大島新×日テレ政治部『総理大臣を目指した人たち』ギャラクシー賞月間賞

2024年12月20日(金)12時0分 マイナビニュース


日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’24』(毎週日曜24:55〜)で11月17日に放送された『総理大臣を目指した人たち 2024 二つの党首選から見えたこと』が、ギャラクシー賞の11月度月間賞を受賞した。
今作は、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』の大島新監督と日本テレビ政治部がタッグを組んで制作。この秋、前代未聞の9人が乱立して出馬した自民党総裁選、さらに、野党第一党の立憲民主党の代表選という2つの党首選に出馬して駆け回る候補者たち一人ひとりに大島監督が肉薄取材を試み、独自の視点で選挙をドキュメンタリーとして描いた。
それぞれの選挙で勝者となった石破茂氏と野田佳彦氏を軸に、「総理大臣を目指した人たち」に迫り、描き出されたのは、「嫌われ続けてきた人」「負けっぱなしで来た人」「メディア戦略にこだわりを持っている人」らの等身大の姿。取材では、むき出しの執念、「どうしちゃったんだよ!」という怒り、そして涙ぐむ姿も映し出した。
同賞では「大島新監督のユーモアと鋭い目線が絶妙なバランスで混在し、いわゆる放送局制作の報道ドキュメンタリーとはまた違った切り口で、普段テレビに映し出されない政治家の一面が見えてくる、ほかにはない番組になった。取材を受けなかった候補者を含め、政治家側のメディアに対するスタンスや個性が垣間見られたことも興味深かった」と講評した。
大島監督は「“記録というものは『詠み人知らず』であってはならない。記録というものは『誰かの記録』でなければ記録の意味も、学問的な価値も明らかにならない”。1960〜70年代に活躍した日本テレビの伝説のドキュメンタリスト・牛山純一氏の言葉です。テレビが誰の記録かよくわからなくなっている現在、牛山氏の言葉を意識しながらこの番組を作りました。それが可能になったのは、1人称のナレーションをはじめ、私のやり方を許容し、全力で支えてくれた日本テレビ政治部のみなさんのお陰です。伝統あるギャラクシー賞の月間賞を、すべてのスタッフとともによろこびたいです。ありとうございました」とコメント。
大島監督に企画を持ち込んだ日本テレビの井上幸昌政治部長は「“政治コンテンツをより幅広い人たちに届けたい”そんな青い思いを胸に、日テレ政治部の“ほぼ飛び込み営業”からスタートした大島監督とのコラボレーション企画『総理大臣を目指した人たち』。大変名誉な賞を頂くにまで成長し正直、驚いております。本当にありがとうございます。“右手に花束を、左手にナイフを”ちょっと物騒な大島語録ですが、まさに、その通りの取材と編集の連続でした。総理大臣を目指す大物政治家たちが、監督の前で感情にあらわにし、懐を開いていく。石破首相もその一人。普段の“政治ニュース”という枠では伝え切れていない姿がそこにはありました。あの激動の2か月を懐かしく思う暇もなく、少数与党国会と格闘する日々が続いております。日テレ政治部一同、月間賞の重みを胸に刻み、新たな“政治報道のイノベーション”に挑み続けて参ります」と話している。
同作は、Huluで配信されている。
ギャラクシー賞は、放送批評懇談会が1963年に創設した、優秀番組・個人・団体を顕彰するもの。11月度はほかにも、『テレメンタリー2024「森の探偵ととなりのクマたち」』(11月9日放送、長野朝日放送)、『ETV特集「山田太一からの手紙」』(11月9日放送、NHK・テレビマンユニオン・NHKエデュケーショナル)、『土曜ドラマ「3000万」』(10月5日〜11月23日放送、NHK)が受賞した。
【編集部MEMO】
井上政治部長はマイナビニュースのインタビューで、大島監督にオファーした理由について、「テレビ局の政治部の仕事はほとんどが永田町の取材で、実は政治家が生まれ育った地元までガッツリ取材することはあまりないんです。大島監督は、香川1区(小川議員の選挙区)に入り込んで選挙を見ている方なので、広い視点をお持ちの監督にお知恵をもらえないかと考えました」と語っている。
(C)日テレ

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