニメがお好きだからこそ、ファンとして楽しんでいた時と、アニメに対する考え方とか、作品に対する考え方は変わりましたか。

アニメの見方が変わりました。いち視聴者として観ていた時の自分は、ストーリーが楽しいとか、絵が綺麗とかそういう評価をしていた。でも、実際に制作現場に入って『これはモノローグっぽくしゃべっているんだな』とか、映像の流れ、誰がしゃべっているかちゃんとわかるように伝えているのだろうなとか…その1個1個の裏側には、ちゃんとした意図があって作られているんだと知りました。知っていくほど、今放送しているアニメをリアルタイムで観ると『こういう意図で作っているのだろうな』とか“キャラクターがしゃべっている”と思えていることが、いかにすごいことなのかを実感します。声優さんが裏で声当てている…のではなく、あくまでキャラクターとしてしゃべっているわけじゃないですか。その技術って本当にすごいんだな。1つ1つに感動するようになりました。1回アニメを観て『楽しかった。きょうはここまでストーリーが進んだ〜』で終わっていた昔の自分をちょっとぶん殴りたくなるくらい(笑)ストーリーや流れを知った上で、もう1回見たくなるぐらい、 裏側を知ることっていいなって思いましたね。

——もうひとつ、今までとはまた違う世界がこう見えるようになったんですね。

また新たな楽しみ方も増えたし、改めてプロの方々はすごいことをされているんだな、これタダで見ていいのかなって思いますね。

■また声優に挑戦するなら…「ゴリゴリの悪役を演じてみたい」

——今回の経験を経て、また同じような機会があるとしたら、演じてみたい役とかジャンルはありますか。

みんなが知っているような作品の劇場版キャラクターってあるじゃないですか。本編には出てこないキャラクター、そういう役に挑戦したいです。悪役のこともあれば、良いやつの時もあるような。いろんな役を演じてみたいなって思います。今回の葛西甲斐は悪役として登場するのですが、ちょっとどこか憎めないかわいらしさがある子だったので、今度はゴリゴリの悪役を演じてみたい。

——悪役と、正義側の役では演じていてどちらが楽しいと思いますか。

僕は『僕のヒーローアカデミア』がすごく好きで。かつ『ヒロアカ』の中ではヒーローとヴィランで分かれていて、ヒーロー側が好きなんですよ。でも、ヒーロー側が輝くためには、やっぱりヴィラン側が面白くないと輝かないところもある。ヴィラン側にフィーチャーされているシーズンがあったりもするので、どちらか片方が好きだともう片方も気になるようになってくる。悪が輝くと、正義側がかっこよく見えたりする。ヴィラン側としてちゃんと戦う側で演じてみて『やっぱりヒーローってかっこいいな!』って思い直せたら、いいなと思います。

——今回Travis JapanさんがOPテーマを担当されるということで、どのような楽曲になりそうですか。

『多数欠』で僕らがOPテーマを担当するシーズンは物語も後半で、戦いが増えてくる。疾走感みたいなものがあったらいいなと思います。ただキャラクターがさわやかなので、 ドロドロした感じっていうよりは、その作品の世界観、キャラクターをより魅力的に感じてもらえるような、さわやかで疾走感のある、 いわゆるJ-POPみたいなものができたらいいな。アニメのキャラに声を入れるのと同じように僕たちも新しい楽曲にTravis Japan 7人の声で命を吹き込むわけなので、楽曲は楽曲で、やっぱりいろんな人に好きになってもらえるように、愛してもらえるように作りたいですし、Travis Japanの世界の中だけで完結するんじゃなく『多数欠』という作品と合わさって完結するような、幅の広い曲になったらいいな、と思います。

——改めて『多数欠』という物語の魅力や1番好きなところを教えて下さい。

ストーリーも設定がめちゃくちゃ面白い。キャラクターもめちゃくちゃいい。バトル漫画でもないし、謎解きかと言ったらそれだけでもない。ちょっと月並みな表現になっちゃいますが、今までこんな作品なかった。あれもこれも融合しているのに、ごちゃごちゃしていない。一貫性のあるストーリーの流れになっていることが、すごく読みやすかったです。『嫌い』と思うキャラがいない。原作の先生も『どのキャラにも絶対に好かれるポイントがあって自分は全員それぞれが好きだ』とお話をされていて“絶対悪”みたいなのがいない作品です。ハートフルなところでもあるのでぜひ原作を読んでいただいて、アニメを見ていただきたいなと思います。

——最後に楽しみにしているファンの方にメッセージをおねがいします。

初めてのことなのですが、自分なりにいっぱい準備してきて、自分なりに今、出せる100点満点を出したつもりなので、聞き逃しちゃうぐらいになっていたらいいねって(笑)。『あれ?今の如恵留だった?』と思ってもらえたらいいなと企んで、頑張らせていただいたので、 聞き逃さないように葛西甲斐にも注目してもらえたらいいな。一生懸命頑張りました!すごく楽しかったので、新たな挑戦をしている如恵留を、ぜひ見ていただけたらいいなと思います。

オリコン

「声優」をもっと詳しく

「声優」のニュース

「声優」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ