クロエ・ジャオ監督、1982年のヴィンセント・チン殺害事件を描くリミテッドシリーズの製作総指揮に

2021年11月19日(金)11時45分 シネマカフェ

クロエ・ジャオ Photo by Vittorio Zunino Celotto/Getty Images for RFF

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『ノマドランド』『エターナルズ』のクロエ・ジャオ監督が、タイトル未定のリミテッドシリーズの製作総指揮を務めることがわかった。

「The Hollywood Reporter」などによると、本作は日米貿易摩擦が激化していた1982年の夏、ミシガン州デトロイトで2人の白人に撲殺されたヴィンセント・チンの事件を取り上げたドラマ。当時自動車工場で働いていた犯人たち(1人は一時解雇中)は、自動車業界での日本の成功を不満に思っており、日本人に仕事を奪われていると感じていた。結婚式を数日後に控えてストリップクラブで友人たちとバチェラーパーティーを楽しんでいた中国系アメリカ人のヴィンセントを、日本人だと思ったのだという。口論から始まり、死に至る暴力を加えた。一人の命を奪ったにもかかわらず、犯人たちに下された判決は罰金刑と保護観察処分という極めて軽いものだったため、憤慨した全米のアジア系アメリカ人が抗議運動を行った。

ジャオ監督は、ジャーナリスト、活動家、そしてヴィンセントの遺産管理人であるヘレン・ジア、製作会社「Participant Media」と製作を行う。

ジャオ監督は「ヴィンセントの物語とヘレンの個人的な関係に、深く感動しました。また、つらくはあるけれど奮起もさせるこの物語に対し、ヘレンは洞察力に満ちた視点、少し違う視点を持っていて、それにも心を動かされました。チームに加わり、一緒に旅に乗り出せることをとても誇りに思います」と語っている。

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