騒動は収束へ 結局、ポスト・ベッキーは誰だったのか?

12月12日(月)7時0分 NEWSポストセブン

ポスト・ベッキーとしてさまざまな名前が浮上したが…

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 今年の流行語大賞にも選ばれた「ゲス不倫」。年明けまず報じられたのは、ベッキーゲスの極み乙女。川谷絵音の不倫だった。清純派イメージのベッキーはダメージが大きくその後、すべての番組を降板した。それと同時に、テレビ業界では空席となったベッキーのポジションに誰がつくのか、ポスト・ベッキーに注目が集まった。多くの女性タレントの名前が取りざたされたが、ベッキー復帰から6か月経った今、改めて考えてみたい。結局、ポスト・ベッキーは誰だったのか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。


 * * *

 去る12月3日、ゲスの極み乙女。の川谷絵音さんが最後のライブを終えて活動自粛に入った一方、ベッキーさんはインスタグラムで「デビュー18周年の記念日」であることを発表。偶然同じ日に重なったことで、「ついに2人の騒動が終了」というムードになっています。


 さらに7日、ベッキーさんが『LINE』のCMに出演することが明らかになりました。しかし、声のみの出演にすぎず、いまだレギュラー番組への復帰も果たせていません。1月のスクープから数か月間、芸能マスコミ・一般人を問わず「“ポスト・ベッキー”は誰だ?」という論争が巻き起こっていましたが、結局のところ誰だったのでしょうか。


 当初、同じハーフタレントのローラさん、マギーさん、SHELLYさん。バラエティー番組の常連である小島瑠璃子さん、指原莉乃さん、若槻千夏さん。同じ元気なキャラクターの佐藤栞さん、高橋みなみさん、清水富美加さんらの名前が挙がっていましたが、いずれも“ポスト・ベッキー”というポジションでの活躍はあまり見られません。


 実際にベッキーさんのレギュラー番組で実質的な代役を務めているのは、『人生のパイセンTV』(フジテレビ系)のオードリー・春日俊彰さんと、『にじいろジーン』(フジテレビ系)の清水富美加さんだけ。ともにMCを務めていたので、代役の起用が不可欠でした。


 その他は、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)にベックさん、『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)に三代目J Soul BrothersのNAOTOさんが起用されていますが、そのポジションは「ベッキーさんの代役」ではなく、「出演者全体を見た上での追加キャスト」という意味合いが強そうです。


 さらに、『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)、『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)は追加キャストすらなし。それでも番組の構成はほとんど変わらず、魅力を損なうことなく放送されています。


 つまり、ベッキーさんは「番組に欠かせない絶対的なポジションを担っていた」のではなく、「番組の好感度アップを目指すプラスアルファの存在だった」ということ。思えば1980年代は、男女を問わず大半のタレントが“いい子ちゃん”キャラでした。特に女性タレントは優等生コメントをする人ばかりでしたが、時の流れとともに「面白くない」「嘘くさい」という声が強くなり、ベッキーさん以外はほとんどいなくなっていたのです。


 希少性こそあるものの、「現在のテレビ番組で必要か?」と言われると、「どちらとも言えない」というのが本当のところ。私が取材した某局のプロデューサーは、「“いい子ちゃん”キャラというより、若年層と中高年層の支持が高いから起用されていたというのが一番の理由。それと、細かいリアクションが取れるから、収録後の編集で役に立つことが多かった」と言っていました。しかし、若年層と中高年層の支持を失い、リアクションは他のタレントを鍛えればいいため、急いでベッキーさんを復帰させなければいけない理由はないのです。


“ポスト・ベッキー”論争の答えは、「ベッキーさんと似た支持層とスキルを併せ持つタレントがいない上に、現場もそれほど求めているわけではなかった」ということ。そもそも“ポスト・ベッキー”という発想そのものが、芸能マスコミと一般人の書き込みが作り上げたものだったのです。


 しかし、ベッキーさんに「テレビ番組での居場所がない」というわけではありません。私はベッキーさんに4度取材したことがありますが、彼女の“言葉を選びながら発信する力”は特筆すべきものがありました。質問に対する返事は、そのまま見出しになるようなものが多く、すぐに浮かばないときも言葉をつなぎながら自分なりのコメントを導き出せるのです。


 このような取材対応時に必要な“言葉を選びながら発信する力”は、生放送の情報番組にも有効。もともとベッキーさんは、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)、『はなまるマーケット』(TBS系)、『にじいろジーン』に出演するなど、生放送に対応できる数少ない女性タレントであり、ここに好感度回復のチャンスが潜んでいる気がします。


 たとえば、『バイキング』(フジテレビ系)や『ノンストップ!』(フジテレビ系)のようなグループトークがある番組ならベッキーさんの強みが生かせるのではないでしょうか。実際、10月に出演した『ワイドナショー』は生放送に近い放送形態であり、そこでの受け答えは見事でした。「逃げ場のない生放送」だからこそ、純粋なコメント力や人間性で再評価されるかもしれません。


 また、言葉選びのうまさは、ロケにおけるリポーターとしての資質にも直結します。あまり知られていませんが、ベッキーさんは料理や観光スポットなどのリポートが巧みですし、トークやゲームを絡めたロケ番組も多いので、そこできっかけをつかむのもアリでしょう。


 最近のベッキーさんは、ラジオ番組でぶっちゃけ話をしたり、インスタグラムにアートのような写真をアップしたり、方向性が見えないのは気がかりですが、「このまま終わるレベルのタレントではない」のは間違いありません。いまだネット上ではバッシングを受けていますが、それらをひっくり返すくらいの活躍に期待しています。


【木村隆志】

コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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