令和ロマンがM―1初連覇 歴史変えた第20代王者 バッテリィズ2票差かわした

2024年12月23日(月)5時0分 スポーツニッポン

 漫才日本一決定戦「M—1グランプリ2024」の決勝が22日、東京・六本木のテレビ朝日から生放送され、「令和ロマン」が史上初の連覇を達成した。史上最多となる1万330組の頂点に立ち、賞金1000万円を手にした。ボケの高比良くるま(30)は「昨年の倍うれしい!!」と喜びを爆発させた。ツッコミの松井ケムリ(31)は「悔いなくできました。もう出たくない!」とM—1卒業を宣言した。

 昨年、第1回大会の中川家以来のトップバッターでの優勝を果たした令和ロマン。運命のいたずらか。今回も抽選で1番手に決まると、会場がザワついた。ネタの冒頭、くるまが「もう終わりにしましょう」と言って観客の心をつかみ、異様な空気感を自分たちのものに変えた。ネタは王道のしゃべくり漫才で、生まれた子供の名前を理想の名字まで考えていく内容。審査員の採点基準となるトップバッターは点が伸びにくいとされるが、9人の平均点は100点満点中94・4点。異例の高評価で、ファーストステージを2位で突破した。

 最終決戦は「バッテリィズ」「真空ジェシカ」との対決。ここで、令和ロマンは一転してコント漫才を披露。ケムリが戦国時代にタイムスリップしたという設定で、くるまが舞台上を縦横無尽に動いて次々に笑いをかっさらった。審査員9人による投票では5票を獲得。バッテリィズを2票差でかわした。2種類の漫才スタイルで実力を示し、審査員を務めたかまいたち山内健司(43)は「漫才のスタイルを変えて、さらに1本目よりも2本目の方が爆笑の渦に巻き込んでいたのが圧巻でした」と脱帽した様子だった。

 王者として臨んだ特別な一年。多忙な活動の毎日でも、劇場に出続けてネタを磨いた。くるまは準決勝から黒いスーツに肩パッドを入れた衣装を身にまとうなど、あえてヒールに近い立ち回りを演じることで自身を鼓舞してきた。くるまは「来年は審査員をやりたい」と次なる目標を定めている。これからも絶対王者のビクトリーロードは続いていく。(前田 拓磨)

 ◇令和ロマン 高比良くるま(本名高比良直樹=たかひら・なおき)1994年(平6)9月3日生まれ、東京都練馬区出身の30歳。ボケ担当。松井ケムリ(本名松井浩一=まつい・こういち)1993年(平5)5月29日生まれ、横浜市出身の31歳。ツッコミ担当。吉本興業所属。慶応大学のお笑いサークルでコンビを結成し、NSC在学時の17年から「M—1」に出場。19年に「令和ロマン」に改名。今年7月に第45回ABCお笑いグランプリで優勝。

 ≪審査員若返り 15年以来9人≫審査員の顔触れが昨年からガラリと変わり、2015年以来となる9人体制となった。第1回大会から務めていたダウンタウンの松本人志(61)が2004年、15年以来3度目の不在。9人の平均年齢は48.2歳で、昨年から約5歳若返った。新顔も4人いて、初の大役を務めたNON STYLE・石田明(44)は「令和ロマンは忙しい中でこんなに仕上げてくる。気迫に近いようなものを感じて圧巻でした」と舌を巻いた。

スポーツニッポン

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