重病で死亡説流れた三田佳子に佐藤愛子氏が長文「遺言」送る

11月18日(日)7時0分 NEWSポストセブン

佐藤愛子氏から三田佳子に届いた長文の「遺言」とは?(撮影/黒石あみ)

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 128万部を突破する昨年最大のベストセラー『九十歳。何がめでたい』がこのたび、朗読劇になった。先日95才になった著者・佐藤愛子さんを演じるのは、77才の女優・三田佳子さん。実は佐藤さんを口説き落とし、演出を石井ふく子さん(92才)に頼み、今回の舞台を実現させたのは他ならぬ三田さんだ。「先生の生き方は私のあこがれで、50年前からずっと演じてみたかったんです」と言う三田さんが、佐藤さんと本書の魅力を語り尽くした。


 * * *

〈石井ふく子さんに演出してもらうことが決まり、佐藤愛子さんも舞台化を快諾。しかし、そんなところで三田さんの身にまさかの事態が…〉


 その後、私が頸椎硬膜外膿瘍(けいついこうまくがいのうよう)という病気になりまして。即入院、手術となって、手術は無事にすんだんですが、2か月以上も入院することになりました。


〈ハンマーで殴られたような原因不明の痛みが2か月近く続き、精密検査したところ、膿瘍が脊髄を圧迫していたことがわかった。自身の大腿骨の骨を移植する大手術で、ネットに「死亡」説が流れたため、首を固定してベッドに横たわる入院中の姿をブログにアップした。一時は四肢のまひも覚悟したという。〉


 まさか自分の身にそんなことが起こるとは思ってもいませんでした。愛子先生も大変、心配してくださって、「病院は退屈でしょうから、あえてダラダラ書いた手紙をあなたに出すわ」って、長文のお手紙をくださいましてね。「これは私の遺言だからね。あなたは一生懸命やりすぎる人だから、一生懸命やりすぎないで、大事にすることを忘れないようにしてね。でも、どんなことがあっても、役者は最後までやめないでね。あなたにはそれが向いているんだから」って、私を鼓舞して力づけてくださった先生のお手紙を毎日、二度、三度読み返しながら、何とか乗り切って、昨年末に退院することができました。


 愛子先生が案じてくださったとおり、エッセイからホン(脚本)をつくるのは、小説と違って確かに大変です。石井ふく子先生と、脚本の黒土三男さんとで、何度も何度も何度も書き直して、ようやく形になったものを、つい先日、ふく子先生に私もお供して、愛子先生のお宅に伺って読んでいただいたんです。先生は「ここはどういうふうにしてあるの? こんな文章、私は書いたかしらね」って、すごく真剣に向き合って、気づいたことをいろいろ言ってくださいました。



 後日、お会いしたときに、「私、余計なこと言っちゃって悪かったかしら」とおっしゃるので、「先生の単刀直入なご意見がみんなの力になります。とてもありがたかったです」と申し上げたんです。


 ふく子先生のお考えでは、明治座という大きな器でやる以上、朗読だけでは伝わりにくい。私を含めて4人の俳優は芝居もやってほしい、と。短すぎてもお客さんは不満足ですし、ある程度の長さはほしい。ビジュアルの面でも満足していただきたい。飽きさせないように、衣装は、とっかえひっかえは無理でも少しずつ装いを変えて、照明も工夫して、最後は愛子先生の「あとがき」をそのまま読む予定で。音楽は、尺八の藤原道山さんの生の演奏というぜいたくな朗読劇です(東京公演のみ)。


◇朗読劇『九十歳。何がめでたい』開催情報


・11月30日、12月1日=明治座 ・12月2日=富山県民会館・

・12月13日=グランシップ中ホール・大地 ・12月17日=新歌舞伎座 ・12月20日=ホクト文化ホール ・12月22日=刈谷市総合文化センター大ホール ・12月24日=やまぎんホール


※女性セブン2018年11月29日・12月6日号

NEWSポストセブン

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