海外輸出を視野に入れた新たな展開を行う『Tokyo Dance Music Event』

11月25日(土)8時10分 オリコン

昨年の『Tokyo Dance Music Event』の様子

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 昨年初開催となった『Tokyo Dance Music Event』が、11月30日から3日間にわたって、東京・渋谷ヒカリエで開催される。新たな試みとして次世代クリエイターを発掘するオーディションや海外レーベルとのコラボなど、海外展開に繋がる複合型イベントへと成長しつつある。同プロジェクトを手がけるソニー・ミュージックコミュニケーションズ 柳井功治氏とソニー・ミュージックエンタテインメント ローレン・ローズ・コーカー氏に今年の取り組みについて話を聞いた。

◆世界の音楽産業は成長の兆し、日本が進むべき未来は

 『Tokyo Dance Music Event』(TDME)が11月30日から12月2日の3日間にわたって、東京・渋谷ヒカリエで開催される。日本のダンスミュージック文化を東京から世界へ発信し、市場の活性化を推進することを目的に昨年初開催された『TDME』は、世界各国の音楽業界に関わる人々が一堂に会する複合型イベント。コンテンツは、[1]音楽産業やマーケティング、アート、テクノロジーについて議論や講演を行う「カンファンレンス」、[2]アーティストや楽曲制作者によるワークショップの「セッションズ」、[3]国内外アーティストによる「ライブ」の3パートで構成。ビジネスパーソンからクリエイター、さらには未来の音楽業界を担う若者まで、立場や国境を超えて交流できるイベントとしては国内唯一のものだ。
「同様のイベントは、欧米はもとより最近はアジア各国でも頻繁に開催されていて、知識や情報を共有したり、新たなコネクションを築き次なるビジネスに繋げる場として活発に機能しています。昨年は日本でもついにこうしたイベントが開かれるということで、著名レーベルのCEOやプロモーターをはじめ、世界の音楽シーンを動かしているキーマンの方々に集まっていただきました」(ソニー・ミュージックコミュニケーションズ 柳井功治氏)

 あくまで世界に開いているのが『TDME』のポリシーで、カンファレンスには同時通訳が付く。
「イギリスのPR 会社の協力で、英語版のプレスリリースやニュースも多数配信しました。昨年参加した国内アーティストからは、海外からのSNSフォロワーが急増したとの反響
が届いています」(ソニー・ミュージックエンタテインメント ローレン・ローズ・コーカー氏)

 昨年の手応えを受けて、今年はさらにコンテンツも充実している。特にカンファレンスでは、イギリスの音楽ビジネス戦略ファームによる『日本の音楽業界のデジタル将来』のレポートをはじめ、ますます進化する音楽ビジネスのデジタル活用についてのトークに注目したい。
「昨年、アメリカの音楽市場の売上が18年ぶりに顕著に前年比増となりましたが、それをけん引したのがストリーミングでした。今やどのジャンルにおいてもデジタルマーケティング、デジタルプロモーションは成長の鍵です。デジタルとの相性が特にいいダンスミュージックを通して、日本の音楽業界が抱える課題や、それを解決するヒントも見えてくると思います」(ローレン氏)

◆日本の音楽業界がアジア各国とより深く結びつくチャンスも

 また、昨年はタイやマレーシアのフェスが紹介されたが、今年はインド、中国の現状がレポートされる。
「アジアのダンスミュージックシーンの成長は凄まじく、独自の巨大フェスも誕生していて、欧米の大手プロモーターも注目しています。アジアが1つのパッケージになれば、世界で勝負していく上でも有利。日本の音楽業界がアジア各国とより深く結びつくチャンスも、『TDME』で提供したいと思っています」(柳井氏)

 さらに今年は、カルヴィン・ハリスやマーティン・ギャリックスといった世界的に活躍するアーティストを輩出したオランダ発祥のエレクトロニックダンスミュージックレーベルの最大手・SPINNIN’ RECORDS とコラボレーションしたイベント『SPINNIN’SESSIONS at TDME』が、ファンの間でも大きな話題となっている。日本の若手クリエイターやアーティストがSPINNIN’RECORDSのA&Rに作品を届ける機会も提供したいという考えだ。また、次世代クリエイターを発掘するオーディション『INTERLUDE from TDME』も初開催。TDMEを通して若い才能が世界に羽ばたくチャンスをつかむことにも期待したい。

(文/児玉澄子)
[コンフィデンス 17年12月20日号掲載]

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