立川志らくが厳選 『男はつらいよ』寅さんの人情名セリフ

12月15日(日)7時0分 NEWSポストセブン

噺家役で登場する立川志らく(右)とケアセンター職員役の林家たま平(中央)。第42~45作と48作に出演した後藤久美子(左)は今作で23年ぶりに女優復帰した(C)松竹株式会社

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“私生まれも育ちも葛飾柴又です 帝釈天で産湯を使い 姓は車 名は寅次郎 人呼んでフーテンの寅と発します”——。日本中を笑いと涙に包んだ、国民的映画シリーズの最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が2019年12月27日から全国で公開される。第1作の公開から50周年、50作目となる記念すべき“寅さんイヤー”がやってくる。


「寅さんがスクリーンに帰ってくるなんて想像すらしていなかったです。やっぱり寅さんのいない世の中はつまらない! 帰ってきてくれて少し楽しくなりました」と話すのは最新作にも出演し、全49作を3回ずつ一気に観るほど寅さん愛に溢れ、“寅さん博士”の異名を持つ落語家の立川志らく(56才)だ。「日本人の“正解”がこの作品には詰まっています。1作目から50年という時間の経過を全く感じさせない楽しい映画です」(志らく)。


 そこで、寅さんシリーズの中から、その温かい人柄がにじみ出ている人情あふれるセリフ&名場面ベスト5を志らくに選んでもらった。


◆第1位

「それを言っちゃおしまいよ」 『男はつらいよ』(第1作、1960年)


 父親との喧嘩で16才の時に家を飛び出した寅さんが、20年ぶりに柴又に帰郷。旅先で御前様の娘・冬子(光本幸子)と再会し恋に落ちた寅さんが、冬子と一緒にくるまやに顔を出す場面。


「寅さんと言えばこのセリフ。さまざまな場面で使われていて、欧米人のWHY?が通用しないすごさがある」(志らく)


◆第2位

「手前さしずめインテリだな」 『続 男はつらいよ』(第2作、1969年)


 中学時代の恩師とその娘に再会し酒を酌み交わすが、胃けいれんを起こし入院。退屈な入院生活から、山崎努演じる若い医者と言い争いに。


「高学歴の医者と口論になった時のセリフ。理屈ばっかり言いやがってという思い半分、寅さんはそんなインテリのことも尊敬し応援してあげるのです」(志らく)


◆第3位

「ほら、見な、あんな雲になりてえんだよ」 『男はつらいよ 柴又慕情』(第9作、1972年)


 金沢へ旅に出た寅さんはそこで出会ったOL3人組と北陸観光することに。そのなかの1人、歌子(吉永小百合)に心惹かれる。


「歌子に失恋し旅に出る寅さんがさくらに言うこのセリフに、寅さんの人生哲学が詰まっている。寅さんが消えた現代でも、雲になって日本を見ているはず」(志らく)


◆第4位

「俺はね、風には逆らわないようにしているんだよ。風に当たると疲れちゃうから」 『男はつらいよ 拝啓車寅次郎様』(第47作、1994年)


 甥っ子の満男(吉岡秀隆)は浅草の靴メーカーに就職。寅さんは琵琶湖で撮影旅行をする人妻の典子(かたせ梨乃)と知り合う。寅さんと満男のはかない大人の恋物語が繰り広げられる。


「けがをしたかたせ梨乃さんとの宿屋でのセリフ。談志の名言『人生成り行き』と同じ言葉。疲れちゃうからというあたりが照れ隠しのようでたまらない」(志らく)


◆第5位

「酔っ払ってつくったんだもの、俺のこと。真面目にやってもらいたかったよ」 『男はつらいよ』(第1作、1969年)


 さくらに見合い話が持ち上がり、兄の寅さんが付き添う。酔っ払った寅さんが見合いを台無しにし、そのことでおいちゃんと大喧嘩になってしまう。


「父の不貞でできた自分を、『真面目につくってくれなかった』と見合いの場で愚痴を言う。くだらなさと正義がごっちゃになっているのがすごい」(志らく)


 *

映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』

新たに撮影された今を描く映像と、4Kデジタル修復されて蘇る寅さんが物語を紡ぐ最新作。2019年12月27日(金)全国ロードショー。監督/山田洋次


『男はつらいよ 復刻“寅んく” 4Kデジタル修復版ブルーレイ全巻ボックス(51枚組)』

初のブルーレイ化でお家に寅さんがやってくる! 2019年12月25日(水)リリース、19万円。発売・販売元:松竹


※女性セブン2020年1月1日号

NEWSポストセブン

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