家族が亡くなった時に「笑顔でピース」はあり?なし?賛否両論

12月17日(日)16時0分 NEWSポストセブン

『なんとめでたいご臨終』の著者で在宅看取りの名医、小笠原文雄さん

写真を拡大

〈今、話題の本がある。そこには、最愛の人を自宅で看取った直後に「笑顔でピース」する家族の写真が。なぜ、家族が亡くなった直後にピースができるのか〉


 そんなナレーションとともに、ご遺体を前に家族が「笑顔でピース」する衝撃の写真がいくつもテレビ画面に映し出された。


 これは12月1日に放送された『ノンストップ!』(フジテレビ系)の1コマ。バナナマン・設楽統カンニング竹山ハイヒール・リンゴ、大神いずみらがスタジオで1つのテーマについて議論を繰り広げる番組の名物企画「サミット」にこの日、在宅看取り1000人以上の名医、小笠原文雄さんが出演。


 現在7刷を重ねるベストセラー『なんとめでたいご臨終』(小学館 1512円)に綴った「笑顔でピース」について激論を闘わせた。


 長い闘病生活の末に小笠原内科の在宅ホスピス緩和ケアを受け、2017年1月に最愛のご主人を自宅で看取った浅野真由美さんがVTRに登場し、「笑顔でピース」した時の思いをこう明かした。


「私、普段だったらすごく感情的になって、主人が亡くなったら、最期はワーッと泣きわめく想像をいつも病院でしていたんです。でも、すごく落ち着いていたんですね。感情的な私が冷静でいられたのは、毎日ずっとずっと一緒にこの空間で主人の心の声に1つずつ応えられたから。病院だったら絶対無理だった。10年の闘病生活の中で、自宅で過ごした3か月は短いですけど、私と主人にとっては最高の3か月で最期を看取れたから、ピースができたと思います」


 そうした声を受けて始まったスタジオの議論は、賛否が分かれた。


大神「私、実は去年、父を亡くしたんですけど、臨終まで立ち会えなかったということがあるんですけど、いまだに悲しみが癒えなくて。その時どんなに強がって、ピースできたとしても、本当にピースだとは思えないと思うんですよね。だからちょっとこの状況は、私にはよくわからない」


リンゴ「今まで一緒にお住まいになって、在宅で看取るんであれば、やり遂げた感はあるかもしれない。例えば病院とかだと、違う感情になるのかなと思います」



竹山「今回の例は、病院でも告知されていて、このままいっても残念なことになるよと言われていて、ご本人の希望のように在宅にしたじゃないですか。だからこうやってVTRを見て話を聞いたりすると、本人たちがやりきったというのもあるし、お父さんの好きなような人生を最期に送れたというので、心の中は悲しいけど、みんなで頑張ったね、という気持ちのピースはあるのかなと、ちょっと思いましたね」


 こうしたスタジオのやり取りに、ツイッターも白熱した。


〈笑顔でピース。それだけ達成感があった証拠〉

〈亡くなった人の年齢とかもあるのかな。若くして亡くなったりしたら笑顔でピースできないわ〉

〈在宅看取りは今後増えるから、考える必要あるよね〉

〈最後の時を、亡くなる人も家族も、いい最後を迎えられたらそれでいいんじゃないかな。人それぞれで。大神さんみたいに思う人は、無理してピースしなくていいと思う、たぶん私も大神さん派〉

〈賛否両論あるけど、このような話題をもっと取り上げて欲しい〉


 こうした意見に、小笠原さんはこう話す。


「強がってピースする人なんて誰もいなくて、みなさん、心からうれしいからピースされるんです。病院では痛くて苦しくて夜も寝られなかった人が、願いが叶って自宅に戻り、好きなことをして過ごす。家に帰ったからこそ、笑顔に変わるんです。その姿を見ると、ご家族も喜ばれて笑顔に変わります。だから私は、その人らしい暮らしの中にこそ、希望死、満足死、納得死があると思っています」


 それは例えば、ひとり暮らしの人やお金がない人でも可能だ。誰も死から逃れられることはできない。だったら、せめて最期は苦しまずに笑って旅立ちたいと思いませんか?


※女性セブン2018年1月1日号

NEWSポストセブン

「家族」をもっと詳しく

「家族」のニュース

BIGLOBE
トップへ