デンゼル・ワシントン、『グラディエーターII』オファーは監督からの直電 物語のキーマン演じる
2024年11月16日(土)12時30分 シネマカフェ
2000年に公開された『グラディエーター』の続編となる本作は、名作の“その後”を描くとして公開前から期待の声が上がっていた。
中でも謎の多いキャラクターとして話題を集めるのが、デンゼル・ワシントン演じる奴隷商人マクリヌス。復讐を胸に誓う主人公ルシアス(ポール・メスカル)の才能をいち早く見抜き、剣闘士<グラディエーター>の世界へと誘う重要な人物だ。
『イコライザー』シリーズや、リドリー・スコットの実の弟トニー・スコット監督『マイ・ボディガード』(2004)などでアクションも多くこなしてきたデンゼル・ワシントン。本作では改めて俳優としての本領発揮とばかりに、ルシアスの力を利用し、帝国での地位を狙う狡猾で頭の切れる男を持ち前の演技力とカリスマ性で重厚感たっぷりに演じている。
アメリカの大学を卒業後、サンフランシスコの劇団で演技を学びニューヨークで舞台俳優としてキャリアをスタートさせたデンゼル・ワシントンは『遠い夜明け』(1987)でアカデミー賞助演男優賞に初めてノミネート。その3年後『グローリー』(1990)で同賞を受賞。
さらには『トレーニング デイ』(2001)でついに主演男優賞に輝き、アフリカ系アメリカ人として初めて2つ目のオスカーを獲得。多様な役柄を見事に演じ切る実力と、深い人間性を表現する能力は40年以上のキャリアでますます凄みを増している。
本作のオファーはリドリー・スコット監督から直接電話で受けたそうで、1作目のファンだったというデンゼル・ワシントンは、「かのリドリー・スコットがあのグラディエーターを撮るのだと思い、すぐに脚本を送ってほしいと言いました。そして脚本を読み、おそらくフィードバックを2〜3点ほど送ったと思いますが、気に入りました」と言う。
「そしてリドリーに『いつから自分は必要ですか?いつから撮影を始めますか?』と尋ねました」と明かし、オファーがあった瞬間から続編への参加を待ち望んでいたよう。
また、主演を務めるポール・メスカルについては、「彼には大変な仕事が課せられています。はっきり言えば、彼はラッセル・クロウと競演するのですから。ポールは生粋の男らしさ、謙虚さ、強さ、誠実さの良いバランスを持っています」とコメント。
続けて、「彼らのプロセスがどういうものだったのかは分かりません。私は彼とリドリーの会話には立ち会っていないのですが、リドリーは正しい人物を選びました。そして言うまでもなく、その人物はこれから大物になるでしょう。彼は自分の持ち味となる光を携えています。俳優についてよく言われるように、自分の光を持つ種類の人が存在します。彼はその一人です。彼は自分の光を携えているのです」とその魅力と演技力のみならず、人間性までも絶賛している。
デンゼル・ワシントン自身も「今回素晴らしい作品ができました。素晴らしい監督、素晴らしい役者たち、素晴らしいプロデューサーによる作品です。映画館のポップコーンがきっと美味しいことでしょう」と自信をのぞかせている本作。
マクリヌスが、物語が進むにつれて一体どれほどの思惑と策略を展開させていくのか。大きな注目が集まりそうだ。
『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』は全国にて公開中。