SEEDA「花と雨」が発売から14年経て映画化 土屋貴史監督「日本のヒップホップの中でもリアルを追求している側のラッパーであり作品」

12月4日(水)12時51分 AbemaTIMES

 日本のHip Hop界で歴史的名盤と言われるSEEDAのアルバム「花と雨」を原案とし、新進俳優、笠松将が主演を務める映画『花と雨』が、2020年1月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷他、全国公開される。メガホンをとったのはミュージック・クリップやCMで数々の受賞歴を持つ映像ディレクター土屋貴史。「Perfume」や「水曜日のカンパネラ」「ゆず」「Björk」など多くのアーティストのMVを手掛け、大友克洋がデザイン監修し「AKIRA」の世界観を再現し話題となったNHKスペシャル『東京リボーン』オープニング映像の演出なども務め注目を集めている。長編映画初監督作とは思えない、計算し尽くされた抒情的な映像美、独特のリズム、大胆なカメラワークで新時代の映画を誕生させた土屋監督が、本作、そしてSEEDAの「花と雨」に対する思いを語った。

 SEEDAとは同年代の土屋監督。「もともとSEEDAさんの曲は聞いていましたね。最初に聴いたのはI-DeAさんのコンピレーション『self expression』(2004年)でした。アルバム『花と雨』(2006年)もリリースされたタイミングで聴いていて。ただ自分の人生とは遠い話だと思って、その頃は個人的にはそこまで響かなかったんです。時間が経ってから、その真価がわかってきたという感じですね」と『花と雨』との出会いを語る。

 『花と雨』のリリースから、なぜ14年を経ての映画化になったのか。

 「機が熟したのだと思います。当時は日本でこの映画製作に踏み出せるような内容ではなかったでしょうし、今はアルバムとしての評価も不動のものになっているので、映画という別の角度からアルバムを捉えてみることにも必然性があると考えています。日本のヒップホップにとって重要な作品を映画化する機会を自分に任せて頂き本当に光栄と同時に怖気づいています。リアルで本質的な物語は自分も映画にしたい想いが常にあるので本当にありがたい機会を頂きました」と感動の様子。

 「SEEDAさんというラッパー、そして『花と雨』というアルバムは、日本のヒップホップの中でもリアルを追求している側のラッパーであり作品であるので、『花と雨』を映画化するということが、リアルを追求する作業であったのは間違いないです。『花と雨』のリリックの内容やそこで起こっていることをなぞるのではなく、あの作品の中にあったリアルを追求していった」と答えた。

ストーリー

 幼少期、ロンドンで育った主人公の吉田は、閉塞的で村社会的な日本の空気に馴染めないまま、高校生活を送っていた。同級生や現実を冷めた態度で見つめ満たされない日々。そして次第に学校から距離を置くようになった時、"Hip Hop"と出会った。Hip Hopを通じて日本で初めて自分が表現できる場所・仲間とも出合い、身も心も"Hip Hop"にのめり込んでいく。吉田は、いつか海外での活躍を目指す姉・麻里との約束を胸にラッパーとしての練習や活動をしながらストリートでは、ドラッグディールで実績と自信をつけていく。しかし、物事はそう簡単にうまくはいかなかった。ラップバトルで再会する同級生には負け、掴みかけたチャンスは仲間に裏切られ次々と失った。初めて自分の居場所だと思えたからこそ、その現実の厳しさに晒され、自分を見失って行く。

 Hip Hopへの情熱も薄れ、いつしか単なるドラッグディーラーに成り下がっていた。

 夢に邁進する姉の麻里とも距離を置くようになり、いつまでもうまくいかない現実から逃げる吉田は、ついに逮捕されるはめに。

 そして追い打ちをかけるように、ある悲劇が訪れる。 絶望の果てで、吉田はラッパーとして、一人の人間として、もう一度立ち上がろうとする—。

(C)2019「花と雨」製作委員会 

AbemaTIMES

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